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【MLB2024WM】ドラフト・ロッタリーはナショナルズが2025ドラフトのNO.1ピックをゲット!

2024 ウィンター・ミーティング

 現地2024年12月10日はMLBウィンター・ミーティングの4日目に当たりますが、2022年のウィンター・ミーティングから数えて3回目のドラフト・ロッタリーの日がやってきました。

ドラフト・ロッタリーとは? 

目的

 ドラフト・ロッタリー制度の大きな目的は翌年のドラフト上位指名を睨んでのタンキングを防止するため。タンキングとは戦力補強を行わずに下位に甘んじるのを良しとする態度のこと。MLBではやはりドラフト上位選手がいるクラブが優勢な傾向があります。そのようなFA前の選手は入団時にサイニング・ボーナスを払うとは言え、コストもそれほどかかりません。FAで補強するよりは断然安いです。要は安上がりにチームを強化したいという目論見を砕く制度と言っていいでしょう。

ルール

 まずはポストシーズンを逃した「ノン・ポストシーズン」の18クラブで全体1位から6位までのロッタリーが実施されますこちらはシーズンの成績でオッズが決められ、シーズン成績が振るわなかったクラブのオッズは高めとなっております。しかし、制度目的にある通り、オッズ通りに全体6位まで決まらないのがこの制度のキモですね。

 その後はロッタリーに外れた、ノン・ポストシーズンの12クラブが全体7位から18位までを勝率の低い順から指名。

 そしてポストシーズンに進出したクラブが、敗れた順番で指名オーダーに入ります。

 まとめるとこのような感じです。

  • Picks 1-6: ノン・ポストシーズンの18クラブでロッタリー(オッズあり)
  • Picks 7-18: ノン・ポストシーズンでロッタリーに外れたクラブが前年の勝率の悪い順から指名
  • Picks 19-22: ワイルドカード敗者
  • Picks 23-26: ディビジョン・シリーズ敗者
  • Picks 27-28: チャンピオン・シリーズ敗者
  • Pick 29: ワールドシリーズ敗者
  • Pick 30: ワールドシリーズ勝者

 そしてポストシーズン進出の12クラブの中の19位から30位までの指名順は、PSから脱落した時期とレベニュー・シェアリングの受領有無によって変わってきます。

ロッタリーに向けたオッズ

 しかし、勝率が低いからと言って必ずしもロッタリーに参加できるという訳ではありません。

  1. ラージマーケットのクラブ (=レベニュー・シェアリングを受けていないクラブのこと)は、連続してロッタリーに参加できせん(次の年はロッタリーから除外)。
  2. スモール・マーケットのクラブ(=レベニュー・シェアリングを受けているクラブ)は、3年連続でロッタリーに参加することが禁止されています(2年連続までならOK)。

 資格なしとなった場合の最高順位は10位です。

レベニュー・シェアリングの受領クラブ

アスレチックス、ブルワーズ、Dバックス、ガーディアンズ、マリナーズ、マーリンズ、オリオールズ、パイレーツ、レイズ、レッズ、ロッキーズ、ロイヤルズ、タイガース、ツインズ

レベニュー・シェアリングを受領しておらず & 贅沢税閾値内

エンゼルス、カージナルス、ジャイアンツ、ナショナルズ、パドレス、レッドソックス、ホワイトソックス

2024 贅沢税の基準額237Mドルを超えたクラブ

アストロズ、ブルージェイズ、ブレーブス、カブス、ドジャース、メッツ、フィリーズ、レンジャーズ、ヤンキース

このうち、$237Mから$40M(=$277M以上)を超えたクラブ(ドラフト最高順位が10個下がる)

ブレーブス、ドジャース、ヤンキース 

過去2年のロッタリー結果

Pick2022 WM2023 WM
1パイレーツガーディアンズ
2ナショナルズレッズ
3タイガースロッキーズ
4レンジャーズアスレチックス
5ツインズホワイトソックス
6アスレチックスロイヤルズ

本来のオッズ 

 ノンポストシーズンの18クラブの本来のオッズは下記のレートで設定されていますが、今回で3年目なので、ロッタリーに入る、入らないというのが出てきます。

 ホワイトソックスはラージマーケットのクラブで2023年のロッタリーで6位以内に入ったので、今回は資格なしです。アスレチックスはスモールマーケットのクラブで過去2年、ロッタリーの6位以内に入っているので今回は資格なし。それらの分が調整されたオッズが下記の順。

 なお、もしも2024年の贅沢税の閾値$237Mから$40Mを超えていた場合は、順位が10個下がりますが、ブルージェイズ、レンジャーズ、カブスともにそれ未満の超過ですので、ロッタリーには影響しません。

#OddsTeam2024
W-L
Win%TAX
(参考)
RS資格
122.45%ロッキーズ61-1010.377受領
222.45%マーリンズ62-1000.383受領
317.96%エンゼルス63-990.389
410.20%ナショナルズ71-910.438
57.48%ブルージェイズ74-880.457
65.31%パイレーツ76-860.469受領
73.67%レッズ77-850.475受領
82.45%レンジャーズ78-840.481
91.90%ジャイアンツ80-820.494
101.50%レイズ80-820.494受領
111.22%レッドソックス81-810.5
121.09%ツインズ82-800.506受領
130.82%カージナルス83-790.512
140.68%カブス83-790.512
150.54%マリナーズ85-770.525受領
160.27%Dバックス89-730.549受領
170%ホワイトソックス41-1210.253X
180%アスレチックス69-930.426受領X

結果

 結果はご覧の通りに。ナショナルズが2025ドラフトのNO.1ピックをゲットしました!2010年にブライス・ハーパーを指名して以来のNO.1ピックですね。

#結果元のオッズの順位
1ナショナルズロッキーズ
2エンゼルスマーリンズ
3マリナーズエンゼルス
4ロッキーズナショナルズ
5カージナルスブルージェイズ
6パイレーツパイレーツ
7マーリンズレッズ
8ブルージェイズレンジャーズ
9レッズジャイアンツ
10ホワイトソックスレイズ
11アスレチックスレッドソックス
12レンジャーズツインズ
13ジャイアンツカージナルス
14レイズカブス
15レッドソックスマリナーズ
16ツインズDバックス
17カブスホワイトソックス
18Dバックスアスレチックス

 ホワイトソックスとアスレチックスの2チームは資格なしなので最高順位は10位で、ホワイトソックスの方が勝率が低いので10位、アスレチックスは11位になっています。

NO. 19以降

ポストシーズンの敗退が早い方から。

19. オリオールズ
20. ブルワーズ
21. アストロズ
22. ブレーブス
23. ロイヤルズ
24. タイガース
25. パドレス
26. フィリーズ
27. ガーディアンズ

 メッツ、ヤンキース、ドジャースの3球団は2024年の閾値($237M)を$40M以上超えたため、最初のピックが10スポット下がり、38-40で行われる予定です。ピック28-40はご覧の通り。

(Prospect Promotion Incentive Picks)

28. ロイヤルズ :ボビー・ウィット・Jr.がMVP 2位

(Compensation picks)
29. ブルワーズ :ウィリー・アダムス(FAでSFG)の補償ピック

(Competitive Balance Round A)
30. ブルワーズ  
31. タイガース
32. マリナーズ
33. ツインズ
34. レイズ
35. レッズ
36. アスレチックス
37. マーリンズ

(Second Round)
38. メッツ
39. ヤンキース
40. ドジャース

2nd round は41からは勝率の低い順からLADへ
その他のラウンドは省略。

 お読みいただき、ありがとうございました。

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