トレード・デッドラインに向けKCがLFを補強
現地2025年7月16日、華やかだったオールスターから一夜明け、31日のトレード・デッドラインに向け、ディールが成立しております。
カンザスシティ・ロイヤルズがベテラン2Bを補強。パイレーツからアダム・フレイジャー(Adam Frazier)を獲得しております。アダム・フレイジャーは2024年はロイヤルズにおりましたので、復帰ということになります。
こちらのディールはすでにオフィシャルとなっています。
ディール概要
トレードの概要です。1:1のトレードが成立しました。
ロイヤルズGet
- アダム・フレイジャー(Adam Frazier/33)2B or OF | B/T: L/R
パイレーツGet
- キャム・デヴァニー(Cam Devanney/28)INF | B/T: R/R
背景
シーズン前半はホワイトソックス以外はすべて貯金があり、突っ走っていたALセントラルですが、前半戦終了時点で首位タイガース以外は借金のある状態に変化。その貯金分は今どこへ行っているかというとALイーストです。ALイーストは最下位のオリオールズ以外はすべて貯金ありの状態。
ロイヤルズは47勝50敗で前半戦を終え、ALセントラルの3位。59勝38敗の首位タイガースから12.0ゲームも離されており、2位ツインズ(47勝49敗)とは0.5ゲーム差。ロイヤルズは借金ありの状態ですので、現時点ではALワイルドカードの最後の枠からも4.5ゲーム差。首位タイガースをひっくり返すことは至難の業ですが、ワイルドカードは現時点ではまだ見込みありというところ。ただし、プッシュが必要なので、守備とのバランスも兼ねてアダム・フレイジャーを獲得に至ったというところです。
今季好調のアダム・フレイジャー
2024年、ロイヤルズで.202/.282/.294と低調に終わったアダム・フレイジャーは1年/$4.5M (2024) + ミューチュアル・オプションという契約でしたが、ロイヤルズは行使を拒否。FAとなり、パイレーツと契約しました。
パイレーツとは今季1年/$1.525M (2025)という格安でサインせざるを得ませんでした。
しかし、今季のアダム・フレイジャーはドラフトで指名されたピッツバーグに復帰ということもあってか、.255/.318/.336とかなり良い成績を残しています。これでも平均以下ですが、5月中旬以降の成績は119PAで.302/.356/.387をマーク。かなり生産的です。
KCではLFか?
もともとは2Bが本職のアダム・フレイジャーですが、ロイヤルズは今季ブレイディー・シンガーを出してまで獲得したジョナサン・インディアが2Bで.251/.332/.348とそれほどインパクトのある活躍を見せていません。DHで起用されておりましたが、今は2Bのマイケル・マッシーが故障で2Bを守っています。このマイケル・マッシーが打率.202と大苦戦だったのです。
ロイヤルズの場合、ボビー・ウィット、サルバドール・ペレス、ビニー・パスカンティーノ、マイケル・ガルシアと生産的な選手がいる一方でそれ以外の選手の打撃成績はガクッと落ちてしまっている状態。
2Bも確かに問題があるのですが、最も問題のあるポジションはLF。今季はドリュー・ウォーターズを中心に計10人を起用しておりますが、LFの打撃成績は.211/.283/.307と壊滅的。MLBで27位です。OFがこれでは得点が入りませんね。
アダム・フレイジャーは今季はパイレーツでLF・RFも守っていたことから、まずはLFを補強ということで獲得に至ったと思われます。場合によってはフレイジャーを2B、インディアをDHに戻すことも可能。柔軟な起用が出来ます。あとは右打者が多いので、左打席の補強という意味でも。
なお、ロイヤルズはアダム・フレイジャーの今季の残りのサラリーを全額負担します。$0.61Mくらい残っております。
(PIT)キャム・デヴァニー
パイレーツが獲得したキャム・デヴァニーは28歳のINF。もともとはブルワーズの2019年の15巡目指名でプロ入りした選手。まだメジャー・デビューしておりません。
7月にロイヤルズで40manロスターにはいったのですが、出場機会のないまま今回のトレードに。
パイレーツは早速、彼をマイナーへオプションしてしまいました。果たして今季デビューできるのか?
お読みいただき、ありがとうございました。
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