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【感染対策】MLBの2021シーズンのヘルス&セーフティー・プロトコルにはコンタクト・トレーシング・デバイスも登場!

予想以上に厳しいものも

 前日の記事に引き続き、MLBの2021年のルールについて記載しておきたいと思います。本日は、現地2021年2月9日MLBとMLBPA(選手会)が合意したCOVID 19 に基づくヘルス・アンド・セーフティー・プロトコルについてです。これが球場での実務や運用上の根幹となるものになります。

ヘルス&セーフティー・プロシージャー

 健康及び安全に関する対策について以下の事項が定められています。

合同のコミティー(安全衛生委員会)の設立及び運営

 MLB全体の健康及び安全に関して、以下のメンバーからなる合同の安全衛生委員会を発足させます。

  • MLB代表者
  • MLBPA代表者
  • 2人の医師

 そして、日々の感染状態の監視およびテスト計画とその結果のモニタリングを行います。

各クラブは行動計画を提出

 各クラブの統括要領です。

 上記の合同委員会の承認を得るために、医療スタッフおよび政府の保健当局と協議して、書面によるCOVID-19行動計画を提出する必要があります。 

 また、感染管理防止コーディネーター(Infection Control Prevention Coordinator)とコンプライアンスオフィサー(年功序列のアシスタントGM以上)を任命。オペレーションマニュアルに含まれるすべての安全衛生プロトコルのコンプライアンスの監視およびそれを実施する責任を負います。

 もし、コンプライアンスの監視と実施を怠った場合、懲戒処分の対象となります。この懲戒規定は2021年に新たに付与された懲罰規定です。

5日間の在宅検疫

 MLBの場合、スプリングトレーニングのレポートとは、スプリングトレーニングに参加するということを意味します。

 その参加の前に吸引量スクリーニングが実施されます。スクリーニングとはいわゆるふるいにかけるということですが、どのような環境で摂取していたかというのをしっかりチェックされるということに。

 これには、必須で5日間の在宅検疫の期間が含まれます。最低でも他人と接触しない期間を5日は設けなさいという意味合いで良いと思います。

 なお在宅検疫の間は個別で屋外でワークアウトをやってもよいことに。自主的にワークアウトするプレーヤーは自主日の3日前までに開始される場合があります。

 スプリングトレーニングのレポートに載るには、続いて診断/ PCR(唾液)および抗体/血清学検査を実施します。 個人は自己で検疫する必要があり、吸引量スクリーニングの結果が出る前まではクラブ施設にアクセスすることはできません。

2021年ST第一週の結果
  • 4,336 のトータルサンプルに対して、テスト陽性が 13。 0.3%。
  • テスト陽性13名のうち、9名が選手。4名はスタッフ・メンバー。
  • 13名のテスト陽性は11クラブ

Source

PCR(唾液)テストは1日置き!

 PCR検査に使うキットは、スペクトラム・ソリューションズ・SDNA-100唾液収集キットと呼ばれるもの。その唾液サンプルはスポーツ・メディソン・リサーチ&テクノロジー・ラボラトリーによってテストを実施されます。

 選手、その他のフィールドスタッフは、スプリングトレーニング、2021レギュラーシーズン、およびポストシーズンを通じて、少なくとも1日おきにテストを継続。

 毎日の症状のスクリーニングと温度チェックは、少なくとも1日2回記録されます。

 定期的なモニタリングテストの補足として、正確で信頼性の高いポイントオブケアテストも、自宅および外出中のすべてのクラブで利用できる。

 この頻度の高さは米国内の事情とも関係しているようですね。

テスト陽性で10日間の隔離

 テストで陽性となった場合、最低10日間は隔離される。

 そして、復帰するにはクラブの医療スタッフから適切なケアとモニタリングを受け、必須の評価と決定を経て、上記の合同委員会とクラブの医師によってクリアされなければならない。 他人に対して感染のリスクがないという状態をつくるということです。

対象家族ら

 選手、あるいは対象者の家族を対象に、自主的にCOVID-19の検査を受けられるような体制を整えている。昨シーズンからの定期的な唾液ベースのPCR検査だけでなく、それを補完するために改善された検査オプションを利用する予定です。

 さらに、MLBは、医療従事者をはじめとしたMLBコミュニティ以外のメンバーに公共サービスとして慈善でテストを提供し続ける予定。

メンタルケア

 クラブ側から選手及びスタッフに対して、スプリングトレーニング及びレギュラーシーズンの期間中、ずっとメンタルケアができる状態が提供される。

 いつでも安心できる体制は整えておくということのようです。

スタジアム外での行動の禁止事項

 昨シーズン、遠征先の外出によりクラブ内クラスターが発生したことによるMLB全体の新たな行動規範についてです。

10人以上の集会等への参加の禁止 

 スプリングトレーニング、レギュラーシーズン、ポストシーズン中は、10人以上の屋内集会、屋内レストラン、バー、ラウンジ、フィットネス、ウェルネスセンター、娯楽施設、ゲーム会場(カジノなど)やその他の活動に参加できません。これは 州または地方自治体によって禁止されています。

スプリングトレーニング中

 スプリングトレーニング中、対象となる選手およびその家族は、クラブ施設でのクラブ主導のベースボールアクティビティー、遠征、個人の屋外でのワークアウト、屋外での食事(合同委員会によって承認された場合)、また医療などの不可欠な活動を除き、自宅で検疫する必要があります 。

 不要不急の外出を禁ずるということ。

RS中のロードでの外出は原則禁止

 ロードへの遠征中は、医療上の理由、屋外での散歩/運動、屋外での食事(合同委員会によって承認された場合)を除き、チーム施設またはボールパークでのチーム活動以外の目的でホテルを離れることはできません。

 安全上問題がない場合あるいはなんらかの緊急事態の場合は、ホテルを出る前にクラブのコンプライアンスオフィサーに通知する必要があります。

違反者の罰則規定

 行動規範に違反していることが判明した場合、違反した日数分の給与の停止または没収を含む、懲戒処分の対象となります。

コンタクト度合いを自動で把握する

 CDCと医療専門家からのガイダンス、および過去1年間の経験、またはNBAなどの他のリーグでの経験を活かすため、コンタクトトレーシングプロセスに大幅な変更が加わりました。

コンタクト・トレーシング・デバイスの着用義務

 選手はクラブの施設内、クラブ主導の遠征中、およびグループワークアウトや練習などのチーム活動に従事している間はキネクソン(Kinexon)コンタクト・トレーシング・デバイスを常に着用する必要があります。

監督責任者の任命

 各クラブは、コンタクト・トレーシング・プロセスを監督する責任のあるコンタクト・トレーシング・オフィサーを指名する必要があります。

コンタクト・トレーシング・WG

 各クラブは、感染症の経験を持つ医療専門家を含めたコンタクト・トレーシング・ワーキング・グループを指定する必要があります。

濃厚接触者

 COVID-19の症例を有する人物と密接に接触していると特定された対象者は、7日間の強制検疫の対象となる。

 また、クラブ内施設に再度入いるためには5日目以降に陰性となる必要があります密接な接触者として指定されていない個人に対する追加の監視予防措置も必要に。

マスクなどのカバー義務化と執行官

 試合中、またはウォームアップを除いて、クラブ施設およびダッグアウトにいる者は常にマスクなどのフェイスカバーを適切に着用する必要があります。

  各クラブは少なくとも1人のフェイスマスク執行官を任命する。ゲーム中の違反に対して自動で罰金が科され、集められた罰金は慈善団体に寄付される。

ラインナップはモバイルアプリで

 ホームプレート上でのラインナップカードの試合前の交換はなし。 代わりに、各クラブはMLBが提供するモバイルアプリケーションにラインナップカードを入力します。

 このようなシーンはないということですね。

アップグレードあり

 MLBとMLBPAは、シーズンを通してプロトコルを再検討し、経験や状況の変化に基づいて、特定のプロトコルの強化または緩和が適切かどうかを検討します。

 以上です。

 現地2021年2月22日時点では、レギュラーシーズン中の観客の人数に関してはまだ発表がありません。スプリングトレーニングにおいては、キャパシティーの10%から20%の間でお客さんを入れるという情報はあります。

 以上です。

 お読みいただき、ありがとうございました。

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