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【MLB2024FA】レッズ、ジョーイ・ボットとの2024年のクラブオプションを行使せず!カート・カサリとともにFAへ

【WS終了後5日間】独占交渉期間

 現地2023年11月4日、MLBでは各クラブが所属している選手の来季のオプションをどうするのか交渉しております。ワールドシリーズ終了翌日から5日間は、現所属クラブとの独占交渉期間であり、選手は所属したクラブとしかまだお金の話をすることができません。FA解禁は現地2023年11月7日からとなります。

レッズのジョーイ・ボットとカート・カサリがFAに

 そんな中、シンシナティ・レッズが重大な決断を実施。クラブの顔であるジョーイ・ボットの来季のオプションを行使しないことを決定しました。レッズは同時に捕手のカート・カサーリとのオプションも拒否。2人はFA市場に出ることになります。

ジョーイ・ボットの契約

 レッズの顔でもあったジョーイ・ボット(Joey Votto)は2012年4月3日に以下の契約でサインしていました。

  • 10 年/$225M (2014-23) + 2024 $20M クラブ・オプション
    • サラリー:
      • $12M(2014)、 $14M(2015)、$20M(2016)、$22M(2017)、$25M/年(2018-2023)、$20M (クラブ・オプション/$7Mバイアウト)
    • アウォード・ボーナス( ASG出場で$0.75M含む)
    • フル・ノートレード条項

 2023年が終了し、現状の契約も終了。2024年はクラブ・オプションになっていて、その額は$20M。レッズはそれを拒否しましたので、バイアウトの$7Mの支払いは発生します。

ボットはレッズで17年

 ジョーイ・ボットは、1983年9月10日生まれで、現時点で40才の大台に乗りました。カナダ出身で2002年にレッズの2巡目指名でプロ入り。同年、ルーキー・リーグでプロデビュー。18才の時です。プロ入りから5年後の2007年にメジャー・デビュー。

 この年は24試合のみの出場で、本格稼働は2008年から。そこからジョーイ・ボットは、エブリデー1Bプレーヤーとして出場し続け、2023年まで計17シーズンをメジャーで過ごしました。

 2008年はNL ROYで2位。2010年には150試合に出場し、177安打を放ち、打率.324、OBP .424、SLG .600、OPS 1.024、HR 37、二塁打36、三塁打2、RBI 113、SB 16、BB 91をマーク。OBP、SLG、OPSでトップとなり、NL MVPを獲得。

輝く実績

 計17シーズンをレッズで過ごしたジョーイ・ボットはキャリアOPS+144をマーク。2,135安打、356HR、1,144 RBI、1,171 得点、1,365 BBという素晴らしい成績を残してきました。Baseball Reference算出のキャリアWARは64.4で、ピート・ローズ、ジョニー・ベンチ、バリー・ラーキンに次いでレッズ史上4番目に高い数字です。将来の野球殿堂入りはほぼ間違いないかと思われます。

 ジョーイ・ボットのアウォード、スタッツはご覧の通り。すごい数字が並びます。

  • オールスター出場:6度(2010-2013, 2017 & 2018)
  • NL MVP :1度(2010)
  • NL ゴールドグラブ:1度 (2011)
  • NL OBP 1位:7度( 2010-2013 & 2016-2018)
  • NL SLG 1位: 1度 (2010)
  • NL OPS 1位:2度(2010 & 2017)
  • NL ダブル1位: 1度 (2011)
  • NL 四球1位:5度(2011-2013, 2015 & 2017)
  • 20-Home Run 以上のシーズン :9度 (2008-2011, 2013, 2015-2017 & 2021)
  • 30-Home Run 以上のシーズン: 3度 (2010, 2017 & 2021)
  • 100 RBI 以上: 3度 (2010, 2011 & 2017)
  • 100 Runs 以上: 5度 (2010, 2011, 2013, 2016 & 2017)

直近2年は成績が低下 

 ただ、そんなジョーイ・ボットも直近2年は苦しみました。2022年は腰痛と戦い、さらに同年8月には左肩のローテーター・カフを断裂し、シーズン・エンディングの手術へ。2023年は途中から復帰するも成績も上がらず。直近2年の成績は、156試合(324試合中)で、安打数108、打率.204、OBP .317、SLG .394、OPS .712、HR 25、RBI 79。$20M以上のサラリーの中、立場的にはかなり苦しみました。

 今季は6月19日に復帰するも、もうそこにはエリー・デラクルーズ、マット・マクレイン、スペンサー・スティール、TJ・フリードル、ウィル・ベンソン、ニック・センゼル、ジョナサン・インディアら次世代を担うプレーヤー達が所狭しと暴れ回っている最中でした。

 エリー・デラクルーズはその抜群のコミュニケーション能力で、ジョーイ・ボットにも最大限敬意を払う姿が見られました。ここはもう後任にバトンタッチするしかないという状況でもありました。

【YOUTUBE】Joey Votto gets standing ovation during final home game of 2023

カート・カサリもFA

  なお、レッズは34才の捕手のカート・カサリ(Curt Casali)とのクラブ・オプションも拒否しました。カート・カサーリの契約は1年/$3.25M (2023)+ 2024 $4Mミューチュアル・オプションでしたが、レッズ側がその行使を拒否しました。

 レッズのメイン捕手はタイラー・スティーブンソンで、2023年は142試合でマスクを被りました。カート・カサリは途中出場も含めて40試合の出場。今季は打率.175、OBP .290、SLG .200、HR 0という数字でした。若くてMLBの最低年俸の選手が多数いる中、バックストップとして$4Mはレッズは払えないということに。レッズはバック・ストップを探す必要が出てきました。

 レッズはボットとカサーリが抜けたことで、その資金を投手の補強に充てると思われます。

 お読みいただき、ありがとうございました。

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