最強のスイッチヒッター、しかも捕手
現地2025年7月4日、アメリカは独立記念日で、試合前に静粛なセレモニーが各所で行われております。選手たちは例年通り記念キャップを被っております。今季はバイザーと本体の間に星条旗色の紐というかリボンが施されています。
Stars, stripes, and on-field pride.
— Just Sports (@JustSportsAZ) June 9, 2025
The 2025 MLB 4th of July Hats by New Era are here — the official caps worn on-field this Independence Day.
Celebrate America’s pastime in patriotic style.
Available now at Just Sports.#MLB #FourthOfJuly #NewEraCap #JustSports… pic.twitter.com/QjxrfhypDw
そんな中、T-Mobileパーク(シアトル)で行われたパイレーツ@マリナーズ戦で強烈な出来事が発生。マリナーズの捕手でMLBのホームラン・リーダーでもあるカル・ロリー(Cal Raleigh)が34号、35号のマルチHRを放ってさらに独走状態を加速しました!
表記:ロリーに修正
これまで当ブログではずっとカル・ラレー(Cal Raleigh)と記載してきました。2021年から2023年までは実況もそのような発音が多かったと思います。ただ、最近、特に今季に入り、実況も「ロリー」と発音し始めておりまして、「ロリー」と表記を改めます。日本の放送などではローリーとの表記が多いのですが。
34号は初回に特大の一発!
パイレーツ先発は左腕のベイリー・ファルター。このゲーム前までは6勝3敗でERA3.62と好調。しかし、この日は初回から痛打されました。
1回裏、この日3番DHで出場したカル・ロリー(Cal Raleigh)は1アウトから1Bのエラーで出塁したフリオ・ロドリゲスを1塁に置いて、3-1カウント後の5球目、92mphの4シームがほぼど真ん中に入ってきたところを豪快にスイング。これがとんでもなく飛びまして、なんとLFの観客席のセカンドデックの最後から3列目に落下。
スタットキャストの計測では433ft (131.978m)。普通に考えて打球を130mも飛ばすこと自体が信じられません。完璧なHRでしたが、打ち出し速度はなんと115.2mph(185.39643km/h)を記録 。これはカル・ロリーのキャリアでもっとも強烈な打ち出し速度となりました。
マリナーズはこれで初回から2-0とリード。
4回裏の第2打席は三振に倒れたカル・ロリー。ただ直後にランディー・アロウザリナがソロHRを放ち、マリナーズは3-0と追加点。
35号は左中間へ
迎えた6回裏の第3打席。2アウトランナー無しで打席に入ったカル・ロリーはファルターが投じた2球目、93.4mphの4シームがインローのやや甘めに来たところをフルスイング。今度は左中間、マリナーズのブルペンに飛び込む一発でした。飛距離は381ft(約116メートル)。打ち出し速度は104.9mph。角度37度という高い打球でした。
これでマリナーズは4-0とリード。
マリナーズは7回裏にもディラン・ムーアに2ランHRが飛び出し、この日はHRパレードで6得点。
また守っては今季好調で鋭い刃物を投じているようなキレのある球を左右に投げ分けるブライアン・ウーがパイレーツ打線を6回まで3ヒッター、8奪三振に抑える好投。その後も無失点でリレーして6-0とパイレーツに完勝しました。
マリナーズはこれで46勝42敗。首位アストロズをしっかりとマークしております。
ロリー、すでにキャリアハイ
HRを放つ捕手として有名なカル・ロリーですが、これまでは2024年の34HRが最高。よってこの日のマルチHRで今季はオールスター前にすでにキャリア・ハイになるというとんでもないペースで打ちまくっております。
2022年にアーロン・ジャッジはシーズン62HRをマーク。この時、ジャッジはオールスター前の前半で33HRでしたから、それをも上回るペースということです。このまま行けば64HR!!
そのアーロン・ジャッジはこの日メッツ戦で32号HRを放ちましたが、ロリーのペースが凄すぎてジャッジさえ追いついていないという状況です。
総じて右打席の方が少し上か
スイッチヒッターのカル・ロリーですが、右打席と左打席の成績はご覧の通り。
ご承知の通り、メジャー・リーグでも左投手よりも右投手の方が多いです。よって、右投手に対する時の左打席の方が打席の機会が多く、蓄積型の成績となるHR数や三振数は左打席の方が多くなります。
公平に見るには率で見ていくことになりますが、打率、OBP、SLGを見ると右打席は、打率、SLG、OPSともに断然上。OBPは左打席の方が上ではありますが。
At bat | PA | AB | HR | BA | OBP | SLG | OPS | SO |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
vs RHP as LHB | 275 | 224 | 21 | .246 | .378 | .576 | .954 | 64 |
vs LHP as RHB | 101 | 93 | 12 | .323 | .376 | .763 | 1.140 | 30 |
この日は左のファルターだったので2本とも右打席でしたが、打ち方などを見ても、本来は右打席ということかと思います。PAが増えると確率的にBAやSLGも下がってきますから、左右どちらもでバランスよく打っており、右打席の方が得なのかとも思います。
また打順は2番だとHRは1本のみ。3番か4番に座った時に大半のHRを放っております。
捕手としての出場は現地2025年7月4日時点で67試合。ロリーがDHの時はミッチ・ガーバーがマスクを被ります。
オールスターのHRダービー出場も決まっているカル・ロリー。この日は予行演習を行ったようです。当日は父が投げる予定です。打撃を崩さないで欲しいですね。
お読みいただき、ありがとうございました。
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