スポンサーリンク

【MLB2025FA】アストロズが注目FAスラッガーのクリスチャン・ウォーカーと3年契約で合意

アストロズの1Bにフィット

 現地2024年12月20日、DバックスからFAとなっていた1Bのクリスチャン・ウォーカー(Christian Walker)のディールが決まりました。ヒューストン・アストロズと3年契約で合意です。現時点ではフィジカルチェックの結果待ちでまもなくオフィシャルとなります。

契約内容

 両者の契約内容は大筋で以下の内容です。

  • 3年/$60M (2025-27)

 まだ年数と総額しかわかっていませんが、1991年3月28日が誕生日のクリスチャン・ウォーカーは開幕してすぐに34歳となることから、契約満了後に+1年のオプションはつかない可能性が高いですが、詳細が判明したら更新します。

アストロズの狙いは?

 まず気になるのがアストロズがどうなろうとしているのか?です。チームの得点源であるカイル・タッカーをトレードで出し、見返りにはアイザック・パレデスをゲット。

 かなりイーブンなトレードだったとは言え、カイル・タッカーを出すのはちょっと信じられないと思われた方も多いと思います。

 そして長年クラブに貢献してきたアレックス・ブレグマンはもうこのまま市場に置いたまま。クリスチャン・ウォーカーのディールで完全に再契約の芽は無くなったと見ていいでしょう。

さらなるトレード・オープン 

 さらにアストロズはチームのエースであるフランバー・バルデス、元クローザーのライアン・プレスリーのトレード・トークもオープンの姿勢。

 出すことを考えるとリビルドか?と思われますが、アイザック・パレデスの獲得や今回のクリスチャン・ウォーカーのディールといいコンテンダーとしての執念も見てとれます。よって姿勢が今ひとつわからないところもあるのですが、どうやらこういう考えのようです。

贅沢税を回避しつつ、コンテンダーはキープ

 状況から判断するに贅沢税を回避しつつ、ALウエストでのコンテンダーとの地位は守る、そういう姿勢のようです。

アストロズは2年連続超過に待ったなし

 アストロズの贅沢税対策ですが、2023年は約$226.3Mで閾値の$233Mの範囲内に収めました。ところが、2024年はバーランダーの高単価などもあり、$237Mの閾値に対して$264.75Mと超過の最初の$20Mのレンジを超えました。

 2025年も$241Mの閾値に対して現時点ですでに$236Mであるとのフォーキャストが出ていてラインまであと$5M。ちなみにこの$236Mの中にはクリスチャン・ウォーカーのAAV $20Mも入っております

 とにかくギリギリのところで踏みとどまっているといった状況で、調停資格のフランバー・バルデスの$17.5M(2025の予想)と2年/$30M (23-24)+2025 $14Mミューチュアル・オプションで条件に合ってオプション行使となったライアン・プレスリーの$14Mを削りたくて仕方ないといったところです。ライアン・プレスリーの場合、抑えにジョシュ・ヘイダーがいるという背景もあります。

 また、5年/$85M (2022-26)でAAV $17Mのランス・マッカラーズ・Jr.(RHP)もトレードに出したいところでしょうが、彼の場合は怪我で2023年と2024年は登板していませんから、2025年はそろそろ本調子にもどるのでは?という思惑と、2年欠場ならトレードで売りにくく、しかも高単価であることから、その候補からは外れているといったところです。

 そんな感じで多少の犠牲を払いつつも、贅沢税を回避し、尚且つコンテンダーであり続けたい・・・という姿勢で編成していると考えて間違いないでしょう。

1Bにフィット

 また、アストロズは2024年5月終盤にホセ・アブレイユをリリース。1Bにはジョン・シングルトンを起用するなど、とにかく苦労した背景がありました。

 その意味でクリスチャン・ウォーカーは打撃力、守備力ともに非常にフィットした存在です。

直近3シーズンで平均32HR

 クリスチャン・ウォーカーですが、元々は2012年のオリオールズの4巡目指名でプロ入り。デビューは2014年で6試合に出場するも打率は1割台。翌2015年も7試合で1割台とパッとせず、2016年は出場なし。

 2017年2月にオリオールズがウェーバーにかけたところをブレーブスがクレームオフ。同年3月はじめにはブレーブスがウェーバーにかけ、今度はレッズがクレームオフ。さらに同年の開幕前の3月終盤にレッズがウェーバーにかけたところをDバックスがクレームオフし、これが結果的に彼のキャリアを輝かせることに。

 2017年は11試合、2018年も37試合の出場に留まり、キャリアが危なかったクリスチャン・ウォーカーでしたが、2019年にレギュラーとなり、その後は怪我がなければずっと出場するという存在になりました。

 特に2022年からの直近3シーズンの成績は、HR95、RBI 281、.250/ .332/ .481、OPS .813とスラッガーの数字を叩き出しました。3シーズンの平均HR数は32。これは魅力ですね。

アストロズの編成 

 クリスチャン・ウォーカーは当然1Bに入りますが、アストロズは2Bにホセ・アルトゥーベ、3Bにアイザック・パレデス、SSにはジェレミー・ペーニャと内野はブレグマンが抜けてもかなり充実。OFもしくはDHにはヨルダン・アルバレスがおり、マウリシオ・ドゥバン、チャズ・マコーミック、元トップ・プロスペクトのテイラー・トランメルなどもあり、戦力はそれほど落ちていません。

 あとはTJ手術のルイス・ガルシアの復帰やランス・マッカラーズ・Jr,の復活でクリスチャン・ハビエル、スペンサー・アリゲッティ、J.P. フランスらのローテーションを補完するといったところかと思います。

QOの補償とペナルティー

 クリスチャン・ウォーカーはQO提示を断ってのサインとなるので、Dバックスには補償が、アストロズにはペナルティーが科されます。

 Dバックスはレベニュー・シェアリングを受領しており、且つ今回は$50Mを超えた契約なので、2025年MLBドラフト1巡目の後のコンペティティブ・バランス(以下CB)ラウンドAで補償(ピック権)を受けることができます。

 またアストロズは2024年は贅沢税の閾値を超過しているので、2025年のドラフトで 2 番目と 5 番目に高いピック権を失うだけでなく、2025年のインターナショナル・ボーナス・プールの$1M分の枠を失います。

 お読みいただき、ありがとうございました。

 

 

コメント

スポンサーリンク

NEW

【MLB2025】絶好調のPCA!2試合連続HRを含むRBI 7、盗塁2でドジャース戦の連勝に貢献
【MLB2025】エンゼルスがイアン・アンダーソンをDFAに
【MLB2025】UCLを傷めていたトリストン・マッケンジーが手術回避の結果、DFAに
【MLB2025】エンゼルス、3点ビハインドの9回裏に大逆転!ジョー・アデルがサヨナラ安打を放つ
【MLB2025】ギャレット・クロシェ、ERAが1.13に!BOSはカサスのサヨナラ安打でCWSに勝利
【MLB2025】パヘスがまたもHRを強奪!佐々木は6回を投げきるも、最後に笑ったのはレンジャーズ!
【MLB2025】山本、デグロムとの投手戦を制す!またもエドマンが殊勲の一打
【MLB2025】大谷がパタニティー・リストで欠場へ!E・ロザリオがロスター入り(朗報あり!)
【MLB2025】レンジャーズのクマール・ロッカーがメジャー初勝利をマーク!
【MLB2025】スペンサー・ストライダーが復帰!最速で通算500奪三振を記録
【MLB2025】ホームラン単独トップ(8号)のA’sのタイラー・ソーダーストロムとは?
【MLB Injury 2025】クリス・ブライアントがILへ。復活の道は遠し。ロッキーズの経営にも大きく影響
【MLB2025】パドレス、3試合連続でロッキーズをシャットアウト!圧巻の成績で高品質ゲームを連発中
【MLB2025】ミゲル・ロハス、ドジャース投手陣のモノマネで球場を沸かせる
【MLB2025】アンディー・パヘスがGSを強奪!佐々木は最長5回を投げきるも、ドジャースは大敗!
【MLB2025】試合を決めたのはまたしてもトミー・エドマン!ドジャースは山本も輝き、ホーム10連勝を達成
【MLB2025】 コナー・ウォンの小指骨折を受け、レッドソックスがヤスマニ・グランダールを獲得!
【MLB2025】ドジャース、連敗を3でストップ。ロード・トリップは2勝4敗で2シリーズ連続で落とす
【MLB2025】HOU、CWSなどで活躍したリリーバーのオクタビオ・ドーテルが不慮の事故で亡くなる
【MLB2025】レッズ、ハンター・グリーンが圧巻の投球!好調ジャイアンツを完全に支配!
【MLB2025】ブルージェイズ、ブラディミール・ゲレロ・Jr.と14年/500Mドルで延長へ!
【MLB2025】ドジャース、連敗せず!佐々木朗希がゲームメイク!A・ノラは好投が報われず!
【MLB2025】ドジャースが初黒星!フィリーズはJ・ルザルドとリアルミュートが躍動!大谷の盗塁連続成功は38でストップ
【MLB2025】レッドソックスがフェンウェイ・オープナーで勝利!ビューラーが移籍後初勝利
【MLB2025】ドジャース、大谷の今季3号サヨナラHRで開幕8連勝!ATLは7連敗
【MLB2025】今季メジャー初完封はレンジャーズのネイサン・イオバルディ!99球で達成!
【MLB2025】レッドソックス、ギャレット・クロシェと6年の延長契約で合意へ
【MLB2025】開幕3戦で15本塁打! NYYが巻き起こした新バット「トルピード “Torpedo”」の大波紋
【MLB2025】ドジャースがタイガースを力でねじ伏せてスウィープ!佐々木はホーム・デビューで苦戦
【MLB2025開幕Gm2】ナイス・ゲーム!粘るタイガースにトミー・エドマンとムーキー・ベッツが立ちふさがる!
タイトルとURLをコピーしました