大谷、11度目の先発で移籍初勝利
現地2025年8月27日、ドジャー・スタジアムで行われたレッズ戦で大谷選手が今季11度目の先発マウンドに上がりました。この日こそ、5イニングを投げきり初勝利へ!の期待通り、大谷選手は5イニングを投げきり、勝利投手の権利を有して降板。見事、ドジャースでの初勝利を上げました!現地2023年8月10日以来の勝利投手となっております。
2度目の50/50 ボブルヘッド・デー
ちなみに、この日は2024年の50/50を記念したボブルヘッド人形が配られております。ただ、さすがに平日ということもあってか観衆は49,199人。ドジャー・スタジアムは56,000人収容と言われていますから、ちょっと空いていたようです。なお、50/50記念のボブルヘッドは今季2度目で1度目は5月15日でした。今季はあと9月10日も大谷選手のボブルヘッド・デーが設定されています。

大谷、5回で9K
前回、打球が直撃したロッキーズ戦(8月20日)からローテーションをずらすことなく、中6日で登板してきた大谷選手。この日はカーブがすごかったですね!
大谷選手は1回表、リードオフのTJ・フリードルにアウトハイの96.2mphの4シームをラインドライブでLF前に弾き返され、いきなりランナーを背負う投球に。ただ、2番のノエルビ・マルテ、3番のエリー・デラクルーズから連続三振を奪い、2アウトとすると、4番のオースティン・ヘイズもCFフライに仕留めてまずは無失点の立ち上がりでした。
エリー・デラクルーズの打席では98.2mphを記録したものの、この日はイニング・イートに主眼を置いていたようでカットボール、スライダーが中心の立ち上がりでした。
2回表は元チームメイトのギャビン・ラックスを全て変化球で三振を奪うも、スペンサー・スティール、ホセ・トリビーニョには連続四球。しかも2つのワイルド・ピッチもあり、1アウト2、3塁のピンチでキブライアン・ヘイエズを迎えましたが、ここからギアが上がり、100.3mphの4シームでキブライアン・ヘイエズから三振を奪うと、続く巧打者のマット・マクレーンにも100.2mphの4シームを交えつつ、最後は81.4mphのカーブで三振。ピンチを脱出しました。この2イニング目はこの日、最も苦戦したイニングで27球を費やしました。
3回に先取点を奪われるも、好投
ここまで2イニングで球数は45。5イニングまでたどり着けるか心配になるペースでした。
そして、3回表、大谷選手は先制点を与えてしまいます。1アウトからノエルビ・マルテに投じた初球の93.2mphのカットボールがほぼど真ん中に入り、これを左中間スタンドに放れ、このソロHRでまずは1点を献上。
ただ、このあとはエリー・デラクルーズから100mphの4シームで見逃し三振を奪い(2打席連続)、オースティン・ヘイズも三振に打ち取り、1失点で切り抜けます。3回表は14球でここまで計59球。
4回表と5回表は三者凡退でこの日は計87球。被安打2、失点1、ER 1、BB 2、SO 9、HR 1と結果でした。この9奪三振というのがこの日、大きなインパクトを与えることになります。
- 1回;18球
- 2回;27球
- 3回;14球
- 4回;13球
- 5回:15球 計87球
ドジャース打線、大谷を援護
レッズの先発は左腕のニック・ロードロ。1巡目、ドジャースはパーフェクトに抑え込まれます。
しかし、2巡目となっった4回裏、0-1とリードされたドジャースが反撃開始。
イニング先頭の大谷選手がラインドライブでRFへのシングルを放ったのをきっかけに打線が繋がります。ムーキー・ベッツはLFフライに倒れ、1アウトを奪われるも、つづくテオスカー・ヘルナンデス、アンディー・パヘスそしてキケ・ヘルナンデスが3者連続シングルを放ち、2−1と逆転。
さらに2アウト満塁でダルトン・ラッシングがしぶとくCF前にゴロで弾き返してアンディー・パヘスとテオスカー・ヘルナンデスが生還して2点を追加。ドジャースがこのイニングで一気に4点を奪い、ゲームを優位に進めました。
リリーフも完璧
大谷選手降板後、ドジャースは6回から4人の投手でリレー。ジャック・ドライヤー、ジャスティン・ロブレスキー、エドガルド・エンリケス、ブレイク・トライネンとつなぎ、見事に無失点に抑え、大谷選手に今季初白星がもたらされました。
なおドジャースは8回裏にマイケル・コンフォートがブレント・スーターからRFへ一発を放ち、追加点。
結果、5-1のスコアでレッズに圧勝。このシリーズをスウィープしました。
ドジャース投手陣、19奪三振!!
このゲームは実際はスコア以上にドジャースが圧勝。なぜなら、全27のアウトのうち19個も三振を奪ったからです。その内訳がこちら。
- 大谷:9K (5.0 IP)
- ジャック・ドライヤー:2K (1.0 IP)
- ジャスティン・ロブレスキー:2K (1.0 IP)
- エドガルド・エンリケス:3K (1.0 IP)
- ブレイク・トライネン:3K (1.0 IP)
19個のうち、ほぼ半分の9個を大谷選手が奪いました。上記のように書くと、8者連続三振で締めたかのように見えますが、ブルペンの4人はそれぞれ、被安打、四球も出しており、あくまでアウトの中心は三振であったというだけで、連続奪三振ではありません。
フランチャイズ・レコード
この1試合19奪三振はドジャースのフランチャイズ・レコードとなりました。少なくとも1901年以降の9イニングの試合で最多となっております。
まさかの大記録のゲームとなりました。
今日の大谷の投球
この日大谷選手が投じた球種は7球種。これは持ち球のすべてです。
特に威力を発揮したのはカーブで計23球を投げ、投球数の26%を占めました。このカーブで4つの三振を奪っております。
また、4シームも威力があり、100mphを4回記録。MAXは100.3mphでした。
試合後のインタビューで大谷選手は「過去数試合の先発と同様に、速球をなるべく避ける作戦を立てていました」と語りました。
バッテリーを組んだルーキー捕手のダルトン・ラッシングは「序盤はオフスピードの球に偏っていたが、最後の2イニングはそれが効いてファストボールが威力を発揮した」と分析。
2度目の大肘手術から回復して6月16日にドジャースで投手デビューを果たした大谷選手は、徐々に負荷を上げて行き、ここに来て初勝利。ドジャースは投手・大谷に引き続き慎重な姿勢を保ち、少なくとも今のところは、今シーズンは1試合5イニングまでの登板に制限する方針です。
ここ2試合、4失点、5失点を計上していたので、この日の復調はドジャースにとってかなりうれし事態となりました。
ドジャース、2.0ゲーム差に
この日、パドレスはマリナーズに敗れたのでドジャースはNLウエスト首位で、2.0ゲーム差をつけております。
大谷選手は次への豊富として少しでも長く投げてブルペンの助けになりたいと語っております。
お読みいただき、ありがとうございました。