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【MLB契約2021】ジャイアンツ、ブランドン・クロフォードと2年/32Mドルで契約延長

SFG、スーパーSSと2年の延長

 現地2021年8月13日、サンフランシスコ・ジャイアンツは、SSのブランドン・クロフォード( Brandon Crawford)と2年/$32Mで契約延長したことを発表しました。

 ブランドン・クロフォードの現契約は、2015年11月にサインした6年/$75M (2016-21)。オプションはついておらず、このまま行けば今シーズン終了後にFAとなる予定でした。

 ジャイアンツは今後2年はスーパーSSのブランドン・クロフォードをキープできることになりました。

新契約

 新しい契約内容は以下の通り。

  • 2年/$32M (2022-23)
    • 支払いは均等払い。2022:$16M、2023: $16M

現契約は、サイニング・ボーナスが$1.2Mで設定され、支払いは2016年が$5.8M、2017年が$8M、2018年から2021年までは$15M/年というスケジュールになっていました。よって、新契約では年俸ベースでも$1Mアップ!

クロフォードゆえに果たせた契約

 30才を前に長期契約を果たした選手が、契約の支払い設定で30才後半に$30M近くのサラリーを得るケースもありますが、ブランドン・クロフォードの場合、これからの契約更新というタイミングが、35才、36才で迎えるシーズン。昨今のMLBでは30才以上の野手に対して年俸高騰の理由で契約を避けられるケースが多く、本来なら契約延長の話など出ないのが普通。たとえ、良い結果を出していてもです。

 今回のブランドン・クロフォードの契約延長は、その実力を正当に評価された結果と言えるかもしれません。実際、衰える気配がありませんね。また、40才超えてもなおHRを量産しているネルソン・クルーズがベテラン選手の見方に対して良い影響を与えているのかもしれません。

ブランドン・クロフォードとは

 もう今さらながらのお話になりますが、簡単にブランドン・クロフォードのプロフィールを。1987年1月27日生まれの34才(現地2021年8月13日時点)。右投げ左打ちのSS。

 2008年のジャイアンツ4巡目指名で、UCLAの出身。ドラフト・イヤーは残り試合が少ないので、本格的にマイナーで経験を積んだのは2009年と2010年。2009年にはもうダブルAまで昇格し、その秋にはAFL(アリゾナ・フォール・リーグ)にも出場。2010年にはダブルAで開幕を迎えるも夏に怪我をした関係でクラスAプラスに落ちてはいましたが、HOTなSSとして期待されていました。

2011年にデビュー

 デビューは2011年5月27日。この年はクラスAプラスで開幕を迎えたのですが、クラスAプラスからいきなりのメジャーデビューでした。2011年と言えば、前年の2010年にジャイアンツが56年ぶりにワールドシリーズ・チャンプを獲った翌年のこと。ちなみにバスター・ポージーがデビューしたのが2009年で、ポージーが2年目の年に、ワールドシリーズを獲ったことになります。

クロフォードがレギュラーになる前のSFGのSS

 ジャイアンツのSSですが、2010年はフアン・ウリーべ、2009年はエドガー・レンテリア、2008年以前はオマール・ビスケルが守っていました。ビスケルの守備は本当にしびれます。余談ではありますが、ビスケルは現時点では過去のバットボーイへのセクハラが問題となっています。

 特別に守備がうまいブランドン・クロフォードですが、デビュー当時から確かに光る守備を見せてはいましたが、確実性の点ではあまり高い評価はされていませんでした。打撃もデビューイヤーは打率が.204と低く、たまに派手なプレーを見せる守備の人という位置づけ。誰でもデビュー時はそんなものですよね。

2015年にGG&SS賞

 2012年からエブリデーSSとしてスタメンに名を連ね続け、打率も.250近辺まで上げてきました。そして、2015年、オールスターに初出場。打率.256、OBP .321、SLG .462、HR 21、RBI 84でゴールド・クラブ賞とシルバースラッガー賞を同時に受賞。これでメジャーのSSとしての地位を揺るぎないものとしました。 

 その後も大きな怪我なく、シーズンの90%以上に出続けています。主な賞は、オールスターが3度(2015、2018、2021)、3年連続ゴールドグラブ賞(2015-2017)、シルバースラッガー賞(2015)。その他として2016年に3塁打数NO.1(11本)、ワールドシリーズ制覇2度(2012、2014)など。

ゲリット・コールの義理の兄

 これも有名な話ですが、妹さんとゲリット・コールが結婚。ゲリット・コールの義理の兄でもあります。

2021年のブランドン・クロフォード

 今季のブランドン・クロフォードは、現地2021年8月13日時点で95試合に出場。328-97で打率.296、OBP .364、SLG .540、OPS .904、OPS+が141。二塁打が21、HRが19本、RBIが69、BBが36。34才にしてキャリア・ハイのシーズンになるのでは?ともっぱらの噂です。契約終了ということでかなり気合を入れて臨んだシーズンでもあると思います。

ジャイアンツ、75勝

 現地2021年8月13日、ジャイアンツはロッキーズに5-4で勝利。投手陣の素晴らしさはまた後日記事にする予定です。しかし、シーズン前には目立たなかったジャイアンツが、75勝1番乗りです。

 この日、クロフォードはお休みで、SSにはタイロ・エストラーダが入りました。タイロ・エストラーダは今年4月6日に、ヤンキースからDFAとなり、4月11日にジャイアンツに金銭トレードされた選手。まだ25才。今季はトリプルAにオプションされ、リコールされの繰り返しではありますが、ジャイアンツはこういう選手をきっちり戦力にしているのがすごいところです。

 そういう意味では目立ちませんから、シーズン前に好評価を受けることがなかったわけです。

 お読みいただき、ありがとうございました。

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