24歳のPCA、7桁(100Mドル)になるか!?
現地2026年3月23日、ESPNのジェフ・パッサンさんの情報によると、シカゴ・カブスとピート・クロウ=アームストロング(Pete Crow-Armstrong)は契約延長に向けて最終調整に入っているとのことです。
もし契約が成立すれば、カブスはMLB屈指のディフェンス力を誇り、打撃でも計り知れないポテンシャルを有する選手を長期で囲い込むこととなり、向こう8年ほどは編成に有利になります。
ピート・クロウ=アームストロング(以下、PCA)のエージェントはCAAです。
2002年3月25日生まれで開幕戦直前に24歳となるPCAは今回の契約成立でクラブの大先輩のアレックス・ブレグマンやダンスビー・スワンソンと並ぶ7桁($100M)に到達するかもしれません!
契約内容
現地2026年3月23日時点で「まもなく合意」というところなので、残念ながらまだ金額は出ておりません。金額が出次第、記事を更新します。ただ、$100Mは超えると思います。
現時点:スーパー2適用前
PCAのデビューは2023年9月11日。マイナーでもかなりの評判の選手でしたので、非常に楽しみでした。特にOFの守備でお客さんを呼べる選手としても注目でした。
そんな選手はなかなかいません!!かつて、ホセ・イグレシアスもSSの守備でお客さんを魅了した一人でした。古くはSSのオジー・スミスもそうでした。もっともオジー・スミスの場合は試合だけでなくて、試合前の練習から面白かったですが。思い浮かんだだけでもSSの選手で、OFの守備で魅了するなんて、なかなかおりません。
そこから2024年はシーズン序盤にマイナーへオプションされた時期もあり、2024年5月30日からはずっとメジャー・ロスターです。 そして2026年1月時点のPCAのMLSは1.170。フル・イヤーは172日ですから、あと2日で2.000に達するところでした。
とは言え、今オフはまだスーパー2適用前。PCAがスーパー2適用となるのは2026年終了後でした。そして彼は間違いなくスーパー2適用者となるところでした。
なお、スーパー2については下記リンク記事をご参照願います。要は通常ならMLS 3.000を満たないと資格を得ない調停資格が2.000から3.000の間の選手にも適用されるという制度で、これが適用されれば(成績も伴った上での話で)、サラリー交渉が出来、希望額とクラブ側の提示額にギャップがあれば、調停に持ち込むことが出来るのです。ということは交渉が出来るということであり、つまり単価が上がる要因でもあるわけです。しかも、通常FAまで3回適用のところが、スーパー2適用者はプラス1年で計4回適用になるという選手にとっては非常に良い制度です。
ちなみに2026年のスーパー2のカットオフは2.140で、これは2025年のワールドシリーズ終了後に出ました。エンゼルスのザック・ネトー、ブルワーズのブライス・トゥラン、パドレス及びUSAのクローザー、メイソン・ミラー、マリナーズの右腕、ブライス・ミラーら計33名が適用されております。
なお、スーパー2は契約延長になれば、もう関係なくなります。
長くなりました。PCAの延長契約前のサラリーは$0.82Mから$0.894Mのレンジでした。通常はメジャーのミニマム・サラリーにほぼ近いところとなることが多く、CBAの規定では2026年は$0.78Mです。
これはあくまでミニマムなのでそれ以上でも問題ないですが、クラブ側はそこは渋い判断をすることが多いです。
参照選手:ジャクソン・メリル
PCAの延長契約が$100Mを超えるだろうという根拠はモデルがおります。パドレスのジャクソン・メリルです。
2026年4月の誕生日で23歳になるジャクソン・メリルはデビューが2024年3月の開幕戦でしたので、2026年1月時点のMLSは2.000。
PCAと同じOFで左打席のジャクソン・メリルはルーキー・イヤーの2024年にフルシーズンの156試合に出場し、.292/.326/.500、HR 24、RBI 90というとんでもない数字を出し、オールスターに出場し、オフにはROY投票で2位、MVP投票で9位、そしてシルバースラッガー賞を受賞しました。
これにより、ジャクソン・メリルは2025シーズンが開幕してすぐに、9年/$135M (2026-34) + 2035 $21Mクラブオプションという大型の延長契約にサイン。
現時点でPCA同世代の選手の中では彼がNO.1のサラリーです。
ルーキー・イヤーから完璧な成績を叩き出したメリルゆえ、この契約となりました。
PCAも2025年は大飛躍を遂げました。カブスがPCAに対し、このモデル・サラリーを超える数値(年数、サラリーのどちらか)を出すのは必至。
ゆえに7桁($100M)超えは確かだと思って良いように思います。
大躍進した2025年
上述したようにPCAはとにかく守備がすごい選手。OFの守備のどこがそんなにすごいのかというと、彼の場合はとにかく落下点に入る速さが面白くくらいスムーズです。漫画のようにすぐに落下点におります。とにかく、脚力、予測力などアスリート力がすごいです。
OFの守備はウォール際の強さや正確なロケット・アームが魅力となり、その両方を満たしていたのが、ケビン・キアマイアーでした。PCAの場合はそれだけでなく、CF付近にフライが飛んだけで見応えを感じさせる守備でもあります。
そんなPCAは実質的なルーキーイヤーとなった2024年のオフェンス面の成績は.237/.286/.384とごく平凡なものでした。やはり守備の人だったか?という成績でした。
2025年春も延長の話があった
実は両者は2025年春にも延長契約の話をしていて、合意に至らなかったという経緯があります。
オファーは年数は不明なものの、$66Mだったとも言われており、彼の2024年のオフェンスの成績からすれば、十分な内容でしたが、彼の中にはジャクソン・メリルの9年/$135Mという数字があったのでしょう。
この1度目の延長契約のオファーはFA前の選手にとっては若いうちに単価が上がるということで良い面もあったのですが、PCAはこれに飛びつかなくて良かったですね!!!
2025シーズン、PCAはオフェンスが大きく躍進!シーズンで長打が計72本、うちHR 31本、三塁打4本、RBIが95でさらにSB 35盗塁を記録。2025シーズンに30-30を達成した6人の選手のうちの1人となりました。
2025年「30-30」達成者リスト (6名):
- ピート・クローアームストロング (Pete Crow-Armstrong, カブス) – クラブ史上2人目の達成
- フアン・ソト (Juan Soto, メッツ) – 「30-30」一番乗り
- コービン・キャロル (Corbin Carroll, Dバックス) – クラブ史上初の達成
- ジャズ・チザムJr. (Jazz Chisholm Jr., ヤンキース)
- フランシスコ・リンドーア (Francisco Lindor, メッツ)
- ホセ・ラミレス (Jose Ramirez, ガーディアンズ)
そしてOFの守備も相変わらず素晴らしく、OAA(Outs Above Average)は24を記録してトップに立ち、CFのDRS(Defensive Runs Saved)は15でレッドソックスのセダン・ラファエラに次ぐ2位タイとなり、NLのGG賞を受賞。
一時期は鈴木選手とRBIとHRを争う状態で、カブスのダグアウトはお祭り騒ぎでした。
後半にしぼむ
ただ、よかったのは7月末までの4ヶ月。この間は.272/.309/.559、HR 27本を記録。
ところが、シーズン終盤は数値が急激にしぼみ、最後の200打席では.188/.237..295と低迷。
通年の成績は647打席で.247/..287/.481と平均をやや上回る打者として終わりました。PCAはポストシーズンでも苦戦し、8試合で長打なし、打率.185で終戦となりました。
大きなポテンシャル
上述のように2025年の成績は安定性に欠けるというものに終わったものの、序盤の爆発力は彼がディフェンスだけでなく、長打の点でいかに素晴らしい能力を持っているかを示した結果でした。その点で彼のポテンシャルに期待していいと思いますし、よく言う言い方をすれば伸び代が多いということでしょう。
PCAの不安定さの要因はとにかくストライクゾーン外の投球に手を出す点にあります。実際、PCAのBBレートはキャリア通算で5%未満で、SOレートはやや高めの24%。
OBPを上げるアプローチを考えた方が安定性につながるのは確かですが、ストロング・ポイントである積極性を維持しつつも、ここはなんとか改善してもらいたいですね。フアン・ソトなどはいいお手本かと思うのですが。
PCAは今春のワールド・ベースボール・クラシックではアメリカ代表としてプレーし、調子を取り戻しております。
彼が延長契約を結び、さらに通年で打撃が安定すれば、守備はそもそも強烈なだけにとんでもない選手になりますね。
延長契約がオフィシャルになるのが楽しみです。今季もPCAの活躍に期待したいですね。
お読みいただき、ありがとうございました。



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