ドジャース、レッズをスウィープ
現地2025年10月1日、レッズ@ドジャースのNLワイルドカード・シリーズGm2は、ドジャースがムーキー・ベッツの4安打、3ダブルの活躍などで8-4のスコアで完勝。2戦先勝の当該シリーズを見事に勝ち抜き、NLDSへの進出を決めました。
前日のGm1同様にドジャース打線が火を噴いた訳ですが、気になる投手にフォーカスを当てて振り返りたいと思います。
山本が7回途中、9Kの好投
まずなんと言ってもゲームを作った山本由伸投手を讃えないといけません。
初回はエラー絡みの失点
山本投手は1回表にレッズに2点の先制点を与えてしまったのですが、これはもう事故のような失点でした。
立ち上がり、リードオフのTJ・フリードルをキケ・ヘルナンデスの好守もあり、LFフライに打ち取った山本投手は2番のスペンサー・スティールに対し、カーブが抜けてしまい死球を与え、出塁を許します。つづくギャビン・ラックスを2Bゴロに打ち取り、スペンサー・スティールを2塁でアウトにして2アウトランナー1塁。
ここでオースティン・ヘイズが打席に。オースティン・ヘイズは1B、2B、RFの三者が追うところにフライを打ち上げたのですが、これを捕球体制を取っていたRFのテオスカー・ヘルナンデスがグラブに当てて落球。2アウト2、3塁のピンチを迎えてしまいます。
ここでバッターはルーキーのサル・スチュアート。6球目のスプリッターを右へ流し打ったスチュアートの打球はコース的には2Bゴロでしたが、シフトを敷いていたため、RF前へ転がり、これでラックスとヘイズが生還してレッズが2点を上げたのでした。なお、死球で出したスティールは2Bでアウトにしていたので、この2失点は山本投手に自責点はついておりません。
立ち上がりを2点で凌いだ山本投手は、2回から5回まで4イニング連続で三者凡退に仕留めます。この間、打線は3回裏に1得点、4回裏に2得点を上げ、逆転に成功。途中までは僅差のゲームだったのです。
6回の満塁のピンチを凌ぐ
最大のピンチは6回表。山本投手はTJ・フリードル、スペンサー・スティールそしてギャビン・ラックスの1、2、3番から3連打を浴びてノーアウト満塁のピンチを迎えます。なお、ギャビン・ラックスのシングルは3B内野安打です。
ここでオースティン・ヘイズを迎え、山本投手はボール先行で2-0カウントになり、押出も頭によぎりましたが、3球目のカットボールに手を出してくれて、これがSSゴロとなり、TJ・フリードルをホームで刺してまず1アウト。
まだ満塁のピンチは続いていたのですが、つづくサル・スチュアートを変化球主体の投球で三振を奪い2アウト。最後の難関は2アウト満塁でエリー・デラクルーズとの対戦。山本投手と捕手のベン・ロードヴェットはここでカーブを多投。97mphの4シームとのミックスでデラクルーズに的を絞らせず、見事に三振に打ち取り、このピンチを切り抜けました。これはロードヴェットのリードも素晴らしかったですね。
ドジャース打線は6回裏に大谷選手、ムーキー・ベッツ、テオスカー・ヘルナンデスらのタイムリーで4得点。7-2とリードを拡大。
そして7回表のマウンドにも上がった山本投手は、先頭を打ち取り、1つ四球を出しつつも、2アウトまでこぎつけます。あとアウト1つでしたが、TJ・フリードルに四球を与え、ランナー1、2塁となったところで降板。最後はボールにばらつきが出て疲れが出たのは明白でした。ロードヴェットもベンチに交代を促しました。
山本投手は6.2イニングで113球を投げ、被安打4、失点2、ER 0、BB 2、HBP 1、SO 9、HR 0という内容でした。見事にゲームメイクしました。
山本投手の後はブレイク・トライネンが残り1アウトを奪い、無失点に抑えます。
魔の8回
7回裏にまたもムーキー・ベッツのタイムリー2ベースで1点を追加したドジャースは8-2のスコアで8回表の守りに。
シーズン終盤も8回にもたつくことのあるドジャース・ブルペンですが、それを払拭するかのようにこの日はなんとエメット・シーハンを投入。しかし、またも誤算に。
シーハンはシングル、四球、シングルで1点を失うと、ワイルドピッチ、四球、犠牲フライで2失点目。結果、1アウトを奪っただけで降板となりました。
引き継いだのはアレックス・ベシア。もう素直に頭からベシアを出しておけばいいのに、ロバーツ監督は就任当初から投手起用は概して下手。ここ数年はいいリリーバーにも恵まれ、それが治ったように見えていたのですが、状態が悪くなるとやはり弱点は出てきてしまいます。
そのベシアですが、四球を1つ出すも、失点は防ぎ、8回はシーハンの2失点のみでまとめました。
佐々木がゲーム・クローズ
さて、この日の注目点はいよいよ佐々木朗希投手のポストシーズン・デビューにありました。ドジャースは佐々木朗希投手を9回のゲーム・クロージングのマウンドに上げました。
その佐々木投手はシーズン最終盤と同じで非常に安定した投球を披露。先頭のスペンサー・スティールには最速101.1mphの4シームを見せつつ、最後はスプリッターで三振。復帰してからの佐々木投手はスプリッターがほぼベース板の上に納まっております。これは手が出ます。
つづくギャビン・ラックスも100mph超えの4シームとスプリッターのミックスで空振り三振。
最後は、オースティン・ヘイズを詰まったSSライナーに仕留めてゲームセット。見事に三者凡退に抑えました。
この日は点差があったにせよ、この安定感は次のNLDSでも大きな武器になりそうです。
ドジャースは次は現地10月4日、フィラデルフィアに乗り込んでのフィリーズとのNLDSです。Gm1は大谷選手の先発が決まっております。楽しみですね。
レッズ、勢いを見せられず
シーズン終盤にドラマチックな勝ち方を見せたレッズですが、ニック・ロドロは9月25日の最終登板で快投を見せながらも鼠径部を傷めたこともあり、NLWCではGm2でのリリーフのみの登板に終わりました。いい投手を投入できなかったのも痛かったです。
レッズはポストシーズン進出に全力を尽くしていたので、力尽きたというところです。エリー・デラクルーズも淡白に終わったので、来季以降にまた力を発揮してもらいたいです。
お読みいただき、ありがとうございました。
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