スポンサーリンク

【MLB2021】強いロイヤルズの代名詞的存在だったケルビン・ヘレイラが31才で引退

超ハードスロー・ライティーが引退

 現地2021年2月28日からついにスプリングトレーニングのゲームが始まりましたね。もう楽しみでワクワクしています。

 そんな中、現地2021年2月26日、かつてカンザスシティ・ロイヤルズの2度のワールドシリーズ進出を支えたハードスロー・ライティーのケルビン・ヘレイラ(Kelvin Herrera )が引退を表明しました。

 ケルビン・ヘレイラは31才。メジャー10シーズンでベースボール・プレーヤーとしてのキャリアの終幕を決意。第二の人生を歩むことを選択しました。

感謝のメッセージ

 自身のツイッターで感謝の言葉を述べています。

I want to thank everyone who has been a part of my career, starting with the Kansas City Royals organization who believed in this kid from Tenares, Dominican Republic and gave him a chance to do something meaningful with his life. From ownership, to the Front Office, the staff, my teammates and last but not least, the fans. I owe you guys everything.

ドミニカ共和国のテナレス出身のこの子供を信じ、何か意味のあることをする機会を与えてくれたカンザスシティロイヤルズを始め、キャリアの中で関わってくださったすべての人たちに感謝します。オーナー、フロントオフィス、スタッフ、そしてチームメイト、全ての人に対してです。

 またケルビン・ヘレイラはロイヤルズだけでなく、所属したナショナルズ、そしてホワイトソックスにも最大限の感謝の意を表明しています。

市場に動きが出るところだったが

 ケルビン・ヘレイラは2020年8月にカブスからリリースされ、FAとなっていました。スプリング・トレーニングのゲームが始まれば、チーム全体のチューンナップが始まり、内部での問題解決よりも外部の人材を活用したいと思うところも出てくるので、未決定のFA選手が動く可能性はありました。よって、3月半ばくらいには決まるのではないか?などと楽観視していたのですが、本人が引退を決断しました。

 引退の理由に特別に触れてはいないところを見ると、やはりパフォーマンスが思ったように上がらないというところになるのではないかと想像します。

WSに2度出場、ASGにも2度

 2006年12月にアマチュアFAとしてロイヤルズとサインしたケルビン・ヘレイラは、当時17才。

 メジャー・デビューは2011年、21才の時でした。2試合、2イニングでの登板でした。

2012年はトラウト、ダルビッシュ投手

 本格稼働は2012年から。ルーキーながら、フルシーズンで76試合で、84.1イニングに登板。4勝3敗、3セーブ。

 この活躍は十分にROYに参戦できると思っていたのですが、この年のア・リーグは、マイク・トラウト(ROY受賞)、ヨエニス・セスペデス、ダルビッシュ投手、チェン・ウェイン(元中日、現阪神)らのルーキーイヤーだったこともあり、残念ながらROYには投票されませんでした。

 2013年、ALのゴールドグラブ賞にロイヤルズから、サルバドール・ペレス(C)、エリック・ホズマー(1B)、アレックス・ゴードン(OF)の3人が選出。この頃から「ロイヤルズ、強いぞ!」という雰囲気が出ていました。

 それを下支えしたのがケルビン・ヘレイラだったと言っても過言ではないでしょう。

特に輝いた2014年 

 ロイヤルズがワールドシリーズに出場したのが2014年と2015年。チャンプとなったのが2015年でしたね。

 この2年間のケルビン・ヘレイラの活躍は素晴らしかったです。私はワールドシリーズ制覇を成し遂げた2015年よりも、2014年のピッチングの方が印象深かったです。

  • 2014: 70試合/ 70.0 IP/ 4勝3敗/0 SV/ 59 SO/ 1.41 ERA
  • 2015: 72試合/ 72.0 IP/ 4勝3敗/0 SV/ 64 SO/ 2.71 ERA

HDH

 ヘレイラ→デービス→ホランドの頭文字をとってHDH。2014年と2015年のロイヤルズは、後ろを担ったこの3人が秀逸でした。特にケルビン・ヘレイラが出てきた時の無双感は素晴らしかったです。

2014−18 100mph投球リスト

 キャリアのピークとも言っていい2014年から2018年の4年間で100マイル以上のファストボールを誰がもっとも多く投げたかのリストがこれです。

  1. アロルディス・チャップマン(NYY) 2,047球
  2. ジョーダン・ヒックス(STL)659
  3. マウリシオ・カブレラ(ATL)342
  4. ケルビン・ヘレイラ(WSH)311
  5. アルキメデス・カミネーロ(SEA)253

ケルビン・ヘレイラのシーズン別100mph投球数

 剛球度合いは数字にも表れていましたね。ケルビン・ヘレイラの場合、トリプル・ディジッツが当たり前になっていました。

  • 2018: 0 球
  • 2017: 10
  • 2016: 9
  • 2015: 158
  • 2014: 134

ナショナルズ、ホワイトソックス時代

 2018年6月にロイヤルズからナショナルズへトレードで移籍。これによりロイヤルズは完全にリビルドに入ったと宣言したようなものになりました。

 ナショナルズではハーフ・シーズンで21試合、18.2 IPでERAは4.34。本人のキャリアとしても苦戦が顕現化したシーズンでもありました。

 この時期は肩肘よりも、右足のリスフラン関節という部分を傷めて苦しんでいました。リスフラン関節とは、フィギュア・スケートの羽生選手が傷めたところであり、プロサッカー選手もこれで苦しむ人が多いようです。

 2019年、FAとしてホワイトソックスに移籍し、57試合に登板するも、ERAは6.14と厳しい数字に。

98mph平均が94mph平均に

 2014年、シンカー、4シームともに平均で98mphを超え、チェンジアップでさえ90mph平均を叩き出していた豪腕も、2020年には4シーム、シンカーで94mph台までドロップダウン。

 素人目に見ると、これでも十分に速いのですが、ヘレイラのスタイルを貫くには不十分だったようです。

KCRでの442登板 

 キャリア10シーズンで、522試合にリリーフ登板。このうちロイヤルズでは442試合に登板。これはロイヤルズのフランチャイズ史上、ジェフ・モンゴメリー(1987-99)、ダン・クイゼンベリー(1979-90)に次いで、リリーフ登板としては3番め。

 今後はどのようなキャリアを築くのか、楽しみです。ロイヤルズでの貢献が素晴らしかったので、なんらかの形で、ロイヤルズに関連した仕事に就くかもしれませんね。

 お疲れ様でした。

 お読みいただき、ありがとうございました。

 

 

 

 

コメント

スポンサーリンク

NEW

【MLB2025】絶好調のPCA!2試合連続HRを含むRBI 7、盗塁2でドジャース戦の連勝に貢献
【MLB2025】エンゼルスがイアン・アンダーソンをDFAに
【MLB2025】UCLを傷めていたトリストン・マッケンジーが手術回避の結果、DFAに
【MLB2025】エンゼルス、3点ビハインドの9回裏に大逆転!ジョー・アデルがサヨナラ安打を放つ
【MLB2025】ギャレット・クロシェ、ERAが1.13に!BOSはカサスのサヨナラ安打でCWSに勝利
【MLB2025】パヘスがまたもHRを強奪!佐々木は6回を投げきるも、最後に笑ったのはレンジャーズ!
【MLB2025】山本、デグロムとの投手戦を制す!またもエドマンが殊勲の一打
【MLB2025】大谷がパタニティー・リストで欠場へ!E・ロザリオがロスター入り(朗報あり!)
【MLB2025】レンジャーズのクマール・ロッカーがメジャー初勝利をマーク!
【MLB2025】スペンサー・ストライダーが復帰!最速で通算500奪三振を記録
【MLB2025】ホームラン単独トップ(8号)のA’sのタイラー・ソーダーストロムとは?
【MLB Injury 2025】クリス・ブライアントがILへ。復活の道は遠し。ロッキーズの経営にも大きく影響
【MLB2025】パドレス、3試合連続でロッキーズをシャットアウト!圧巻の成績で高品質ゲームを連発中
【MLB2025】ミゲル・ロハス、ドジャース投手陣のモノマネで球場を沸かせる
【MLB2025】アンディー・パヘスがGSを強奪!佐々木は最長5回を投げきるも、ドジャースは大敗!
【MLB2025】試合を決めたのはまたしてもトミー・エドマン!ドジャースは山本も輝き、ホーム10連勝を達成
【MLB2025】 コナー・ウォンの小指骨折を受け、レッドソックスがヤスマニ・グランダールを獲得!
【MLB2025】ドジャース、連敗を3でストップ。ロード・トリップは2勝4敗で2シリーズ連続で落とす
【MLB2025】HOU、CWSなどで活躍したリリーバーのオクタビオ・ドーテルが不慮の事故で亡くなる
【MLB2025】レッズ、ハンター・グリーンが圧巻の投球!好調ジャイアンツを完全に支配!
【MLB2025】ブルージェイズ、ブラディミール・ゲレロ・Jr.と14年/500Mドルで延長へ!
【MLB2025】ドジャース、連敗せず!佐々木朗希がゲームメイク!A・ノラは好投が報われず!
【MLB2025】ドジャースが初黒星!フィリーズはJ・ルザルドとリアルミュートが躍動!大谷の盗塁連続成功は38でストップ
【MLB2025】レッドソックスがフェンウェイ・オープナーで勝利!ビューラーが移籍後初勝利
【MLB2025】ドジャース、大谷の今季3号サヨナラHRで開幕8連勝!ATLは7連敗
【MLB2025】今季メジャー初完封はレンジャーズのネイサン・イオバルディ!99球で達成!
【MLB2025】レッドソックス、ギャレット・クロシェと6年の延長契約で合意へ
【MLB2025】開幕3戦で15本塁打! NYYが巻き起こした新バット「トルピード “Torpedo”」の大波紋
【MLB2025】ドジャースがタイガースを力でねじ伏せてスウィープ!佐々木はホーム・デビューで苦戦
【MLB2025開幕Gm2】ナイス・ゲーム!粘るタイガースにトミー・エドマンとムーキー・ベッツが立ちふさがる!
タイトルとURLをコピーしました