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【MLBアウォード2020】マネージャー・オブ・ザ・イヤー(MOY)はドン・マッティングリーとケビン・キャッシュ!

2020 Manager of the Year

 MLBアウォード・ウィーク2週目です。現地2020年11月10日は最優秀監督を決めるマネージャー・オブ・ザ・イヤー(Manager of the Year:MOY)の投票が行われました。

 ナ・リーグはマーリンズのドン・マッティングリー監督(Don Mattingly)、ア・リーグはレイズのケビン・キャッシュ監督(Kevin Cash)がそれぞれMOYの栄誉に輝きました!

 Congratulations!

投票方法

 投票方法はROYと同じで全米野球記者協会(BBWA)に所属する会員の中の30人が、3名を1位から3位まで記載。ポイント制となっていて、1位は5点、2位は3点、3位は1点が付与され、合計点が表示されます。

ナ・リーグ結果

 まず、ナ・リーグの結果からです。ファイナリストはドン・マッティングリー(マーリンズ)、ジェイス・ティングラー(SDP)、デービッド・ロス(CHC)の3名が選ばれていましたが、投票の結果はいみじくも、そのファイナリスト3名が上位に反映されました。

 ワールドシリーズ・チャンプとなり、今回こそは投手起用が成功したドジャースのデーブ・ロバーツは5位。

Name1位2位3位Pnt
1. ドン・マッティングリー(MIA)208124
2.ジェイス・ティングラー(SDP)613271
3.デービッド・ロス (CHC)121425
4. ブライアン・スニツカー(ATL)12516
5. デーブ・ロバーツ(LAD)12213
6. マイク・シルド(STL)3110
7. クレイグ・カウンセル(MIL)116
8. ゲーブ・キャプラー(SFG)33
9. デービッド・ベル(CIN)22

ア・リーグ結果

 ア・リーグのファイナリスト3名は、ケビン・キャッシュ(レイズ)、チャーリー・モントヨ(ブルージェイズ)、リック・レンテリア(ホワイトソックス)。

 投票の結果もそのファイナリストが反映された数字となりました。

Name1位2位3位Pnt
1. ケビン・キャッシュ(TBR)2251126
2.リック・レンテリア(CWS)59961
3.チャーリー・モントヨ (TOR)210747
4. ボブ・メルビン(OAK)13822
5. ロッコ・バルデッリ(MIN)3413
6. ダスティー・ベイカー(HOU)11

ドン・マッティングリー(マーリンズ)

 まずNLMOYを受賞したドン・マッティングリー監督ですが、やはり前年との変化の度合いが著しかった点で評価されたと言えるでしょう。

2019年105敗からの巻き返し

 2019年のマーリンズは57勝105敗で勝率.352でダントツの最下位。これだけではありません。2018年も63勝98敗、勝率.391でほぼ100敗が見えていたという状況でした。

 そこから2020シーズンは31勝29敗で勝ち越しに成功。NLイースト2位につけました。

 2016年からマーリンズの監督に就任したドン・マッティングリーはマーリンズの監督就任後初めての勝ち越したシーズンとなりました。

 なお、マーリンズが勝ち越したのは2009年のフロリダ・マーリンズ時代までさかのぼり、この時は87勝75敗で2位。ヘインリー・ラミレスが中心打者として活躍していた時期ですね。監督はフレディー・ゴンザレスでした。ブライアン・スニツカーの前のブレーブスの監督ですね。

開幕直後の6連勝が効いた

 マーリンズは今季、行動のプロトコルを破る選手がいて、クラブ内クラスターを引き起こし、対戦カードのりスケジュールを余儀なくした面もありました。

 ただ、復帰後はクラブ内で免疫ができたのかどうかはわかりませんが、他のクラブよりも元気で、8月4日の再開から勢いに乗り、8月1週目に6連勝を達成。ショートシーズンゆえにこれが最後まで良いインパクトとなりました。

7イニング制でも強かった!

 今季はCOVID-19のクラスターの影響でダブルヘッダーが非常に多くなりました。2020年の特別ルールでダブルヘッダー時は7イニング制に。

 そのマーリンズですが、ダブルヘッダーを14試合消化。その成績が10勝4敗と圧倒的でした。

 ブルペンに不安があったマーリンズはそこをうまく凌いだということも言えるでしょう。今季はブランドン・キンツラーがクローザーを務め、24試合登板で12セーブ。キンツラーにつなぐ前にひっくり返されていたシチュエーションが省かれたことも好成績につながったと言えるかもしれません。

 ベテランと若手をうまく使った手腕も評価されるところでしょう。

MVP&MOY

 ドン・マッティングリーは選手時代の1985年にMVPを受賞。そして今回、MOYも受賞しました。MVPとMOYのダブル受賞は5人目。過去4名の達成者の中にはジョー・トーリもおります。トーリは1971年にMVPを受賞。そして1996年と1998年にMOYを受賞しています。

神がかった采配のケビン・キャッシュ

 レイズのケビン・キャッシュ監督はもう知恵のかたまりで、レイズはフロント・オフィスも含めて非常に優秀ですね。今回MOYにケビン・キャッシュが選ばれたのはそういったクラブの体制全体が敬意をもって迎えられたとも言えるかもしれません。

 2015年からレイズの監督に就任したケビン・キャッシュは通算6年目。最初の3年は負け越しが続く、直近3年はいずれも勝ち越し。2018年は90勝、2019年は96勝、2020年は40勝。勝率は.556、.593、.667と軒並みアップしているところがすごいですね。

初受賞

 以前から評価の高かったケビン・キャッシュは今回のMOYが初めての受賞になります。2018年、2019年ともに投票では3位でしたので、今回は地区優勝のタイトルだけでなく、ア・リーグのペナントも獲りましたので、結果もついてきているのも素晴らしいですね。

ALイーストのチームすべてに勝ち越し

 2020年のレイズはALイーストのクラブすべてに勝ち越し。もっと言えばNLも含めた東地区で唯一負け越したのはナショナルズ戦の1勝3敗のみ。ブレーブスとは2勝2敗のタイ。それ以外は全部勝ち越したというひたすらすごいとしか言いようのない結果を残しました。しかも、サラリーがダントツに高い東地区でそれを実現しているというのはもっと高く評価してしかるべきかと思います。

 ケビン・キャッシュはワールドシリーズGame7の投手交代が物議を醸しましたが、彼の起用方法がおかしかったのはその点くらいです。MOYはあくまでレギュラーシーズンが対象で、ポストシーズンは考慮に入れませんが、それでも彼のポストシーズンでの采配は人選から打順の配置、投手起用までズバズバあたっていたことに驚きを隠せませんでした。

 GMのエリック・ニーアンダー、他のコーチ、Baseball Operationのスタッフ、全てを総動員してグランド内で結果を出すケビン・キャッシュの手腕は2021年もファンを楽しませてくれそうです。

 お読みいただき、ありがとうございました。

 

 

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