大谷がPS初登板でQS(クオリティー・スタート)
現地2025年10月4日、レギュラーシーズンでナ・リーグ西地区でタイトルを獲ったものの、ナ・リーグで勝率3位となったドジャースは今ポストシーズンはNLWCからスタート。そのNLWCではレッズをスウィープし、いよいよフィラデルフィアに乗り込んでのNLDSがスタート。
先発はドジャースが大谷選手、フィリーズがクリストファー・サンチェスとなりました。
ロスター
NLDSのロスターです。ドジャースはNLWCではあえてロスターから外れたクレイトン・カーショウが入り、そしてアンソニー・バンダもIN。OUTとなったのはエドガルド・エンリケスとジャスティン・ロブレスキー。野手は変わらずで、OFにはNLWC同様、ジャスティン・ディーンが入っています。英才教育でしょうか!?
Here’s your 26-man roster for the NLDS. pic.twitter.com/LRFPKU9Aug
— Los Angeles Dodgers (@Dodgers) October 4, 2025
フィリーズは予め怪我で離脱がわかっていたザック・ウィーラー、左前腕部を傷めているホセ・アルバラードは外れています。ウォーカー・ビューラーが入ってきています。楽しみですが、PSはピリッとしてもらいたいですね。
なお、ゲーム中、ハリソン・ベイダーが足を傷めて退場したので、一部ロスターが変わるかもしれません。
Our NLDS roster is set!#RedOctober pic.twitter.com/RrWOz2XfTm
— Philadelphia Phillies (@Phillies) October 4, 2025
大谷もPHIファンの洗礼を受ける
フィラデルフィアのファンがアツいのは周目の事実。熱狂ぶりは割と甲子園に似ているところがあります。
大谷選手も早速、その洗礼を受けました。赤いジャージを着たファンは、大谷選手がマウンドに上がる前からヒートアップ。ウォーミングアップやブルペンから激しいブーイングを起こし、大谷選手が1回表にリードオフで打席に立ち、クリストファー・サンチェスから3球連続で空振り三振に打ち取られた際には大喝采。これはクリストファー・サンチェスへの賞賛もあったのですが、それにしても大声援でした。
しかし、百戦錬磨の大谷選手は非常に冷静でした。
大谷がQS(クオリティー・スタート)
1回表、ドジャースは三者凡退。
1回裏、大谷選手の立ち上がりは非常に安定していました。まずトレイ・ターナーをスライダー、スウィーパーを中心に空振り三振。2番のカイル・シュワーバーには一転、99mphの4シームで圧して、RFライナーに。つづく3番のブライス・ハーパーには99.4mphの4シームとスライダーでピッチャーゴロに打ち取り、三者凡退。
2回に3失点
初めてイニング間でゆっくり出来た直後の2回裏、やや投球が乱れます。4番のアレク・ボームにはスライダーが乱れて四球。5番のブランドン・マーシュには厳しいところから甘いところへという配球となり、100mphの4シームをゴロでCFへ運ばれ、ランナーを貯めます。
ここで6番のJT・リアルミュートにも良いコースから甘いコースという配球となり、2球目の100.2mphの4シームを鋭くCFへ弾き返され、これが三塁打となり、ランナー2人が生還し、フィリーズが2点を先制。
この後、7番のマックス・ケプラーを3Bゴロに仕留め、リアルミュートを3塁で釘付けにしましたが、つづく8番のハリソン・ベイダーにスウィーパーをLFに運ばれ、これが犠牲フライとなってリアルミュートが生還して3失点目。
9番のブライソン・ストットは99mphの4シームでファウルチップで三振を奪い、これで3アウト。序盤2回で3失点というちょっと予想外の展開となりました。ここまでスプリッターは1球もなし。
3回裏からスプリッターを解禁。カイル・シュワーバー、ブライス・ハーパーから三振を奪うなど三者凡退に。
4回裏はスプリッター無しで中軸を三者凡退。
5回裏は1アウトからハリソン・ベイダーに死球を与え、ブライソン・ストットにはスプリッターをCFへ弾き返されるクリーンヒットを打たれましたが、トレイ・ターナーをSSゴロに仕留めて2アウト1、2塁でカイル・シュワーバーを迎えましたが、緩急を使い、最後はカーブで抜いて空振り三振で無失点。
6回裏は先頭のブライス・ハーパーをカーブとスプリッターで三振に仕留め、アレク・ボーム、ブランドン・マーシュと抑えて無失点。
大谷選手は6回で降板。被安打3、失点3、ER 3,BB 2、HBP 1、SO 9、HR 0。三振も多かったのですが、球数は89球。いいペースで6回、3失点のQSとしました。
ドジャース、6回に反撃
3-0とフィリーズがリードして進んだ6回表、ドジャースは2アウトからチャンスを作り、ランナー1、2塁と2人がいる状況でキケ・ヘルナンデスがLFへ2ベースを放ち、1塁ランナーのトミー・エドマンまで生還して2得点。2-3と1点差に詰め寄ります。
クリストファー・サンチェスはここで降板に。5.2 IPで被安打4、失点2、ER 2、BB 2、HBP 1、SO 8。球数は94球でした。
テオスカー・ヘルナンデスが殊勲の3ランHR
大谷選手が降板して直後の7回表、ドジャースはフィリーズ2番手のデービッド・ロバートソンから、アンディー・パヘスがシングルで出塁し、ウィル・スミスが死球。ノーアウト1、2塁とチャンスメイク。
ここで大谷選手の打席ということで、フィリーズは左のマット・ストラムを起用。大チャンスで大谷選手でしたが、最後は待っていたボールと違ったのか、甘めのシンカーを見逃して三振に倒れ、1アウト。
つづくムーキー・ベッツに期待がかかりましたが、ムーキー・ベッツの打球は3Bポップフライ。ドジャースはこのチャンスを活かせないのか?という流れでした。
ところが、つづくテオスカー・ヘルナンデスが2球目の甘いハイ・ボールを右中間スタンドに放り込む3ランHRを放ち、なんとドジャースが一気に5-3と逆転に成功します。マット・ストラムも大谷、ムーキーを抑えてホッとしたのかもしれないですね。
やはり8回に躓く
ドジャースは7回からタイラー・グラスノーを起用。7回裏はランナーを出しながらもタブルプレーで切り抜け、無失点。
8回裏、先頭打者を打ちったまでは良かったものの、グラスノーはトレイ・ターナーに四球。つづくカイル・シュワーバーは三振に仕留め、2アウトまで奪ったものの、ブライス・ハーパーにはRF前に運ばれ、アレク・ボームには四球を出し、2アウト満塁としてしまいます。
やはり8回をスムーズに終えることが出来ないドジャース。
この後、アレックス・ベシアが登板し、エドムンド・ソーサに大きなCFフライを打たれますが、パヘスが押さえて3アウト。なんとか無失点で切り抜けました。
佐々木がまたも好投
そして5-3と僅差で迎えた9回裏、ドジャースは佐々木朗希投手をクロージングに起用。
佐々木投手は先頭のJT・リアルミュートを101mphの4シームとスプリッターで三振を奪い、1アウト。しかし、マックス・ケプラーにはスプリッターをうまく拾われ、RFへ2ベースを打たれます。
復帰後ほぼ初となる緊迫した場面でスコアリング・ポジションにランナーを置いた状態の投球。とくに変化がなければ良いが・・・と思ったところ、つづくニック・カステヤーノスに対し、クイック当方で100mphを出し、1Bゴロに押さえて2アウト。しかし、ランナーは3塁へ進塁しています。
ランナー3塁ならむしろ安心して投げられたのか、佐々木投手はつづくブライソン・ストットもなにも変化なく、100mphの4シームで3Bポップフライに打ち取り、ゲームセット。見事なリリーフを見せました。
ドジャースは5-3で勝利。勝利投手大谷、セーブ佐々木という岩手リレーで見事にNLDS初戦を取りました。
大谷、4三振
なお、この日、大谷選手は打撃では4打数無安打、1四球、4三振と当たりが出ませんでした。QSで十分です。それにしても、カイル・シュワーバーとの対戦は55HRが投げ、56HRが打つというあり得ない光景でもありました。
Gm1の勝者がかなり優位
5戦3勝制のNLDSでGm1に勝利したクラブは、156回中113回(72.4%)でシリーズを勝ち上がっています。現在の2-2-1のフォーマットのDSでは、アウェーでGm1に勝利したチームが46回中34回(73.9%)でNLCSに勝ち進んでいます。
統計的に初戦を取ったドジャースが優位ということです。
NLDSはGm2は1日空きます!
NLDSはやや特殊で、フィリーズ・ホーム2戦、ドジャース・ホーム2戦、フィリーズ・ホーム1戦には違いないのですが、MLBはどの日もゲームがあるように設定しているため、Gm2は1日空いて、現地6日にフィラデルフィアで。そして7日は移動日でまた1日空いて、Gm3/4は現地8日、9日にドジャー・スタジアムで。そして現地10日は移動日で空き、Gm5は現地11日にフィラデルフィアで1戦となります。
お読みいただき、ありがとうございました。
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