スポンサーリンク

【MLB2025FA】カブス、TJ後にアップグレードしたマシュー・ボイドと2 年/29Mドルで合意 

カブスがいい補強を行う

 現地2024年12月1日、シカゴ・カブスが動きました。ガーディアンズからFAとなっていたマシュー・ボイド(Matthew Boyd)と2年契約で合意しました。

 これはなかなか良い補強だと思います。

契約内容

 カブスとマシュー・ボイドの契約は以下の通り。

  • 2年/$29M (2025-26)保証
    • インセンティブ:$1M

 最終的な内訳は出ていませんが、ディールはMAXで$30Mになる内容となっており、インセンティブを入れなければAAV(Average Annual Value)は$14.5Mでかなりの高額契約となりました。

肘に2度、メスを入れたマシュー・ボイド

 マシュー・ボイドは1991年2月2日生まれで、2025シーズンは34歳で開幕を迎える実績のある左腕。

 2013年にブルージェイズから6巡目指名を受けてプロ入り。大学はオレゴン・ステートです。2年後の2015年にブルージェイズでデビューし、2試合に先発してERA 14.85となかなかハードランディングとなってしまいました。そのデビューイヤーの2015年のトレード・デッドラインでブルージェイズがデービッド・プライスを獲得したディールでダニエル・ノリスらとともにタイガースへ移籍。そこからタイガースでの活躍につながります。

 デビューイヤーのタイガース移籍後の成績は11試合中、10試合に先発して、1勝4敗、ERA 6.57とやや持ち直し、トータルで1勝6敗、ERA 7.53となりました。

 2016年からはタイガースのローテーションの1人として稼働。2016年から2020年まで648.1イニングを投げて、ERA4.86(ERA+93)、FIP4.59、WHIP 1.311を記録。2018年と2019年はいずれも30先発以上を記録していたゆえに、この頃はイニング・イーターとしてよく稼働するものの、リーグ平均のやや下くらいの評価でした。

 ちなみに2019年は32先発で185.1イニングを投げ、9勝12敗と負け越してしまい、さらにERAも4.56と高めでしたが、奪三振は238を数え、AL6位にランクインしました。

2021年に屈筋腱を断裂

 2021年、開幕からいつものようにローテーションを回していたマシュー・ボイドでしたが、6月には左肘の違和感で10 Days IL入り、8月には屈筋腱断裂の手術が必要となり、60 Days ILに移りました。

 2021年11月にはノンテンダーFAとなり、3月にはジャイアンツと1年/$5.2M (2022)でサイン。

 しかし、ジャイアンツではメジャーに上がることはなく、2022年8月2日にトレードでマリナーズに移籍。マリナーズではリリーフで10試合に登板したのみで2022年11月に再びFAとなります。

トミージョン手術(2023) 

2023年は1年/$10M (2023)の高額契約でタイガースに復帰しましたが、わずか15試合の登板に終わり、今度はトミー・ジョン手術に踏み切りました。

2024年にアップグレードして登場!

 トミー・ジョン手術のリハビリで2024年はFAのまま開幕を迎えたマシュー・ボイドはショー・ケースで投げ、6月にガーディアンズとメジャー契約を結ぶことに。

 マイナーで試合勘を養ったボイドは8月中旬にシーズンデビュー。

 ガーディアンズでは8試合に先発し、39.2イニングを投げてERA 2.72、FIP3.29と素晴らしい成績をマーク。そこにはこれまでのやや不安定感のあるマシュー・ボイドはおらず、SO%27.7、BB% 7.3の高品質なスターターとしての勇姿がありました。

 もしこの状態でフルシーズンを投げていたら先発としはメジャー・トップクラスに数えられていただろうという投球でした。

 マシュー・ボイドの投球はガーディアンズのALCS進出に大きく貢献。4登板(3先発)で12.0イニングを投げ、ERA 0.75という驚異的な数字を数字を残しました。

カブスでの投手陣

 そんな生まれ変わったようなマシュー・ボイドをカブスは獲得。彼の加入により、カブスはジャスティン・スティール、今永投手に加えて3人目の高品質左腕のローテーションが完成。カブスには右腕ジェームソン・タイヨンもおり、この4人だけでもローテーションは非常に堅牢となります。その他にもハビアー・アサード、左腕のジョーダン・ウィックスもおります。

 後はブルペンも欲しいところ。カブスは2023年に58試合に登板し、ERA 2.67をマークしたアドバート・アルゾレイをDFAにしています。2024年は18試合のみの登板で、ERAは4.67に悪化しておりました。

 ただ、アルゾレイのポジションにはブルージェイズからトレードで獲得したネイト・ピアソンがおり、彼がクローザー候補として挙げられています。また、タイソン・ミラー、ポーター・ホッジ、キーガン・トンプソンらもゲーム後半を任されそうですが、いかんせん彼らはいずれも右腕。もう1枚、2枚の左のリリーフは欲しいところです。カブスがブルペンをどう補強するのかも見ものですね。

 お読みいただき、ありがとうございました。

 

コメント

スポンサーリンク

NEW

【MLBアウォード2025】ア・リーグのMVPはアーロン・ジャッジが受賞!カル・ロリーは僅差で及ばず
【MLBアウォード2025】大谷、ナ・リーグのMVPに輝く!NLでは2年連続、個人では3年連続4度目の受賞に(いずれも満票)!
【MLBアウォード2025】サイ・ヤング賞はタリク・スクーバル(AL)とポール・スキーンズ(NL)が受賞
【MLBアウォード2025】MOY(監督)はCLEのスティーブン・ボートとMILのパット・マーフィーが2年連続で受賞
【MLB2025】エマニュエル・クラセが賭博の不正投球容疑で起訴。MLBキャリアどころか、人生の危機に直面
【MLBアウォード2025】ROY(ルーキー)はA’sのニック・カーツとATLのドレイク・ボールドウィンに決定
【MLB2026】ヤクルト・村上のポスティング手続きの詳細と獲得見込みのクラブについて
【MLBアウォード2025】シルバー・スラッガー賞は大谷、カル・ロリー、ニック・カーツらが受賞
【MLB2026FA】クオリファイング・オファー(QO)を提示されたのはタッカー、シュワーバー、今永など計13名
【MLB2026】パドレス、新監督に元リリーバーのクレイグ・スタメン(41)を任命
【2025プレーヤーズ・チョイス】POYはマリナーズのカル・ロリーに決定!大谷は入らず!
【MLB2026】ダルビッシュ投手が右肘UCLの手術を実施。2026シーズンは全休となる見込み
【MLB2025】ドジャース、連覇の華やかなパレードを実施!すでに3ピートも視野に
【MLB Awards 2025】ゴールドグラブ賞が決定!ボビー・ウィット(SS)、PCA(OF)らが受賞
【2025WS_7】山本由伸が世界一の投手に!ミゲル・ロハスが同点HR、ウィル・スミスが勝ち越しHRを放つ!
【2025WS_6】ウォールにボールが!ドジャースが大ピンチを凌いで決戦に持ち込む!ムーキーもタイムリー
【2025WS_5】トレイ・イェサベージ、ドジャースをも封じる!7回、3ヒッター、12K!
【2025WS_4】ついに大谷がワールドシリーズで二刀流を披露!7回途中で6Kと力投するも黒星
【2018 & 2025WS_3】ムーキー、マンシー、カーショウがキャリア2度目のWSでの延長18回を経験!
【2025WS_3】延長18回、大谷が9打席!しかも2HR、2ダブル、5BB !
【2025WS_3】フレディー・フリーマンがまたもWSでサヨナラHR!佐々木、ウィル・クラインらの好投に報いる!
【MLB2026】オリオールズの新監督にクレイグ・アルバナズが就任!CLE躍進の立役者
【2025WS_2】山本由伸が強打のブルージェイズ打線を相手に完投!2試合連続完投&20人連続アウト!
【2025WS_1】大谷が記念すべきワールドシリーズ初HRを放つ!このシリーズはメイソン・フラハーティーとの対決に注目!
【2025WS_1】ブルージェイズ、6回にGSを含む9得点で大勝!ドジャースは継投に失敗
【MLB2026】ブルワーズGMのマット・アーノルドがPresident of Baseball Operationsに昇格
【MLB2026】ジャイアンツが大胆な監督交代!テネシー大のトニー・ヴィテロ氏を起用!
【MLB2026】エンゼルスの新監督はカート・スズキに決定!
【2025ALCS_7】ジョージ・スプリンガーが殊勲の逆転3ランHR!ブルージェイズがワールドシリーズへ進出!
【2025ALCS_6】ブルージェイズ、2HRとイェサベージの好投でGm7へ!マリナーズはDP3つと運なし
タイトルとURLをコピーしました