またも勝利が吹き飛ぶ展開を跳ね返して勝利
現地2025年9月24日、ドジャースはDバックスのGm2です。
前日のGm1では大谷選手を6回まで引張ながらも、4-0から逆転されたドジャース。シーズン序盤から起用し続けたブルペンの面々がかなり疲弊しており、もはや投入された誰かが必ず、リードを吹き飛ばす悪役となってしまっております。
ドジャースが負けた時には一緒にお付き合いをしてくれていたパドレスも23日は勝利し、ゲーム差を詰めてきて、このまま大丈夫か?という状態でしたが、この日はブルペンで泣いて、ブルペンで勝ったというゲームとなりました。
B・スネル vs R・ネルソン
Gm2の先発はドジャースがブレイク・スネル、Dバックスがライン・ネルソン。Dバックスは前日のブランドン・ファートとともにいいピッチャーを2戦続けて当ててきました。
大谷がリードオフ・トリプル
1回表、ドジャースはリードオフの大谷選手が前日の疲れもありながら、いきなりHRかという打球をCFに放ちます。大谷選手も確信歩きをするところでしたが、チェイス・フィールドはウォールの上にラインが引かれており、それを超えないとHRとならないことから、慌ててエンジンをかけ、それでも余裕で3塁に到達。いきなりのチャンスを作ります。
大谷選手のチャンスメイクに2番のムーキー・ベッツがRFへの犠牲フライで応え、ドジャースが1点を先制。この後、ライン・ネルソンは後続を断ち切り、1失点のみで凌ぎました。
一方、ドジャース先発のブレイク・スネルも初回に1失点。リードオフのケーテル・マルテの2ベースをきっかけに四球、犠牲フライで1点を失いました。ともに似たような立ち上がりとなった両投手。
ライン・ネルソンは4回表に攻守にわたる仕事人のアンディー・ペヘスに2ランHRを打たれ、1-3と2点のリードを許しますが、それ以外はランナーを出すも安定した投球を見せ、ドジャース打線を分断します。ライン・ネルソンは6イニングを投げ、被安打7、失点3、BB 0、SO 9、HR 1という内容でした。
ブレイク・スネルも6イニングを投げ、被安打5、失点1、BB 1、SO 5とさすがのゲームメイクそ見せました。
佐々木がリリーフで復帰!
さて、このゲームの注目点の1つは佐々木朗希投手がこの日、メジャーのマウンドに復帰したこと。7回裏のマウンドに立ちました。
マイナーでの最後の2試合もリリーフ
佐々木投手はメジャー8度目の先発となった5月10日のDバックス戦を最後に右肩インピンジメント症候群でIL入り。ファイヤー・ボーラーも球速ダウンが見られ、一旦は戦列から離れました。8月に入り、ようやく実戦となった佐々木投手は3Aオクラホマシティで先発としてリハビリ登板を行うも、9月半ばまでの5試合は投げる度に失点。
もはや今季のメジャーはなく、場合によってはドジャースはオフに彼をトレードのチップとして放出するかもという噂さえ出始めておりました。
ただ、チーム事情もあり、直近2試合はリリーフで登板。これがいい転機となり、それぞれ1イニングを無失点に抑える好投を見せ、ようやくメジャー昇格OKをもらったのでした。佐々木投手は信頼を失いつつある状況での今回の昇格で、実は結構本人にとってはシビアな状況でもありました。
ベロシティー復活
しかし、この日の佐々木投手は非常に集中しており、打球を前に飛ばしたのは先頭のジェームス・マッキャンだけで、3Bゴロでマックス・マンシーの好守もあり、まずは先頭打者を打ち取ると、つづくティム・タワ、イデルモ・バルガスに対しても4シームはずっと99mphを計測。スプリットも大暴れせず、2三振!見事に三者凡退に斬って取り、ブレイク・スネルの作った流れをしっかりとホールドします。
ベシア、エンリケスでリードが吹き飛ぶ
ドジャースは8回表にもテオスカー・ヘルナンデスのタイムリー・ダブルで1点を追加し、4-1とリード。
このまま逃げ切る体制で、8回裏はアレックス・ベシアを投入。
しかし、この日のベシアはストライクとボールがはっきりしており、不調なのは明白でした。本人もゾーンから遠く離れたボールを投げる度に自分を戒めるように首を振ったりと、なんとか修正しようと試みましたが、1アウトからケーテル・マルテにシングルを打たれると、ヘラルド・ペルドモには四球。1アウト1、2塁でコービン・キャロルを迎え、2球目の甘い4シームをRFに二塁打を打たれて1失点。4-2とされます。ベシアはここで降板となりました。Dバックスは1アウト2,3塁に。
代わったエドガルド・エンリケスはスライダーもよく、4シームも走っていたのですが、代わりばなにガブリエル・モレーノの捕手前のボテボテの当たりがセイフティー・スクイズのような打球となり、ヘラルド・ペルドモが生還して4-3に。Dバックスは1アウト1、3塁。
さらに代打のエイドリアン・デル・カスティーヨに犠牲フライを打たれてついに4-4の同点に。この後もチャンスを拡げられそうでしたが、なんとか抑えました。この回の3失点の自責点はすべてアレックス・ベシアについております。
9回裏にカーショウが登板
9回表に勝ち越せなかったドジャースは防戦体制となりましたが、ここでなんと現地2025年9月19日のジャイアンツ戦にレギュラーシーズン最後のホーム先発をこなしたクレイトン・カーショウを起用。カーショウのリリーフ登板は2019年9月29日以来です。
カーショウはこの大事な局面をイデルモ・バルガス、アレク・トーマス、そしてケーテル・マルテを打ち取り、三者凡退に仕留め、Dバックスに勝ちを渡しませんでした。
10回裏の1アウト満塁を凌ぐ!
10回表、ドジャースは大谷選手が三振の後、ムーキー・ベッツがRFへクリーンヒットを放ちますが、ゴースト・ランナーのキムがホームに還れず勝ち越しならず。非常にまずい状況となりました。
10回裏、ドジャースは前日にリードを詰められたジャック・ドライヤーを起用。犠牲バントで1アウト3塁となった後、ドジャースベンチはコービン・キャロルを申告敬遠。さらにガブリエル・モレーノに対しても2ボールとなったところで申告敬遠を選択。満塁策を敷きます。
このピンチにドライヤーはジェイク・マッカーシーにストライク先行となり、スライダーでSSフライに打ち取り、2アウト。最後は開き直ったでしょうか。
ドジャースはここでブレイク・トライネンにスイッチ。トライネンもジェームス・マッキャンにストライク先行。これが良かったです。最後はスウィーパーでRFフライに打ち取り、見事にピンチ脱出。ブルペンが踏ん張った場面でした。
11回表、ドジャースはトミー・エドマンが殊勲のタイムリーを放ち、5-4と勝ち越しに成功。11回裏、ドジャースはジャスティン・ロブレスキーを投入。この日のロブレスキーは非常に安定。先頭のティム・タワをグリップエンドに当てたファウルをダルトン・ラッシングが奇跡的にキャッチするというラッキーもあり、三振に仕留め、その後もしっかりと抑えました。
ドジャースが5-4で勝利し、地区優勝へのマジックNO.を1としました。この日、パドレスは敗れました。
佐々木、カーショウはPSでもリリーフか
苦しい戦いとなったドジャース。この日、佐々木投手とカーショウをリリーフで起用したことで、ブルペンの幅が拡がりました。おそらくこの2人はポストシーズンでのテストも兼ねてのリリーフ登板であったと思います。先発はもう充実していますので。
ドジャースのブルペンはオールスターブレイク以降、MLBワーストとなる13セーブ・ブローン(セーブシチュエーションでリードを吹き飛ばし)を喫しています。
この二人がブルペンの切り札になれば面白いですね。
ドジャースはGm3で地区優勝を決めるのか?見ものです。
NLワイルドカード争い
ナ・リーグもワイルドカード争いが熾烈です。Dバックスもそのうちの一つ。
【NLワイルドカード争い】
- カブス:89勝69敗 ←PS進出決定
- パドレス:87勝72敗 ←PS進出決定
- メッツ:81勝77敗
- Dバックス:80勝78敗
レッズ:80勝78敗
ご覧のような状況で、この日、メッツが敗れたのでワイルドカード・スポットから落ちたか?と思われたのですが、非常にホットなレッズがパイレーツに惜敗し、Dバックスも上述のようにドジャースに敗れました。結果、メッツはまだ生き残っております。
NLのNO.3スポットはどこが来るのか?最後の最後までわからない状態です。
残り4試合!果たしてどうなるのでしょうか?
お読みいただき、ありがとうございました。
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