CY賞3度←2位2回、3位1回!!(4度以上もあり得た)
現地2025年9月18日、ドジャース一筋の現役レジェンド、クレイトン・カーショウ(Clayton Kershaw)が2025年終了後に現役を引退することを発表しました。
クレイトン・カーショウは1988年3月19日生まれの37歳。メジャー通算18シーズンを過ごしての決断でした。
クレイトン・カーショウのレギュラー・シーズン最後の先発は現地19日(金)、日本時間2025年9月20日(土)のドジャー・スタジアムでのジャイアンツ戦となります。
こんな時に限って、Apple.TVの放送日・・・。
カーショウのキャリア
ドジャースのマーク・ウォルターオーナー兼会長もプレス・リリースでカーショウのレジェンドぶりそしてドジャース一筋のキャリアを讃えました。
クレイトン・カーショウは2006年のアマチュア・ドラフトでドジャースの1巡目として指名されてプロ入り。全体順位は7位。高校卒での投手1巡目指名は史上初でした。
カーショーはテキサス州ダラスのハイランドパーク高校の最終学年で13勝0敗、ERA 0.77を記録。64.0 IPで139 SOを挙げ、被安打はたったの23、BB は26。チームメイトにはSSで、後にNFLのQBとなったマシュー・スタッフォードが、おりました。高校時のカーショウの投球に対し、。ベースボール・アメリカは彼をオールアメリカンファーストチームに選出するとともに、ドラフト対象の高校投手の中で最高の速球を持つと評したほど。1巡目指名も納得ですね。
ドラフト・イヤーにGCLドジャースでプロデビューを果たし、10試合に登板して2勝0敗、ERA 1.95、1セーブを記録。マイナーでも順調でした。
20歳でメジャー・デビュー
そんなカーショウはデビューが早かったです。2008年、20歳でメジャー・デビュー。同年5月25日のカージナルス戦でデビューしたカーショウは6イニングを投げて失点2、SO 7を記録。アルバート・プホルズとも対戦。この時は3打数2安打と打たれてしまいました。ちなみにこのデビュー戦は延長となり、カーショウに勝ち星はつかなったのですが、9回、10回を投げたのは斎藤 隆さんです。デビュー・イヤーは107.2 IPで5勝5敗、ERA 4.26。この当時の監督はジョー・トーリ。2008年にWSを制覇したのはフィリーズ、2009年はヤンキースで松井選手がMVPを獲りました。そんな時代です。
2009年に171.0 IPで、ERA 2.79をマークしたカーショウは地区優勝にも貢献。ただ、8勝8敗と勝ち星は伸びませんでした。
2010年に200.0 IP超えの204.1 IPを投げたカーショウは13勝10敗と初めて二桁超えをマーク。ここからカーショウのレジェンドぶりが始まります。
CY賞3度
2011年、カーショウはDバックスのイアン・ケネディと並んで最多勝(21勝5敗)をマーク。奪三振数248、ERA 2.28で投手のトリプルクラウンを達成。これにより2011年NLのサイ・ヤング賞を受賞。
2012年は前年の成績には及ばなかったものの、シーズン成績を14勝9敗、ERA 2.53をマーク。2年連続でERAのタイトルを獲得し、NL最多の33試合に先発登板し、227.2 IPを投げてSO 229でNL2位に。しかしこの年は9月16日に股関節の負傷を発症。このままシーズンエンドもあり得たのですが、ドクターから「痛みに耐えられるなら、さらなる負傷リスクなく投球を続けられる」との助言を受け、9月23日のレッズ戦に登板。5回を1失点に抑える好投を見せ、ワイルドカードでのPS出場へのチャンスのために懸命な努力を見せましたが、この年はポストシーズン出場を逃しました。
2013年4月1日の開幕戦ではカーショウは、4安打完封勝利を挙げると同時に、8回にジャイアンツのジョージ・コントスからHRを放ち4-0で勝利。カーショーは1965年にドジャースの殿堂入り投手ドン・ドライスデールが達成して以来、開幕戦で完封勝利とHRを同時に記録した初の投手となりました。この年は33試合、236.0 IP(キャリアハイ)で16勝9敗、ERA 1.83をマーク。自身2度目のサイ・ヤング賞を受賞。
2014年1月には7年/$215M (2014-20)でサイン。これは当時、投手としては史上最高額となり、前年にジャスティン・バーランダーがタイガースから提示された7年/$180M (2013-19)を上回りました。
2014: 開幕後1ヶ月離脱して21勝!→CY&MVP!
この年は3月22日にシドニーで開幕して登板。この時、左肩を痛めてキャリア初のDL(Disabled List:当時)で5週間ほど離脱。その後、5月頭に復帰してからは27先発、198.1 IPで21勝3敗をマーク!ERAは1.77で、3度目のサイ・ヤング賞とMVPを受賞。もはや嘘のようなすごいシーズンを過ごしました。
今から10年前の2015年は232.2 IPを投げ、16勝7敗、ERA 2.13。
2016年は椎間板ヘルニアのため6月30日にDL入り。同年のオールスターにも欠場。8月3日には60 Days DLとなりましたが、9月9日のマイアミ戦に復帰。それでも149.0 IPで12勝4敗、ERA 1.89をマーク。
2017年は6月にキャリア通算2000奪三振を達成。また5月6日から9月1日にかけて16試合に先発して12勝0敗でこの間のERAは1.70。このシーズンは18勝4敗で、ERA 2.31。
2018年はシーズン途中で腰を痛め、161.1 IPを投げたものの、9勝5敗に終わりました。この年のPSではNLCSでRHPのブランドン・ウッドラフにHRを浴びております。ドジャースはWSに進出しましたが、レッドソックスが勝利。
2019年が最後の15勝以上(16勝)
2019年を前にカーショウはドジャースと3年/$93M (2019-21)で契約を延長。しかし、スプリング・トレーニング中に左肩を痛め、3月18日には開幕戦が絶望となり、連続開幕投手の記録は8年で途絶えました(2011〜2018)。
この年はそれでも178.1 IPで16勝5敗、ERA 3.03をマーク。この年がカーショウのキャリアの中で最後の15勝以上のシーズンとなりました。
2020: WS制覇に貢献
短縮シーズンとなった2020年、カーショウは10試合に登板し、6勝2敗、ERA 2.16をマーク。このシーズンがフルシーズンであれば、かなりいい成績を出していたかもしれません。この年、ドジャースはWSを制覇。カーショウも大いに貢献しました。
2021年から苦戦が続く
2021年、33歳となったカーショウは4シームのアベレージも90mphとなり、キャリア終盤にさしかかり、非常に厳しい投球を強いられることになりました。
それでも2021年から2023年にかけて3年連続で二桁勝利をマーク。
しかし、2024年は怪我の影響もあり7試合の登板に終わりました。
2025年に鬼のカーショウに
2025年、開幕から出遅れたカーショウは4シームのアベレージがもはや89mphとなってしまいましたが、その集中力は鬼の形相となり、大きなカーブと培ったそのスキルで極上のコマンドを披露。ここまで10勝をマーク。
ベロシティーも上がらない中、可能な限りベストな投球を見せようとするすの姿は胸を打つものがありました。
カーショウの栄冠
カーショウが築いてきた栄冠です。
- オールスター出場:11度(NL All-Star:2011-2017, 2019, 2022, 2023 & 2025)
- 2014 NL MVP
- サイ・ヤング賞受賞:3度 (2011, 2013 & 2014)
- NL Gold Glove 受賞:1度 (2011)
- NL 投手トリプルクラウン:1度 (2011)
- NL ERA Leader:5度 (2011-2014 & 2017)
- NL 最多勝:3度 (2011, 2014 & 2017)
- NL 勝率 Leader: 1度 (2014)
- NL 最多イニング:1度 (2015)
- NL 最多奪三振:3度 (2011, 2013 & 2015)
- NL 最多完投:2度 (2014 & 2015)
- NL 最多完封:3度 (2013, 2015 & 2016)
- 15勝以上のシーズン: 6度 (2011, 2013-2015, 2017 & 2019)
- 20勝以上のシーズン: 2度 (2011 & 2014)
- 200 IP達成: 5度 (2010-2013 & 2015)
- 200 SO達成: 7度 (2010-2015 & 2017)
- 300 SO達成: 1度 (2015)
- 通算:222勝96敗(現地2025年9月18日時点)
カーショウはまだポストシーズンの登板も控えております。完全燃焼してもらえたらいいですね。
お読みいただき、ありがとうございました。
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