2021年のスケジュールが公表される
2020年のレギュラー・シーズンはまだ始まっていませんが、MLBは現地2020年7月9日、2021年のレギュラー・シーズン・スケジュール発表しました。
日本時間10日の早朝よりツイッターのタイムラインには各クラブからの2021年のスケジュールの案内でにぎやかなことになりました。
例年は8月か9月に発表
MLBの翌シーズンのスケジュールの発表は例年、8月か、あるいは9月ごろ発表されることが多かったです。
しかし、今回は特別。シーズン開始前からの発表となりました。
欠けたものを補うかのように
それはまるで2020年に欠けたものを補うかのような発表でした。
まだ始まってはいないけれど、「60試合では物足りない」、「2020年は積み残しが多い」・・・、そのような思いを補うかのような先の見通しをつけた発表でもありました。
シーズンシートの誘因にはなる
「欠けてしまったものを補いたい」という思いはベースボールへの飢えだけではありません。
ゲート収入が壊滅的となった2020年、各クラブのオーナー達は少しでもキャッシュを改善する必要があります。来年度のスケジュールを先行提示することで、シーズン・シートの販売促進効果も狙っているようです。
2020年のシーズンシートを持った人は無観客であれば大損です。しかし、それを翌シーズンに持ち越せるとなったとしたら・・・ファンや、地元の法人にお得感は生まれ、それが購買につながり、キャッシュも改善します。
今回の先行発表はそのような購買への不安を打ち消し、引いてはキャッシュを改善する役割も担っていそうです。
その他、フルシーズンによるストリーミング収益増も見込めると思います。
では2021シーズンの特徴をまとめておきたいと思います。
2021シーズンの特徴
【その1】開幕は全クラブ、4/1スタート
2021年、MLBは全クラブが4/1にオープニングを迎えます。オープニング・カードはご覧の顔合わせです。
- アストロズ @ アスレチックス
- ホワイトソックス @ エンゼルス 地区またぎ
- ジャイアンツ @ マリナーズ インターリーグ
- レンジャーズ @ ロイヤルズ 地区またぎ
- インディアンス @ タイガース
- ツインズ @ ブルワーズ インターリーグ
- オリオールズ @ レッドソックス
- ブルージェイズ @ ヤンキース
- レイズ @ マーリンズ インターリーグ
- メッツ @ ナショナルズ
- ブレーブス @ フィリーズ
- カージナルス @ レッズ
- パイレーツ @ カブス
- ダイアモンドバックス @ パドレス
- ドジャース @ ロッキーズ
ジャイアンツ@マリナーズという新鮮な顔合わせのオープニングが見られます。レッドソックスはフェンウェイ開幕、ヤンキースも地元開幕です。
通常なら、前年ワールドシリーズ・チャンプのクラブがオープニング・ナイトを飾りますが、2020シーズンが明けていない以上、それは不可ですね。よって、全クラブ一斉開幕によってそのエッセンスを少し和らげている感もあります。
東海岸で4月1日スタートは大丈夫か?
北米大陸は東海岸、五大湖周辺を中心に春先は肌寒い地域が多いですが、春先は寒すぎるフェンウェイとヤンキー・スタジアムでの開幕になっています。強気ですね。
3月後半に開幕なら間違いなく、東海岸のクラブは西海岸かもしくは南部にロードに出るところだったでしょう。
ただ、カードと開催地は決まっているもののプレーボール時間は決まっていないので、寒い地域での開催はデーゲームになるかもしれませんね。
【その2】対戦の枠組み
新型コロナウィルスの影響を踏まえてでしょうが、やはり移動には気を使った組み合わせにしています。特にインターリーグは、各地区同士で組まれています。AL 東地区 vs NL 東地区など。
【その3】9・11にニューヨークでサブウェイシリーズ
そして象徴的なのが、ヤンキースとメッツが9月11日にニューヨークで対戦すること。9・11の同時多発テロが発生したのは2001年。あれからもう20年も経過することになるのですね。ヤンキースとメッツはあの日以降、9月11日にゲームをしていませんでしたが、20年目を迎える2021年は、あえてニューヨーク・フランチャイズの両クラブが対戦することになりました。
こちらは3ゲームシリーズで、9月10日からシティ・フィールドで開かれます。
- 9/10−9/12: ヤンキース@メッツ
【その3】オールスターはアトランタ
2020年、キャンセルになってしまったオールスターですが、2021年はブレーブスの地元、サントラスト・パークでの開催です。これは予め決定していた球場です。オールスターの開催日は現地2020年7月13日です。第91回を数えます。
【その4】シーズン・エンドは10月3日
そしてシーズン最終日は10月3日です。
【その5】秘密の柔軟性
これは筆者の推察であることをご了承いただきたいのですが、スケジュールに明記されてはいないものの、一つのイベントが可能性として残されているのではないか?と思います。それは2020年に初開催となるフィールド・オブ・ドリームス。
初回がまだ行われていないゆえにスケジュールで確定できなかったのでしょうが、これが評判がよければ入れてくるのではないかと思います。
ただ、その時期に中地区周辺でプレーするクラブがその候補になってくるでしょう。
【その6】無いことが確定している企画
開催は「ない」ことが確定しているのが、海外でのイベント。2020年に中止となったロンドンシリーズ、そして中米での試合は2021年は「ない」ことが確定しています。これは新型コロナウィルスによる移動のリスクを考慮してそのように決定された模様です。
2020年後半の状況次第か
光明を提示したという点ではこの時期に翌年のスケジュールが出るのはとても喜ばしいことです。
ただ、懸念されるのは新型コロナウィルスがこの秋以降にどのような状況になるのかということ。
これは預言者でも無い限りわかりませんが、ただ、スペイン風邪はセカンド・ウェイブで致死率が上昇したという歴史的な事実があります。これが果たして新型コロナウィルスにも当てはまるのか。その芽があることだけは否定はできないとは思います。
もちろん、未来は白紙です。最大限、警戒してその芽を摘むことができれば幸いですね。ベースボールがないのはやはり辛いです!
心配もせず、しっかりと今を生きるしかないですかね。
最後はかなり脱線してしまいました。賢く、警戒していきたいですね。
お読みいただき、ありがとうございました。
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