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【MLB移籍2020】ブレーブス、SFGからFAのウィル・スミスと3年$40Mで合意!エピソード多し!

ストーブリーグ for 2020

 FA移籍の話題が出て参りました!

 現地2019年11月14日、アトランタ・ブレーブスは2019シーズンにサンフランシスコ・ジャイアンツでクローザーを務め、34セーブを上げていた左腕のウィル・スミス(Will Smith:30才)を獲得致しました!

契約内容

 今オフにFAとなっていたウィル・スミスとブレーブスは以下の内容で合意。

  • 3 年/$40M (2020-22) プラス 2023年はクラブオプション
  • サラリー:20-22: $13M/年(=端数は出るが均等割)。 2023年、ブレーブスがクラブオプションを行使したい場合は、$13M。バイアウトは$1Mです。

ウィル・スミスはQO拒否

 またウィル・スミスはジャイアンツから提示されていたQO(Qualifying Offer)の返信の期限を同日に迎えていましたが、当然これは拒否しています。正確にはQO拒否後のブレーブスとの契約です。

ドラフト補償関係

獲得したブレーブス側

 なお、QO拒否選手のウィル・スミスと契約したブレーブスは、贅沢税の基準額を下回っていると同時に、レベニュー・シェアリングも受け取っておりませんので、以下の権利を失います。

【WILL SMITH獲得でATLが失うもの】

  • ドラフト2巡目の指名権・・・>喪失
  • インターナショナル・ボーナス・プールの50万ドル枠分・・・>喪失

前年に贅沢税を超えておらず、且つレベニュー・シェアリングも受け取っていないクラブがQO拒否選手を獲得した場合、2巡目の指名権を失う。同時にインターナショナル・ボーナス・プールの50万ドル枠分も喪失する。もしそのクラブが複数のQO拒否選手と契約した場合、3巡目のピックとさらに追加でインターナショナル・ボーナス・プールの50万ドル分の枠を失う。

対象:Angels、 Astros、 Blue Jays、 Braves、 Cardinals、 Dodgers、 Giants、 Mariners、 Mets、 Nationals、 Phillies、 Rangers、White Sox.

【ウィル・スミスのATL入りでジャイアンツが得るもの】

 ウィル・スミスにオファーを拒絶され、且つ彼がATLと契約合意したことでジャイアンツは”COM Balance Round Bの後”で指名権を得ます。ジャイアンツのステータスは贅沢税基準額を超えておらず、且つレベニュー・シェアリング(RS)も受領していないグループです。

[レベニュー・シェアリング(RS)を受領していないクラブ] Angels, Astros, Blue Jays, BravesCardinals, Dodgers, Giants, Mariners, MetsNationals, Phillies, Rangers and White Sox.

ウィル・スミスとは

 今回、ブレーブスと契約合意となったウィル・スミス(Will Smith)は2020シーズン6月10日で31才になる左腕です。2008年アマチュア・ドラフト7巡目指名でエンゼルス入り。

青木選手のトレードの相手になったことも

 2010年のトレードデッドラインで右腕のショーン・オサリバンとともにロイヤルズへ移籍。内野手のアルベルト・カヤスポとのトレードでした。カヤスポはエンゼルスで活躍しましたね。

 2013年12月には青木選手とのトレードでブルワーズへ。

 2016年8月1日に捕手のアンドリュー・スーザックとマイナー選手とともにジャイアンツに移籍してきたのでした。

 デビューはロイヤルズ時代の2012。スターターとして16試合、6勝9敗を上げました。

 2014年から本格的にブルペンの役割を担い、ブルワーズ時代の2014年には78試合に登板。翌2015年も76試合に登板するなどブルペンのキーマンでもありました。

サンオイルでサスペンション 

 不名誉なことも一応、記載しておきたいと思います。2015年5月21日のブレーブス戦で7回のマウンドに立ったウィル・スミスは前腕部にサンオイル(日焼け止め)を塗ったままマウンドに。それを目ざとく指摘したのが当時のブレーブスの監督のフレディ・ゴンザレスで、その後ブルワーズのベンチを調査したところサンオイルが見つかるという事件がありました。これを受けてウィル・スミスは即刻退場。後日8試合のサスペンションを受けるという出来事もありました。

 ちなみにこの時、スミスに退場を言い渡したアンパイアはジム・ジョイス。そうです、あのアーマンド・ガララーガの完全試合を誤審で台無しにしてしまった人です。このときのジョイスの立ち居振る舞いは見事で、不正を許しませんでした。なお、これはガララーガの件があった5年後の出来事です。

 ガララーガの件は旧ブログで一度アップしたのですが、後日リライトします。あまりにもいいお話なので。

スパイクを脱いで膝を断裂

 なお、ウィル・スミスにはまだエピソードがあります。2016年のスプリング・トレーニングでゲーム後スパイクを脱ごうとして膝の腱を断裂。

 紐をほどくのが面倒くさかったのでしょうか。どういう状況かは想像でしかわかりませんが、バランスを崩したのでしょうね。これにより2016年の前半戦の多くで休まざるを得なくなりました。

トミー・ジョン手術

 また2014年から3年連続でブルペンとしてフル稼働してきた疲労がピークとなりついに左肘が悲鳴。2017年3月にトミー・ジョン手術を決断し実行。1シーズンをリハビリに費やしました。

 翌2018年5月に復帰マウンドに。1年2ヶ月ほどで戻ってきました。復帰イヤーの2018年においても54試合に登板。

 2019シーズンも63試合に登板しています。

 なお、2019シーズンは本人にとってもキャリアハイと言っても過言では無いシーズンで、63試合、65.1IP、ERA 2.76、6勝0敗34セーブ、奪三振96、WAR 2.2という内容でした。

ブレーブスはクローザー・ロールに

 ウィル・スミスを獲得したブレーブスはどうやら彼をクローザーに使いたい模様。そしてマーク・マランソンをセットアップにという考えのようです。 

 ブレーブスには2019シーズントレードデッドラインで獲得したシェーン・グリーン、セットアップではありますが、クリス・マーティンもおります。

 使いたい放題のような充実ぶりですが、実際は起用してみて、ウィル・スミス、マーク・マランソン、シェーン・グリーンの誰かを最後に持ってくるようになるとは思います。

 それにしてもブレーブスのブルペンはすごい。

 ブレーブスといえば、FAではジョシュ・ドナルドソンをキープするのでしょうか??ここも注目点ですね。

ドジャースにもウィル・スミス

 なお同姓同名でドジャースにもウィル・スミスがおりますが、彼はキャッチャーです。

 お読みいただき、ありがとうございました。

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