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【MLB プロスペクト】”こみ上げる喜び!”これがトミー・ジョン手術明け初めての投球だ!

とある19才プロスペクト投手のリハビリ投球

【更新情報】2021/10/24

これは2018年11月29日に投稿した記事です。

この時は、以下に出てくるマリナーズのサム・カールソン投手のトミー・ジョン手術後の初めてのキャッチボールの投稿動画を載せておりました。しかし、肝心のその投稿動画が削除されていましたので、この記事に関しては、トミー・ジョン手術のリハビリ過程の参照記事としてお読みいただければ幸いです。

素敵な動画がありましたので、共有させていただきたいと思います。

まずは下の埋め込みをご覧いただきたいと思います。再生しなくても雰囲気だけでも感じ取っていただいて、タイミングのよい時に再生してみてください。音声はとても静かです。

私はいつまででも見ていられる(^^)

 キャッチボールをしている手前のTシャツの選手は、シアトル・マリナーズのサム・カールソン投手。1998年12月3日生まれの19才(まもなく20才)。

こんなことをつぶやいています。

喜び

I can’t even begin to say how amazing it feels to be throwing again after 147 days. Thanks to everyone for all of the support, I can’t wait to be back! #roadtorecovery

(超意訳)「またボールを投げられるこの嬉しいときめきをなんて表現したらいいのかわからないよ。147日ぶりなんだ。サポートしてくれたみんなに感謝するよ。自分でも復帰が待ち遠しいよ」#ロード・トゥー・リカバリー

サム・カールソン投手は、2018年7月にトミー・ジョン手術を行い、リハビリを経て今回147日ぶりにボールを投げたのでした。

感激が伝わるいいツイートだったので上げてみました。大谷投手も同じ喜びに浸るのではないでしょうか。

サム・カールソン投手とは

サム・カールソン投手はミネソタ州の高校の出身のRHP(右投手)。身長が高くて6フィート4インチ(193cm)あります。速球派に多い190cm超えですね。

球速アップ

もともと88-92mphほどのファストボールを投げ、同年代の投手の中では割と速い部類に入る好投手という位置づけだったのが、高校3年生の時にベロシティー(球速)が93-97mphへと一気にジャンプアップ!一躍注目を集め、各所からスカウトが集結し、卒業後はフロリダ大学への進学も決まっておりました。

ドラフト

しかし、2017年6月にアマチュア・ドラフトでマリナーズから2巡目指名を受けてプロ入りを決意。全体順位で55位という高い評価を受けてのドラフト指名でした。

高卒右腕でこの上位指名はなかなかのものです!

彼のアマチュア時代の動画です(Seniorいわゆる高校3年生のになってすぐ)。投げ方がカッコいい!!

PRP療法→トミー・ジョン

マリナーズとの契約書にサインしたカールソン投手は、その年にアリゾナのルーキーリーグ(AZL Mariners)に送られ、3イニングに登板。順調なスタートだったものの、この時、肘に違和感を覚えて投球をストップ。治療に専念しました。

一度目の痛み

翌年(2018年)1月のトッププロスペクト・ランキングではマリナーズ内のプロスペクトで3位に入る期待を寄せられながら、2月にミニキャンプに参加。

再発

ところがここでも肘痛が再発し、投球をストップ。ここで一旦、PRP治療を受け、様子を見ます。しかし、効果がなかったことが判明し、2018年7月2日についにトミー・ジョン手術を踏み切りました。このプロセスも大谷投手と同じですね。

19才という若い投手であったことと、まだ投げすぎていない段階でのTJは本人や関係者にとってもショックだったに違いありません。

Mariners' No. 3 prospect Carlson has TJ surgery
SEATTLE -- Right-handed pitcher Sam Carlson, the Mariners' No. 3-ranked prospect per MLB Pipeline, has undergone Tommy John surgery on his right elbow and will ...

利き腕の完治

投手が利き腕にトミー・ジョン手術をすると、復帰に12ヶ月から15ヶ月、長ければ18ヶ月かかると言われています。

我々が気になる大谷選手はシーズン終了直後の現地2018年10月1日に手術を受け、現在リハビリに励んでおられる最中ではあります。

いろいろなリハビリ過程を経てマウンドに復帰する訳ですが、その第一段階で実際にボールを投げられるようになるのは施術から半年を経過した頃になることが多いようです。

トミー・ジョン手術後のリハビリ過程

ここでマンハッタンにある病院で公開されているトミー・ジョン手術の一般的なリハビリ過程を記しておきたいと思います。

NYC Midtown Tommy John Surgery Rehab | Manhattan Sports Physical Therapist
One of the most common injuries we see in baseball is a torn ulnar collateral ligament (UCL). This occurs when a pitcher throws the ball, then grabs his elbow. ...

術後7-14日: 

腕は90度に固定され、動かさずにしっかりと固定される。

術後2-6週:

痛みをコントロールしつつ、肩と手のみを動かし、徐々に可動範囲を広げる

術後6−18週(42-126日):

肘の腱への負担を最小限に配慮しつつ伸ばしていく。同時に有酸素運動などを行う。また肘への負担をケアしつつ、肩と肩甲骨を動かして力を入れていく。ここで軽いキャッチボールをはじめてもよい。

術後18-40週(127-280日):

サム・カールソン投手はこのあたりの過程だったかと思います。

45フィート(13.71m)の距離を30球。1日おきに2時間ほどかけて50球に増やす。その後、60フィート(18.28m)、その後2−3週ごとに30フィート(9.1m)分延していき、遠投を100球ほどこなす。そのうち24球は210フィート(64m)。週に5日ほどしっかりとしたフォームで遠投をこなせれば、マウンドでのスロー。

術後8-10ヶ月:

ピッチングへの復帰段階。マウンドから投げる。遠投の後、ブルペンで20−25球。週に2回、5球ずつ増やしていく。さらに週3度は遠投も行う。

5−6週間かけて40球から50球に増やし、いいフォームで痛みもなく、通常のスピードで投げられたら打者相手に投球。打者相手の複数パターンのシチュエーションを体験した後にゲームでの実践登板へ。

MLBのマウンドへ

その後はマイナーでの複数回のリハビリを無理のない投球間隔でこなした後、MLBの実践へ復帰へという過程になります。

これからのカールソン投手

サム・カールソン投手は2018年終了時点でマリナーズ内のプロスペクト3位に入っておりました。

Mariners Top Prospects
The Official Site of Major League Baseball

ちなみに、Congratsと送ったら、「いいね」くれました。皆様もよければ応援してあげてください。

返信

追記:その後のカールソン投手

 2018年7月に手術をしたカールソン投手は、2019年12月で術後1年半を迎え、本来であれば、2020年のシーズン開始から、実践登板できる見込みでした。しかし、2020年はマイナーリーグがキャンセルとなったため、実戦デビューは1年延びて、2021シーズンからということに。

 2021シーズン、22才のシーズンとなったサム・カールソン投手は、クラスA(=シングルA)で、19試合に先発。100.0 IPで ERA 4.77。

 現地2021年10月23日時点でマリナーズのトッププロスペクト24位にランクされています。

お読みいただき、ありがとうございました。

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