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【MLB2022】メッツの新監督は”サルベージ”に定評のあるバック・ショーウォルターに決定

メッツ

ついにメッツの新監督が決定

 現地2021年12月18日、監督サーチを行っていたニューヨーク・メッツが、ついに決断!名将とも言われるバック・ショーウォルター(Buck Showalter)に現場の指揮を一任することになりました。

 これはクラブ・オーナーのスティーブン・コーエンのツイートで明らかに。

ある意味、予想通りに

 メッツは前監督のルイス・ロハスとは2022年のクラブ・オプションを行使しないことを決定(現地2021年10月4日)。事実上の解雇でした。ルイス・ロハスは、内部昇格の現場に好かれるタイプの監督かと思っていましたが、2020-21年の2シーズン(222試合)で103勝119敗、勝率は.464と結果が出ませんでした。

 オフに入り、2021年11月19日にビリー・エプラーのGM就任が決定。その後、マネージリアル・サーチを加速させていました。

 候補にはエンゼルスの元監督のブラッド・オースマス、現ドジャース・ベンチ・コーチのボブ・ゲレン、ドジャース1Bコーチのクレイトン・マカラー(Clayton McCullough )、アストロズ・ベンチ・コーチのジョー・エスパーダ、レイズ・ベンチ・コーチのマット・クアトラーロ(Matt Quatraro)、そしてバック・ショーウォルターと5名が挙がっていました。

 このうち、ジョー・エスパーダ、マット・クアトラーロ、そしてバック・ショーウォルターがファイナリストに。

 そして、このプロセスの最中、2022年からメッツの一員となるマックス・シャーザーがバック・ショーウォルターがいいという旨の発言も行い、バック・ショーウォルターが第一候補に挙がってはいました。

 したがって、ほぼ予想通りの人事になりました。

バック・ショーウォルターの監督歴

 バック・ショーウォルターは、1956年5月23日生まれの65才。監督としてのキャリアは通算20シーズン。

【バック・ショーウォルターの監督歴】

  • ヤンキース: 1992-1995/ 計313-268/ 1994 地区1位(ストライキの年)
  • Dバックス:1998-2000 / 計250-236/ 1999地区優勝
  • レンジャーズ:2003-2006/ 計319-329
  • オリオールズ:2010-2018/ 計669-684/ 2014 地区優勝

 ただ、勝率は1,551勝1,517敗で、.506しかありません。

功績は「低迷→常勝への礎」

 バック・ショーウォルターが名将とも言われるゆえんは、低迷から常勝への礎を作ってきたことにあります。

泥沼のヤンキースを生き返らせる

 まずヤンキースの監督に就任する前は、暗黒時代とも言っていい状況でした。

 レジー・ジャクソンがドジャースを相手に3打席連続HRを放ち、”Mr. October”と言われるようになったのは1977年。この年はワールドシリーズ制覇。翌年の1978年も制覇し、2連覇。この2連覇の時の監督はビリー・マーティン。激高する監督でしたね。ベンチでもよく言い争いをしていました。しかしよかったのはここまで。

 1982年からは泥沼の状態に陥り、1990年にはついに最下位に。ショーウォルター就任前年の1991年も7クラブ中5位とまさに暗黒時代でした。

 ショーウォルター就任後、1992年には4位に。少しずつ手応えを掴み、1993年には2位。そして1994年にはついに地区1位になるまでに。ただし、1994年はストライキの年だったので、ポストシーズンは開かれず。

 無法地帯のような状態のヤンキース・ベンチを落ち着かせた手腕がすごいです。1995年は地区2位でポストシーズンに進出。ただ、ALDSで敗れました。

黄金のトーリ時代にパトンタッチ

 そして、ご承知の通り1996年からヤンキースは黄金時代に入ります。ジョー・トーリ時代ですね。バック・ショーウォルターの功績は、デレク・ジーター、アンディー・ペティット、マリアーノ・リベラ、ホルヘ・ポサーダをデビューさせたことです。

 トーリも無名からスタートして最初は苦労しましたが、その礎はバック・ショーウォルターが作っていたのです。

Dバックスでは2年めで地区優勝

 球団拡大により、1998年から創立したアリゾナ・ダイヤモンドバックスの初代監督がバック・ショーウォルター。2年目の1999年には100勝62敗で地区優勝。ただ、NLDSではメッツに3勝1敗で敗れました。就任3年めの2000年には3位。

2001年、DバックスがWS制覇

 ショーウォルター退任後の2001年、911テロがあった年にワールドシリーズを制覇したのは、Dバックス。ここでもショーウォルターが築いた3年間があったからこそ成し遂げたものでした。

TEXでも礎を築く

 レンジャーズには2003年から2006年までの4シーズンで現場の指揮を執りました。就任前の2000年、2001年のレンジャーズは4クラブ中4位。2年連続で最下位だったのです。

 レンジャーズではショーウォルターはいい結果を出せませんでした。4位、3位、3位、3位。しかし、ここでもきっちりと基礎を固め、レンジャーズは後任のロン・ワシントン監督時代の2010年、2011年とワールドシリーズへ進出。惜しくもチャンプにはなれませんでしたが、ショーウォルターの基礎が効いていたのです。

 2022年、レンジャーズはこの時以来のワールドシリーズ進出、そして初制覇を狙っていますね。

オリオールズでは地区優勝

 もっとも長い監督歴を誇るのがオリオールズ時代ですが、ショーウォルター就任前の2009年、2010年のオリオールズは2年連続で最下位。

 2011年、ショーウォルターが監督に就任。その後は2014年に地区優勝、2012年と2016年はワイルドカードでポストシーズンに進出。

 その後はクラブのリビルドに入り、誰が監督をやっても厳しい時代に。

手腕はまさにサルベージ

 ア・リーグ東地区において、3度のポストシーズン進出は容易ではありません。ここでもやはり低迷からクラブをサルベージしたのでした。サルベージとは、沈没船や座礁船の引き上げ作業のことを言いますが、その言葉の意味から低迷状態からトップへと引き上げる時にも使われるようになった言葉でもあります。

 NPBで言うなら、阪神は野村監督による基礎力アップがあったからこそ、仕上げのうまい星野監督が果実を収穫しました。

 バック・ショーウォルターはそのようなサルベージとも言える仕事を何度も成し遂げた人でもあります。

デメリットは管理のきつさ

 そんなすごい監督のバック・ショーウォルターですが、デメリットは管理が厳しく、選手に人気がなかったこと。うるさ型です。

 ただし、これも過去の話。2019年から2021年までの3年間は現場を離れました。その間に選手とのコミュニケーションに何か進化が出来たかもしれません。

タレントとの対話

 ご承知の通り、メッツはタレントの宝庫。その出来上がった選手達をどう導くのか、そこは注目ポイントです。ただ、実績もあります。地区優勝を果たした1999年、Dバックスにはランディー・ジョンソンがおりました。圧倒的なスターはほぼ彼だけで、その点は今のメッツとは違うかもしれません。

 しかし、マックス・シャーザーをランディー・ジョンソンのような存在と考えた時、まだまだ若さの残るメッツを軌道修正させるのはそう難しくないかもしれません。おまけにジェイコブ・デグロムもいますから。

 ここは考えようによっては、とてもいい材料かと思います。

フロントの意見を聞きすぎなのも好材料

 また、過去にはフロントの意見を聞き入れ過ぎという悪い評判もありました。

 ただし、もしそうなら今回のフロントは勝て、勝て、ワールドシリーズ制覇だ!というものですから、そのような過去の悪い点も今回ばかりは好循環するかもしれませんね。

 ナ・リーグ東地区はなかなかおもしろくなりそうです。

監督としてのWS初出場→初制覇なるか?

 あとはこれだけの実績を誇りながら、リーグ制覇以上のタイトルがありません。言ってみれば、果実が実る前に土壌を整えてきてバトンタッチしてきた人です。

 このような人が報われて欲しいとは思います。

これで監督探しはA’sだけ

 今回のバック・ショーウォルターのメッツの監督就任により、監督のポジションが空いているのはボブ・メルビンをパドレスに引き抜かれたアスレチックスのみとなりました。

 アスレチックスの監督探しも注目ですね。今回のファイナリストのうちどちらかに決まるでしょうか!? 

 お読みいただき、ありがとうございました。

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