マリナーズ、イチロー選手の言葉通りに躍動
現地2025年10月13日、マリナーズ@ブルージェイズのALCS Gm2が引き続きトロントのロジャース・センターで行われ、マリナーズがブルージェイズのお株を奪うような3HRで圧勝!
マリナーズはイチロー選手が永久欠番セレモニーのスピーチで語った“Seize the moment” 「その瞬間をつかめ」という言葉通りの試合運びを見せ、まさにその瞬間をつかんでおります!
ショート・レストのL・ギルバートが先発
ブルージェイズはALDSでの圧倒的な破壊力、そして休養十分な上にホーム・フィールド・アドバンテージでシリーズを迎えるという全ての優位を味方につけ、このALCSを迎えました。
一方、マリナーズはALDSでGm5まで戦い、しかもGm5は延長15回に亘る激闘で、ファンさえも「延長戦はゴースト・ランナーで蹴りがつく」というのに慣れてしまっている中、非常にタフな決戦を制してのALCS。
疲れの点でもブルージェイズの優位の下馬評が高くなるのも至極当然のことでもあります。
そしてこの日のマリナーズの先発はローガン・ギルバート。上記のタイガースとのALDS Gm5で延長10-11回の2イニング抑えきり、中2日のショートレストでの先発。
マリナーズはもうこの時点でギルバートがショートイニングとなる想定で、ブルペン・ゲームをプランしていたと言っていいでしょう。
フリオが先制3ランHR
そんなマリナーズですが、1回表に大きな先制点を上げ、ローガン・ギルバートを楽にしました。ブルージェイズ先発はトレイ・イェサベージ。ALDS Gm2ではスプリッターの嵐でヤンキース打線をキリキリ舞いさせたあのルーキーです。
しかし、この日のイェサベージは先頭のランディー・アロウザリナを2球で追い込みながら、スプリッター、スライダーが決まらず、最後はインコースに抜けて死球を当て、出塁を許すと、2番のカル・ロリーに対しても制球が落ち着かずに四球。そして3番のフリオ・ロドリゲスには変化球中心で挑むも、4球目のスプリッターがハング・カーブのような形となり、これをLFスタンドに放り込まれ、いきなりの3ランHRで3点の先制を許します。
イェサベージはピリっとせず
この日のイェサベージは4回を投げ、被安打4、失点5、ER 5、BB 3、SO 4、HR 1とALDSの再現という訳には行きませんでした。
ブルージェイズも1、2回で同点に
一方、ブルージェイズ打線は1回裏にリードオフで好調のジョージ・スプリンガーが大ファウルを放ち、スタンドをわかせましたが、この打席は2塁打を放ち、チャンスメイク。ローガン・ギルバートはさすがに疲れが見えました。
この後、前日に自打球を当て途中交代したネイサン・ルークが1塁ゴロを放ち、投手との連携が乱れて、ボールがファウルゾーンに転がる間にジョージ・スプリンガーが生還してブルージェイズはまず1点を返します。さらに2アウト3塁でアレハンドロ・カークがCF前にタイムリーを放って2-3と1点差に。つづくドールトン・バーショウも捉えた当たりを放ちますが、ここはCFライナーとなり、このイニングは2得点。
ブルージェイズは2回裏、2アウト1、3塁でネイサン・ルークがRFにタイムリー・シングルを放ち、3-3の同点に追いつきます。
ローガン・ギルバートは3回裏を三者凡退に抑えたところでお役御免に。3.0 IPで被安打5、失点3、ER 2、BB1,SO 2、HR 0でした。
ホルヘ・ポランコが3ランHR
ゲームが動いたのは5回表。このイニングもマウンドに上がったトレイ・イェサベージでしたが、ランディー・アロウザリナに内野安打で出塁を許し、カル・ロリーを申告敬遠。ここで投手交代で、ブルージェイズはルイス・バーランドを投入。
バーランドはフリオ・ロドリゲスから三振を奪い、1アウトとするも、つづくホルヘ・ポランコには甘めの4シームを右中間に運ばれ、これがウォール超えとなる3ランHRとなり、3点の追加点を許します。この3点は大きく、ブルージェイズに応えた一発となりました。
マリナーズは6回表にもミッチ・ガーバーのトリプルでチャンスを作ると、JP・クロフォードの粘りのLF前シングルで1点を追加。7-3とします。
そして止めは7回表、ジョシュ・ネイラーの2ランHRとJP・クロフォードの犠牲フライで3点を追加。10-3としました。
マリナーズ、無失点リレー
マリナーズは2番手のエドゥアルド・バザード、3番手のカルロス・バルガス、そして4番手のエマーソン・ハンコックがそれぞれ2イニングずつを担当。この間、打たれた安打はバザードの時の1安打のみ。四球は併せて4つ出しましたが、無失点リレーを決めました。
ゲームは10-3でマリナーズが勝利。2連勝とし、シアトルに戻ります!
勝負強いホルヘ・ポランコ
大活躍しているマリナーズのホルヘ・ポランコは、ALDS Gm2でタリク・スクーバルから2HRを放ち、Gm5では15回に決勝点となるサヨナラ打。そしてこのALCS Gm1では勝ち越し打を放ち、Gm2では5回に勝ち越しHR。
マリナーズは下位打線が弱いことに変わりないのですが、上位のホルヘ・ポランコがしっかりと仕事をして、カル・ロリーの後の打線を支え、いい仕事をしています。
ポランコは今ポストシーズンですでに8安打を放ち、そのうちの6安打で打点をマーク。彼へのマークがきつくなれば、カル・ロリーへのマークも軽減されるといういい循環に入りつつあります。
マリナーズ、圧倒的優位に
さて、連勝したマリナーズですが、7戦制のシリーズで2勝0敗とリードしたクラブは、93戦中78戦でそのシリーズを制しています(83.9%)。
現在の2-3-2のフォーマットでは、アウェーでGm1とGm2の両方に勝利したクラブは、27戦中24戦でシリーズを制覇(88.9%)。
そして7戦制のシリーズで2勝0敗から逆転した最後のチームは、2023年のNLCSのDバックスで、また、ホームで最初の2戦を落とした後に逆転した最後のチームは、1996年のワールドシリーズ(NYY vs ATL)。この時はヤンキースが2連敗の後に4連勝して制覇しております。
このデータ通り、マリナーズは圧倒的優位に立ちました。
お読みいただき、ありがとうございました。
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