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【MLB2025】Dバックスのジョーダン・モンゴメリーがトミー・ジョン手術へ

痛すぎる展開に

 Dバックスにとっても本人にとっても痛すぎる展開となりました。

 2024シーズンに大苦戦したアリゾナ・ダイヤモンドバックスの左腕、ジョーダン・モンゴメリー(Jordan Montgomery)が現地2025年3月25日、トミー・ジョン手術を行うことが決定しました。手術は開幕後の3月31日から始まる週に行われる予定です。

2シーズン欠場の可能性も

 一般的に再建型のトミー・ジョン手術なら復帰時期は術後18ヶ月後、修復型のインターナル・ブレース手術なら12-14ヶ月強と言われています。

 今回のジョーダン・モンゴメリーの手術は再建型のトミー・ジョン手術なのか、修復型のインターナル・ブレース手術なのかは定かではありません。

 ただ、あくまで最悪を想定しますと、トミー・ジョン手術なら18ヶ月後は2026年9月終盤となり、2025シーズンだけでなく、2026シーズンのほとんどを失い、実質的な復帰は2027年ということも。

2度目のTJ

 ジョーダン・モンゴメリーは2018年6月に一度目のトミー・ジョン手術を受けております。2度目は損傷度合いにより、インターナル・ブレース手術になることもあります。

 もしもインターナル・ブレースの方であれば復帰は2026年のオールスター・ブレイク空けという良いシナリオもあります。

ジョーダン・モンゴメリーのキャリア

 ジョーダン・モンゴメリーは1992年12月27日生まれの32才。ドラフトは2014年のヤンキースの4巡目指名。サウス・カルライナ大学出身。メジャー・デビューは3年後の2017年。24才の時です。このシーズンにいきなり29試合に先発し、9勝7敗、ERA 3.88でROY投票で6位に。

 2018年は上述の通り、トミー・ジョン手術を受けたこともあり、術前の6試合のみの登板で、2019年も終盤に復帰して4試合に登板のみでした。

 2020年に本格復帰というところでしたが、このシーズンは短縮シーズンで10試合で2勝3敗、ERA 5.11。ただ、ポストシーズンでは良い投球を見せました。

 2021年はフルシーズンで稼働。30試合、157.1イニングを投げ、6勝7敗、ERA 3.83。

 2022年は前半戦で21試合、114.0 IPをこなし良い傾向を見せていたものの数字は3勝3敗とついてきませんでした。そしてヤンキースはトレード・デッドラインでモンゴメリーをカージナルスにトレード。ハリソン・ベイダーを獲得して失敗という結果に。

2023年にWSリング

 2023年、モンゴメリーは7月末までに21試合、121.0イニングを投げ、6勝9敗ながらERA 3.42と好成績をマーク。しかし、この年のカージナルスは前半戦でコンテンダーでなくなったため、トレード・デッドラインではリビルドを実施。好投していたジョーダン・モンゴメリーも市場を湧かせ、レンジャーズが獲得。

 そしてレンジャーズでは11先発でERA 2.79と好投。ポストシーズンでもレンジャーズのローテーションの柱としてALワイルドカードからワールドシリーズまでフル稼働し、6試合、5先発でERA 2.90をマークし、レンジャーズのワールドシリーズ制覇に大きく貢献したのでした。

2024年のモンゴメリー

 ワールドシリーズ・リングを手にした後、FA市場に出たジョーダン・モンゴメリーは9桁($100M以上)の契約でサインするかと思われましたが、そうはならず。

 2023-24年のオフシーズンは大谷選手が他のFA選手に迷惑がかからないようにと12月中にドジャースとメガディールを決めたにも関わらず、いわゆる「ボラス4人組」がその後のFA市場を停滞させました。

 ジョーダン・モンゴメリー、ブレイク・スネル、マット・チャップマン、コディ・ベリンジャーの4人です。この4人は2024年2月に入っても未契約のままで、開幕が見えてきた3月に最終的にそれぞれが当初の予想を大きく下回るショート・ターム・ディールでサインすることに。

 ブレイク・スネルは今オフにドジャースと、マット・チャップマンはジャイアンツに加入後、契約延長で長期ディールを獲得しましたが、ジョーダン・モンゴメリーはそうはならず。

 契約時期が遅かったことは2024シーズンにも影響し、モンゴメリーは開幕ロスターから外れました。これはブレイク・スネルもそうでした。モンゴメリーもスネルもなかなか復調しなかったので、明らかに交渉ミスと言っても良いでしょう。

 スネルは夏以降は別人になりましたが、モンゴメリーは、調子が上がらず結局ブルペンに回されることに。

 2024年のモンゴメリーは25試合、21先発で117.0イニングを投げ、ERA 6.23と大苦戦したのでした。

オーナー激怒

 Dバックスは89勝73敗でメッツ、ブレーブスに並びましたが、タイブレークでこの2クラブがワイルドカードを獲得することに。

 プレーオフ進出をギリギリ逃した直後の10月上旬、クラブのオーナー、ケン・ケンドリックはモンゴメリーとの契約に対する不満を顕にしました。

 Dバックスとモンゴメリーの契約はご覧の内容でした。

  • 1年/$25M (2024) + 2025 $20M べスティング・オプション
    • 2024年に10試合先発で 2025年のオプション確定 (条件到達)
    • 2024年に18試合で $22.5M(条件到達)
    • 2024年に23試合で$25M

 21先発をこなしたモンゴメリーは2025年の$22.5Mの条件をクリアー。2024年オフは市場に出ずにこれを行使しました。

 その結果、今オフはトレードの噂が絶えませんでした。しかもDバックスは今オフ、コービン・バーンズを獲得しましたから。

 本人もなかなかつらい立場に追い込まれたわけですが、今スプリング・トレーニングでは奮起すべく3月8日に初登板するも、1アウトを奪っただけで5失点。2度目の3月19日の登板では2.2 IPで失点0と結果は出したものの、上述のように肘の調子が思わしくなく、メスを入れることに。もう悲惨な状態になったのでした。

計算が狂う

 2023年オフにショート・タームでサインしたモンゴメリーは本来なら、2024年オフにもう一度市場に出て長期契約を狙うという目論見があったと思います。もし2024年がだめでも2025年オフにもう一度と。

 ところがトミー・ジョン手術ということで2025年オフはもう苦戦が予想されます。本人は2026-27年のシーズンをカバーする2年契約を求めるでしょうが、市場がどう判断するかです。モンゴメリーは2025年12月の誕生日で33歳になります。マシュー・ボイドのようにグレードアップするケースもありますから頑張ってもらいたいですね。

 モンゴメリーのローテーションがなくなったDバックスは、コービン・バーンズ、ザック・ギャレン、メリル・ケリー、エドゥアルド・ロドリゲス、ブランドン・ファート、そしてライン・ネルソンというローテーションで回しそうです。

 お読みいただき、ありがとうございました。

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