ローマン・アンソニー調停資格前に長期契約へ
現地2025年8月6日、レッドソックスは、今後のクラブの顔とも言えるトップ・プロスペクトのローマン・アンソニーと8年の長期契約でサイン。しっかりと囲い込みを行いました。
これはもうレッドソックスとしては英断だったと思います。
契約内容
レッドソックスとローマン・アンソニーとの延長契約は以下の通り。
- 8年/$130M (2026-33) + 2034 クラブオプション
- サイニング・ボーナス:$5M
- $2M(2026) | $4M (2027) | $8M (2028) |$15M(2029)
- $19MM (2030) | $23M(2031) | $25M(2032) | $29M(2033)
- 2034: $34M クラブ・オプション (バイアウトなし)
2026年から
延長契約は2026年からスタートで$130M保証。2025年はメジャー最低年俸の日割り(メジャー昇格後から)です。
今季、デビューしたばかりのローマン・アンソニーは今季終了後でおそらくMLSが1に満たないのではないか?と思います。ということは2031年終了後にFA資格を取得見込みで、この契約はその6シーズン分に加えてFA後の2年を保証加えて1年をクラブオプションにしているという契約です。
現在21歳のアンソニーを29歳までカバーし、30歳のシーズンがクラブオプションです。
ROY、MVP、オールスター投票によってエスカレートする内容も盛り込まれていて、このエスカレーションは2032年と2033年のシーズンに適用。
また、2025年にROY投票でトップ2に入った場合、2031年シーズンに$1Mプラスで適用されます。
さらに、MVP受賞すれば+$2M、MVP投票で2位または3位になった場合は+$1M、4位または5位になった場合は$0.75M、6位から10位になった場合は$0.50Mが加算。
オールスター出場の場合は$0.2Mのプラス。
おそらく上書きする
上述のようにアンソニーが30歳の手前まで保証する内容ですが、通常成績が爆発すればさらにこれを上書きする内容で更新されます。その時がキャリアの終盤まで影響してくる内容になります。マイク・トラウトなどもそうです。一旦はFA前に長期契約し、新しい契約で40歳前後までサインしています。
コービン・キャロルとも似ている
アンソニーの契約は、コービン・キャロルの延長契約とも似ています。コービン・キャロルは2022年8月29日にメジャー・デビュー。デビュー・イヤーの短い期間でも非常に印象的な動きを見せました。
そんなコービン・キャロルに対し、Dバックスは2023シーズンが始まる前に、8 年/$111M (2023-30) + 2031$28M クラブ・オプション($5Mバイアウト)の延長契約でサイン。
コービン・キャロルは2023シーズンで大活躍をし、チームのワールドシリーズ進出に大きく貢献しました。
金額的にも非常に似た契約となっています。
将来のクラブの顔に
ローマン・アンソニーはジャクソンホリデーが全体1位で指名された2022年のアマチュア・ドラフトで、2巡目のコンペンセーション・ラウンドでレッドソックスにピックされました。全体順位は79位。004年5月13日生まれの21歳。
Pre2025年のトップ・プロスペクト・ランクでは2位にランクイン。
マイナーでその長打力を発揮したローマン・アンソニーは現地2025年6月9日にメジャー・デビュー。
デバース移籍後の打撃の核に
レッドソックスは今季、これまでクラブの顔であったラファエル・デバースと決別。
トレード近辺ではRBIのタイトルを争っていたくらいオフェンスにインパクトのあったデバースを出したのですから、デバース移籍直後の打線は大沈黙。
そこでルーキーのローマン・アンソニーとマーセロ・マイヤーの二人の成長が期待されました。
デビュー後、アンソニーは現地2025年8月6日時点で47試合に出場。.276/ .392/.417、OPS .809をマーク。HRは2本とまだ自慢の長打が炸裂していませんが、2塁打はすでに15本。打席数も194を数え、メジャーの投手のボールにも馴染んできました。
今後は長打の方も期待出来ます。
守備面ではOFのコーナーを守り、デビュー当初の危うさはもう消えました。まだまだOFとしての伸びしろも十分にあります。さすがにジャレン・デュランやセダン・ラファエラのようには行かないと思いますが、そこは打撃でカバーというところです。
アンソニーの活躍はレッドソックスのポストシーズンにも大きく関わってくるだけに、この延長契約を弾みにしてもらいたいですね。
お読みいただき、ありがとうございました。