DET 0 @ 1 KC (現地2025年5月31日)
現地2025年5月31日、ア・リーグ中地区のライバル同士のタイガース@ロイヤルズ戦は壮絶な投手戦となりました。
なお、このゲームの前には2015年のワールドシリーズ・チャンプに貢献したマイク・ムスターカスの引退セレモニーが行われました。
熾烈はALセントラル!
現時点でALセントラルはデトロイト・タイガースが首位で、しかもタイガースはドジャースやフィリーズを抑えてMLB NO.1の勝率を誇ります。
貯金17で突っ走っているタイガースは、けが人の発生など大きなアクシデントがない限りは、この状態をしばらくは維持して行くことでしょう。プロスペクト達がいよいよ本物になって行く過程を見せてもらえるのはファンとしては非常に楽しく、興味深いです。
その他のクラブは5月30日終了時点ではご覧のような順位です。
# | Club | W | L | Win% |
---|---|---|---|---|
1 | DET | 37 | 20 | .649 |
2 | CLE | 30 | 25 | .545 |
3 | MIN | 30 | 25 | .545 |
4 | KC | 30 | 27 | .526 |
5 | CWS | 18 | 38 | .321 |
注目すべきは2位から4位までの3クラブで、ともに30勝をマークし、しかも貯金あり。ロイヤルズが敗戦数の関係でこの時点では4位になっておりますが、もはや日替わりで順位が変わる状態。
よって、この日のタイガース@ロイヤルズ戦は、順位以上にライバル感がむき出しとなった素晴らしいゲームとなりました。
マイケル・ワカが7回1アウトまでノーヒット・ピッチング
ロイヤルズ先発のマイケル・ワカは6回までタイガース打線をノーヒット・ピッチング。チェンジアップが冴えてタイガース打線を翻弄しました。
7回のマウンドにも上がったマイケル・ワカは先頭のグレイバー・トーレスを3Bゴロに仕留めて1アウト。大記録がチラチラと見えてきていたのですが、つづくコルト・キースに4球目のカット・ボールをCF前にゴロで弾き返され、この日の初ヒットを許し、大記録達成はここでジ・エンド。
マイケル・ワカはこの時点で球数が94球。次の登板も考えればそもそもノーヒット・ノーランは難しかったかもしれませんが、素晴らしい投球内容でした。
記録が途絶えた後は案外あっさりと点を許したりするものですが、この後はLFのニック・ロフティンのダイビング・キャッチなどもあり、マイケル・ワカは7回を投げきり降板となりました。球数は99球で被安打1、スコアレス、BB 1、SO 6でした。
タリク・スクーバルも7回を2ヒッター
マイケル・ワカの際立つ投球をある意味で支えたのは対戦相手のタイガースのタリク・スクーバルでした。彼の登板日であったからこそ、マイケル・ワカは先制点を与えないよう細心の注意を払って投球を続けてきたのでした。
そのタイガース先発のタリク・スクーバルはこの日も素晴らしい投球を展開。1、2回はパーフェクトで初ヒットを許したは3回裏のフレディー・ファーミンのシングル。5回裏にはこの日2本めの安打を打たれたものの、全く危なげない投球で7回を投げきりました。
タリク・スクーバルはマイケル・ワカを上回る効率の良い投球を見せ、7.0イニングで90球、被安打2、スコアレス、BB 0、SO 7とほぼ完璧な投球を見せたのでした。
ロイヤルズが均衡を破る!
スコアレスで迎えた8回裏、タイガースは2番手にボー・ブリスキーをマウンドに。
なんとかしたいロイヤルズは先頭のマーク・カナに代打を送り、ドリュー・ウォーターズに期待しましたが、LFフライに打ち取られて1アウト。
しかし、つづくニック・ロフティンがボー・ブリスキーが投じた3球目の甘い4シームを見逃さず、LFへ弾き返し、これが2塁打に。ロイヤルズはこのゲームで最初のチャンスを迎えます。
このチャンスにビニー・パスカンティーノがボール気味のアウトコースの4シームをLFへ弾き返し、これでロフティンが生還し、ロイヤルズがついに均衡を破りました!強引にも見えたパスカンティーノの打撃ですが、点をもぎ取る執念はすごかったです。ロイヤルズは追加点はならず。
迎えた9回表、ロイヤルズはカルロス・エステベスを投入。シーズン開始直後は絶不調でしたが、いつの間にか調子を上げ、現時点ではERAは1点台に回復。ロイヤルズの成績浮上もエステベスの復活とともに上がってきた感があります。
そのエステベスは2アウトからコルト・キースにシングルを打たれ、ランナーを背負ったものの、1点を守りきりゲームセット。
ロイヤルズがタイガースを1-0で下したという痺れるような素晴らしいゲームでした。
非常にアツかったALセントラルのライバル対決でした。
お読みいただき、ありがとうございました。
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