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【MLB移籍2023】マーリンズとツインズ間でトレードが成立!ルイス・アラエズとパブロ・ロペスがスワップ!

計4名が動くトレードが成立

 現地2023年1月20日、マーリンズとツインズ間で大きなトレードが成立しました。計4名が動くトレードですが、インパクト的にはブロックバスターと言っていいトレードです。

トレード詳細

 このトレードで動く選手は以下の通り。

マーリンズGet

  • ルイス・アラエズ(Luis Arraez/25)2B, 3B or 1B/右投げ左打ち

ツインズGet

  • パブロ・ロペス(Pablo Lopez/27)RHP/SP
  • ホセ・サラス(Jose Salas/19)SS. 2B or 3B/右投げ両打ち
  • バイロン・チュリオ(Byron Chourio/17)OF/右投げ両打ち

選手紹介

 選手の簡単なプロフィールはこちら。

【マーリンズ】ルイス・アラエズ

 ルイス・アラエズは2022年にトリメンダスな活躍をしたヒッティング・マシーン。アーロン・ジャッジのトリプル・クラウンを阻んだ選手でもあります。

 誕生日は1997年4月9日で、2023年3月30日の開幕時点では25才ですが、すぐに26才になります。ベネズエラ出身。2013年11月にアマチュアFAとしてツインズとサイン。デビューは2019年で22才の時です。この時、92試合に出場し、打率.334、OBP .339、SLG .439をマーク。ROYの投票で6位に入りました。

 短縮シーズンとなった2020年は32試合に出場。.321/.364/.402とまたしても高い数値を残します。

 デビュー3シーズン目の2021年は121試合に出場。打率.294、OBP .357、SLG .376。

 そして2022シーズンは144試合に出場し、173安打を放ち、打率が.316でバッティング・チャンプとなりました。OBP .375、SLG .420。

シングルが多く、三振の少ない打者

 特徴としてシングルが非常に多い選手です。HRはキャリアを通じて14HRのみ。そして意外なことに二塁打がそれほど多くなく、2021年までは年間20本が最高だったのですが、2022年にようやく31本を数えるまでになりました。ということでとにかくシングルが多く、安打マシーンでもあります。

 そしてコンタクト・ヒッターということで、SO%はキャリアを通じて低く、たった8.4%しかありません。2022年に至っては、7.1%。リーグ平均は22.9%です。

 傾向としてやはり右投手には強く、キャリアを通じて右投手には打率.330、左投手には.261。そして打者有利のカウントではもっぱら強く、3ボール0ストライクの打率は.471、2-1、2−0、3-1においても.400以上の打率を残しています。

 2022シーズンは最も多く守ったポジションが1B、これはツインズのチーム事情からそうなったのですが、2B、3Bも守ります。

【ツインズ】パブロ・ロペス

 レッドソックスも狙っていたのに、トレードで要求された選手が悪く成立にならなかったようです。パブロ・ロペスは1996年3月7日生まれで、2023シーズン開幕で27才になります。ベネズエラ出身の右腕。

ドクターの道でなくMLBへ

 両親ともに医者という家庭で育ち、非常に頭が良く、16才の高卒時には英語、イタリア語、ポルトガル語に通じ、メディカル・スクールへの入学を許可されたほど。しかし、野球への道を選び、2012年7月4日にアマチュアFAとしてマリナーズとサイン。この時、両親な複雑な表情を見せたと言います。

 プロ入り直後の2013年はベネズエラ・サマー・リーグで7勝1敗、ERA 2.57をマーク。しかし、肘を傷めてトミー・ジョン手術となり、2014年は全休します。

 2015年に復帰し、クラスA+まで進んだ2017年7月、マリナーズがマーリンズからデービッド・フェルプスを獲得したトレードの交換要員として他のマイナー・リーガーとともにマーリンズへ移籍。

 そして2018年、22才の時にメジャー・デビューを果たしました。その初年度は10試合に先発し、2勝4敗、ERA 4.14。続く2019年は5勝8敗、ERA 5.09。

 パンデミックにより短縮された2020年シーズンは、マーリンズが拡大ポストシーズンに進出して周囲を驚かせる中、11試合に先発して6勝4敗、ERA 3.61と好成績をマーク。ALDSでのブレーブス戦では、10月7日のGame2に先発し、5イニングを投げて2失点、7奪三振、無四球と好投するも、ブレーブスに0-2で敗れました。

 2021年は20試合に登板し、5勝5敗、ERA 3.07。ただ、マーリンズ自体が勝率5割を大きく下回る勝敗だったので、この中でも良い働きをしたとも言えます。

 素晴らしかったのは2022年。シーズン最初の3試合の登板で、17.1イニングを投げて1失点に抑え、ERA 0.52とメジャーでもトップクラスの成績を収めました。4月には3勝0敗、0.39と好成績を残し、ナ・リーグのPitcher of the Monthを受賞しました。

【YOUTUBE】NEW MLB RECORD! Pablo López strikes out NINE straight batters to open game!

 チームの成績と比例するかのように5月半ば以降はなかなか勝利がつかない登板が続きますが、このシーズンは、32先発で、180.0イニングを投げて10勝10敗、ERA 3.75をマーク。特に前半戦は素晴らしかったです。

【ツインズ】ホセ・サラス

 ホセ・サラスは2003年4月26日生まれの19才。国籍はアメリカとなっていますが、ドラフトではなく、2019年7月にマーリンズとのマイナー契約でプロ入りとなっています。

 マーリンズのプロスペクト・ランクNO.5に挙げられていた右投げ両打ちの選手で、2024年までにはメジャーに到達するであろうと目されている内野手です。

【ツインズ】バイロン・チュリオ

 バイロン・チュリオは2005年5月20日生まれの17才。ベネズエラ出身です。右投げ両打ちのOF。彼は2022年1月にマーリンズとサインしたばかり。2022シーズンはドミニカ・サマー・リーグでプレーし、打率.344、OBP .429、SLG .410をマークした逸材。デビューはそう遠くないはずです。

ヒッターが欲しかったマーリンズ

 マーリンズは今オフ、複数のFAの野手と接触するも空振りに至ることが多く、ジーン・セグラを獲得したのが、唯一の金星。

 とにかく打てる選手を!ということで探していたところ、先発ローテーションに困っていたツインズと受給が一致しました。

 良いプロスペクトも付けざるを得ませんでしたが、長打はともかく安打製造機を獲得です。

ジャズ・チザム・Jr.がCFへ

 2Bメインのルイス・アラエズを獲得したマーリンズは上記のジーン・セグラの獲得も含め、内野が余り気味になったことから、身体能力の高いジャズ・チザム・Jr.をCFにコンバートさせる見込みです。

 SSにはジョーイ・ウェンドル、3Bにジーン・セグラ、2Bにルイス・アラエズ、1Bにはギャレット・クーパーという布陣が予想されております。

ツインズ、ローテーションを強化

 そしてパブロ・ロペスを獲得したツインズは、ソニー・グレイ、ジョー・ライアン、タイラー・マーリー、前田投手に加えて実績のあるパブロ・ロペスを加えたことで5本の柱が出来ました。なお、206cmのベイリー・オーバ( Bailey Ober)もおりますから、かなり厚い層になりました。

 一方、パブロ・ロペスを失ったマーリンズですが、ローテーションはサイヤング賞のサンディー・アルカンタラを筆頭に、元アスレチックスの左腕ヘスス・ルザルド、左腕のトレバー・ロジャース、右腕のエドワード・カブレラ、左腕のブラクストン・ギャレットと豊富です。左腕が3人もいるローテーションはなかなか厄介ですね。

 両チームともにトレードの効果が表れればと思います。

 お読みいただき、ありがとうございました。

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