阪神戦に強かったアンソニー・ケイ
現地2025年12月3日、横浜DeNAベイスターズを今季限りで退団し、メジャー復帰を目指していたアンソニー・ケイ(Anthony Kay)のディールが決まりました。シカゴ・ホワイトソックスと2年で契約合意です。
このまま横浜にいた方がよかったんでないの?という気もしないでもないですが、2023年以来のメジャーのマウンドとなります。
契約内容
ホワイトソックスとアンソニー・ケイの合意内容です。
- 2 年/$12M (2026-27) + 2028 ミューチュアル・オプション
- 2026:$5M | 2027:$5M
- 2028:$10M ミューチュアル・オプション ($2M バイアウト)
- プラス $1.5M パフォーマンス・ボーナス
報道ではNPBのクラブがこのホワイトソックスのディールを上回る提示をしていたとも言われておりますが、本人のメジャーで投げたい意思の方が強かったようです。
NPBで好投
筆者はNPBでは阪神タイガースを応援しているのですが、とにかく横浜戦ではアンソニー・ケイとのマッチアップを避けたいと思えるほど素晴らしい投球を披露しました。阪神だけでなく、他のセ・リーグのクラブもアンソニー・ケイとは当たりたくなかったかもしれません。
2026年3月の誕生日で31歳となるアンソニー・ケイは、2024年、2025年と横浜DeNAベイスターズでローテーションの一角として大いに機能。二桁勝利こそなかったものの、なかなか打球の飛ばないNPBで打線の援護なく勝利が消えた試合もあったので、実際は数字以上の投球内容であったと言えるでしょう。NPB2年間で15勝15敗、ERA 2.53、291.2 IPでSO 249を記録。
もともとはメッツの1巡目
アンソニー・ケイはもともと2016年ドラフトのメッツの1巡目指名(全体31位)。2019年のトレード・デッドラインでメッツがマーカス・ストローマンを獲得したトレードで現ツインズのシメオン・ウッズ・リチャードソンとともにブルージェイズに移籍。
メジャー・デビューはブルージェイズでトレード・デッドライン後でした。
ブルージェイズには2022年まで在籍。マイナーとの往復の日々でしたが、4シーズンでリリーフをメインに先発もこなし、29試合でERA 5.48。
2022年12月にウェーバー公示されたところをカブスがクレームオフ。2023年はカブスで13試合にリリーフで登板し、ERA 6.53。2023年9月にはまたウェーバーにかけられ、今度はメッツがクレームオフ。メッツでは3試合でERA 5.40。これがメジャーでの最後のシーズンとなっていました。
その後は2023年オフにウェーバーにかけられアスレチックスがクレームオフしたものの、同年11月にFAとなり、横浜とサインしたという流れです。
ホワイトソックスでチャンスを掴む
ホワイトソックスは2025シーズン、60勝102敗でALセントラルの最下位。2024シーズンは41勝121敗とメジャーのワーストシーズン・レコードを記録。その前の2023年も101敗を喫しており、まだまだリビルド(再建)というには早すぎる時期であり、本当に再建できるのか?と疑われているほど。
ただ、コルソン・モンゴメリー、カイル・ティール、チェイス・メイドロスといっかなり優秀なプロスペクトがおり、2026年は不名誉を払拭するべく、なんとか体制を整えているところです。
ホワイトソックスの2025年のチーム打率は.232でMLB 27位。とにかく打てないのです。ゆえにカイル・ティールなど打てるプロスペクトに期待がかかるわけです。
なお、チームERAは4.26で意外にもMLB20位で、ロッキーズなどよりは断然いいのです。そこにアンソニー・ケイが入り、いかに多く先発でゲームを作ってもらうかというところです。
ホワイトソックスの再建の道のりは厳しいですが、ケイはいい内容を見せればトレードでコンテンダーに行くという道も開けます。
とにかくNPBで培った品質で活躍してもらいたいところです。
お読みいただき、ありがとうございました。

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