TOR、勝てば優勝の最終戦で大いに打ち勝つ!
現地2025年9月28日、MLBはいよいよレギュラー・シーズンのファイナル・デーです。
ファイナル・デーのシナリオ
ブルージェイズとヤンキースは161試合を終えてともに93勝68敗。この最終戦が雌雄を決する日となりました。一番きれいな決し方はどちらかが勝ち、どちらかが負けるパターン。しかし、最終戦はブルージェイズがレイズ、ヤンキースがオリオールズとの対戦で直接対決ではないため、ともに勝って、ともに負けて勝率が並ぶこともあり得ます。
その場合はタイブレーカーで直接対決の勝敗を見るのですが、今季はブルージェイズが8勝5敗で勝ち越し。よって、ブルージェイズに分があり、ブルージェイズは勝てば優勝、負けてもヤンキースも負ければ優勝。一方のヤンキースは自身が勝ってもブルージェイズが負けなければ優勝とはならず・・・という状況でした。
まあそんなハートに火が点いた状況で、ともにおいそれと負ける訳がありません。
アレハンドロ・カークが2発!
ブルージェイズはこの日、エースのケビン・ゴーズマンを中4日で起用。もはやALDSから参戦する気満々です。この時点でチームに「負けてALWCに出る気はないぞ」というメッセージを発しているようなものでした。
ところがそのケビン・ゴーズマンがこの日はいつものキレがありませんでした。立ち上がりから2安打を許し、1点を献上。こうなると「おやおや??エースを投入しているのに・・・」という不穏な空気が出てくるのですが、これをトロントの自慢の打線が払拭しました!
レイズ先発は左腕のイアン・セイモア(Ian Seymour)。立ち上がりが悪かったです。微妙にゾーンを外し、2者連続四球でピンチを迎えると、今季復調したヴラディーミル・ゲレロ・Jr.に早速、RFへのラインドライブのタイムリーを打たれて1-1の同点に。
この後、ブルージェイズはこちらも今季復調したドールトン・バーショウがRFへ痛烈なシングルを放ち、1アウト満塁のチャンスを作ります。
ここでバッターは捕手のアレハンドロ・カーク。今季捕手にもかかわらず打率.282を記録しているカークは、フルカウントから粘り、7球目。イアン・セイモアが根負けしたところを左中間に豪快に運び、これがグランドスラムとなり、もはやこの時点でブルージェイズの勝ちが決まったような雰囲気となりました。スコアは5−1。
レイズも粘ります。3回表、調子の上がらないゴーズマンから四球とフィルダース・チョイスを絡めて4安打を浴びせ、3得点。スコアは5-4と1点差まで詰め寄られます。
ブルージェイズは4回裏には1アウト1、3塁のチャンスでアンドレ・ヒメネスが犠牲フライを放ち、1点を追加。6-4とリードは2点に。
3回裏の打席でも2塁打を放ってこの日、絶好調のアレハンドロ・カーク。5回裏の第3打席では、アンソニー・サンタンデアを1塁に置いて今度はCFへ2ランHRを放ち、もはや止められない状態に!ブルージェイズは8-4とリードを拡大。
計15安打、13得点!
さらにブルージェイズは7回裏にアディソン・バーガーの2ランHR、マイルズ・ストローのタイムリー・トリプル、そしてジョージ・スプリンガーの2ランHRなどで計5得点。
最後はエリック・ラウラーが9回表をピシャリと抑え、13-4のスコアで勝利。
見事に勝ってALイーストNO.1となりました。ヤンキースと勝率が同じでも今年のブルージェイズは正式な地区優勝となります。
2015年以来
ブルージェイズの地区優勝は2015年以来のこと。ジョシュ・ドナルドソン、ホセ・バティスタ、エドウィン・エンカーナシオンらがいた頃です。
これまでの地区優勝は1985、1989、1991、1992、1993、2015そして今回の2025で計7度目となります。ちなみに1992、1993はALのペナントも制し、ワールドシリーズに進出。そして優勝しました。ワールドシリーズに2度進出して、2度優勝です。ロベルト・アロマー、ジャック・モリスの時代ですね。
ヤンキースも勝利
なお、この日はヤンキースも接戦の末、オリオールに3-2で勝利。ともに94勝68敗で並びましたが、タイブレーカーの末、ブルージェイズの地区優勝が決定。ALのNO.1スポットに収まり、ポストシーズンはALDSからの参戦となりました。ケビン・ゴーズマンもしばらく休められます。
ALDSまで東地区同士の争い
ヤンキースはALWCで勝率が1位のため、ワイルドカードでは勝率2位のレッドソックスとの対戦。そしてこの2チームのうちどちらかがALDSに進めば、今度はブルージェイズとの対戦ですから、この組はALDSまで東地区で争うことになりました。PS6チーム中、3チームがALイーストです。
The stage is set!
— MLB (@MLB) September 28, 2025
Your 2025 #Postseason bracket 🤩 pic.twitter.com/FrP4HP6ePm
打ちまくったブルージェイズ
こんな数字があります。
ブルージェイズはチームHR数は191で、MLB 11位。1位は274でヤンキース、2位は244でドジャースですが、この2チームにHR数では遠く及ばないものの、チーム打率.265、チームOBP .333はいずれもMLB NO.1。チーム打率がいいので、当然チーム安打数も多く、1461安打はNO.1。2位のフィリーズの1426安打を大きく離しています。本当によく打ったと思います。
ピッチングの方ですが、チームERAは4.19で、これはMLB 19位、このうち先発のERAは4.34でMLB 20位、リリーフのERAは3.98でMLB 18位。
もういかに打ち勝って来ているかが数字にも顕れております。果たしてポストシーズンで投手が機能するかどうか、ここが大きなポイントです。
ボー・ビシェットはALDSではDHか?
ブルージェイズでNO.1の打率.311を残したのがボー・ビシェット。ただ、ビシェットは左膝を捻挫しており、9月7日にIL。まだ現時点ではランニングも出来ていないので、ALDSまで時間を稼げたので、果たしてALDSで復帰するかどうか。出たとしてもDHになりそうです。
なお、ブルージェイズはジョージ・スプリンガーも3割超えの.309、ゲレロ・Jr.が.292、アレハンドロ・カークが.282。本当に怖い打線です。
お読みいただき、ありがとうございました。
コメント