オリオールズとのダブルヘッダーGm2でデビュー
現地2025年5月24日、22日のGm1を雨で流したオリオールズ@レッドソックス戦は翌23日にGm1とGm2のダブルヘッダーが組まれていましたが、Gm1をこなしたところで雨でGm2が延期に。この日、再びダブルヘッダーが組まれて、Gm2とGm3が行われました。25日にGm4を行い、この4 Gmシリーズがコンプリートとなります。
その24日に行われたダブルヘッダー2試合目のシリーズGm3でレッドソックスが誇るプロスペクトのマーセロ・マイヤー(Marcelo Mayer)がついにメジャー・デビューを果たしました!
アレックス・ブレグマンのILが契機
マーセロ・マイヤーがメジャーにコールアップされたきっかけはキープレーヤーのアレックス・ブレグマンが23日に行われたGm1(19-5でレッドソックスが大勝)の5回裏にシングルを放って1塁を回った後に右太もも(前側)を傷めて10 Days ILに入ったことが契機です。
守備でも攻撃でもキープレーヤーとなっていたアレックス・ブレグマンがILに入ったことでレッドソックスはラファエル・デバースの3B復帰も考えましたが、DH出場でのリズムを作りきり、それで大いに結果を残しているデバースを変に動かすことを諦め、マイナーからのコールアップを選択。それがマーセロ・マイヤーのデビューとなったのでした。
マーセロ・マイヤーとは
マーセロ・マイヤーは2021年のアマチュア・ドラフトのレッドソックスの1巡目指名。全体順位は4位です。SSで右投げ左打ち。カリフォルニア州出身で高校卒でのプロ入りでした。誕生日は2002年12月12日生まれで現時点で22歳。
ドラフト前から5ツール・プロスペクトと評され、しばしばコリー・シーガー、ブランドン・クロフォード、チッパー・ジョーンズ、カルロス・コレアといった選手達と比較されました。身長は6フィート3インチで190cm。メジャー・リーガーは190cm台の選手はざらにいますが、SSはどちらかというとこれよりもやや小柄な選手の方が多いです。ゆえにマーセロ・マイヤーは大型SSの部類。ちなみにカルロス・コレア(MIN)、コーリー・シーガー(TEX)はともに6フィート3インチで、フィリーズのトレイ・ターナーが6フィート1インチで185cm、ドジャースのムーキー・ベッツは5フィート10インチで178cm。
ドラフト・イヤーはルーキー・リーグで26試合に出場。HR3本を放ちました。
2022年はクラスAで開幕を迎え、66試合に出場。最後の1ヶ月はクラスA+のグリーンビルに昇格。トータルで91試合に出場して.280/.399/.489、OPS .887、HR 13、二塁打 30、RBI 53。
2023シーズンは、クラスAとダブルAのポートランド・シー・ドッグスの間で78試合に出場。クラスAでは35試合で打率.290、ダブルAでは43試合で打率.189、シーズン通算で.236/.306/.433、HR 13、RBI 54。また同年夏にはフューチャーズ・ゲームにも選出されています。この年は肩の怪我があったので8月初旬でシーズン・エンドとなり、78試合のみの出場で終わっています。
2024年はダブルAオンリーで77試合に出場。.307/.370/.480、HR 8、RBI 38と前年の心配を払拭する素晴らしい成績を残しました。夏には再びフューチャーズ・ゲームに選出。ただ、この年はせっかくトリプルAに昇格しながら、臀部、腰、臀部上部の痛みが長引き、結局トリプルAでは出場がないまま、7月末にシーズン・エンド。2年連続で最後の1ヶ月を離脱することとなりました。
2025年はもうデビュー間近ということでトリプルAで開幕。ここまで43試合に出場し、.271 /.347/.471、OPS .818、HR 9、RBI 43をマークしていました。
マーセロ・マイヤーはMLBパイプラインのプロスペクト・ランクではご覧のような形で常に上位にランクイン。
Pre-2022 | #14 |
Pre-2023 | #9 |
Pre-2024 | #15 |
Pre-2025 | #12 |
最新の現地2025年5月24日時点のトップ・プロスペクト100では8位にランクイン。レッドソックス内でのTOP 30のランキングにおいては2位。ちなみに、現時点のトップ100ランクの1位及びレッドソックス内での1位はローマン・アンソニーです。
どちらが呼ばれるか?というのもあったのですが、今回はマーセロ・マイヤーでした。
表記はマイヤー
なお、当ブログではMarcelo Mayerをずっと「マーセロ・メイヤー」と記載し続けておりました。というのもスペルは違うのですが、2013年のALROYのWil Myersは「マイヤーズ」という発音で、これはファミリー・ネームのスペルの最初がMy(マイ)で始まっているため、それを継承した発音。
その理論ならと、マーセロ・マイヤー(Marcelo Mayer)は5月のMayが入っているので「メイヤー」と表記してきたのですが、デビューとなって正式な発音が判明。マイヤーが正しいです。NESNの実況もマイヤーと言っておりました。
よって過去のマーセロ・マイヤーに関する記事もメイヤーからマイヤーに直しましたので、ここに記載しておきます。
1試合目はデバースがサヨナラ安打
注目の1試合目、マーセロ・マイヤーはベンチ・スタートで、3Bにはニック・ソガードが入り、1Bはエイブラハム・トロが入りました。ニック・ソガード、エイブラハム・トロはともにスイッチ・ヒッティングです。
先発はオリオールズがザック・エフリン、レッドソックスはハンター・ドビンズ。
結果を出しているハンター・ドビンズでしたが、初回に四球、シングル、ダブルとまずい立ち上がりで2失点。
一方のザック・エフリンも今季はピリッとしない投球が続いていますが、この日も初回にジャレン・デュランとウィリャー・アブレイユにソロHRを許し、ゲームは1回を終えて2-2の同点。
立ち直る傾向のあったハンター・ドビンズですが、5回にヘストン・キャースタッド、エマニュエル・リベラに連続長短打を打たれたところで降板。この後、ショーン・ニューカムが3点を許し、5回表を終えてオリオールズが5-2とリード。
レッドソックスは5回裏にエイブラハム・トロがソロHRを放ち、3-5とリードを縮め、6回裏にはラファエル・デバースの二塁打をきっかけに2点を返して5-5の同点に。
この後は両クラブともにリリーバーが踏ん張り、5-5のまま延長戦に。10回表、レッドソックスはザック・ワイザートが無失点で切り抜け、サヨナラのチャンスに。
その裏、1アウトからラファエル・デバースがシングルを放ち、オートマティック・ランナーのセダン・ラファエラがホームインしてサヨナラ。6-5のスコアで勝ちました。
2試合目でマーセロ・マイヤーがデビュー
そしてナイト・ゲームで行われたダブルヘッダーの2試合目、シリーズGm3でマーセロ・マイヤーが6番3Bでついにメジャー・デビュー。1Bにはニック・ソガードが入りました。
ジオリトが好投
2試合目の先発はオリオールズがトレバー・ロジャース、レッドソックスがルーカス・ジオリト。トレバー・ロジャースは元マイアミで2024年のトレード・デッドラインでオリオールズへ移籍。このトレードでマイアミに行ったのがカイル・ストワーズで今季、マイアミで活躍しておりますね。
この両先発はともに素晴らしく、トレバー・ロジャースは6.1 IPで被安打2、スコアレス、BB 0、SO 5。ルーカス・ジオリトも7.0 IP、被安打6、スコアレス、BB 2、SO 6。
7回を終えてスコアレスの展開が続きました。
マイヤーの初ヒットはお預け
デビューしたマーセロ・マイヤーですが、この日は相手が悪かったです。トレバー・ロジャースから2三振を奪われ、7回の2アウト2、3塁のチャンスにはアンドリュー・キットリッジの変化球に翻弄され三振。ようやく打球を前に転がしたのは9回裏の1アウト1塁の打席での2Bゴロのみ。
4-0のホロ苦デビューとなりました。緊張もあったのか、初安打は次に持ち越しです。
追記:初安打が出ました!!
現地2025年5月25日、マーセロ・マイヤーに初安打が出ました!!おめでとうございます。
なお、この日は二塁打も出ております!!
ルイス・ゲレーロ、四球で失点
8回表、レッドソックスはイニング途中からルイス・ゲレーロをマウンドに上げましたが、期待を裏切る投球となりました。
ルイス・ゲレーロは四球を出して次打者に甘いボールを痛打されというのを2イニング連続で繰り返し、オリオールズに先制点と追加点を与える結果に。くさいところを突いての四球ではなく、コントロールが定まらない四球でしたので、あまり内容のある投球とはなりませんでした。
エイブラハム・トロがGm2でもHR
Gm2で良かったのはジオリトの好投とエイブラハム・トロの打撃でしょうか。エイブラハム・トロは1試合目にもHRを放ちましたが、ベンチスタートとなった2試合目は8回表の守備(1B)からゲームに出場し、0-2となっていた9回表にソロHRを放ち、ゲームをわからなくしました。
トロがいい仕事をしてくれたのは今後のレッドソックスにとってはいいニュースになることでしょう。
S・ニューカムがDFAに
レッドソックスはこの日、ロスターを入れ替え。マーセロ・マイヤーの昇格でカサスを60Days ILに。そしてアレックス・ブレグマンを10 Days ILに。
投手では1試合目のデーゲームに登板したショーン・ニューカムをDFAとしました。マイナーからコール・アップしたのがルイス・ゲレーロとクーパー・クリスウェルでしたが、そのルイス・ゲレーロがリリーフに失敗したということです。
スプリング・トレーニングで結果を出してローテーションの座を勝ち取ったショーン・ニューカムでしたが、シーズンに入ってからは結果が出ず、4月終わりからリリーフに回っていましたが、登板ごとに失点してしまい、今回、ロスターから外れることとなりました。
おそらく獲得の手が上がるでしょうから、次のクラブでの健闘を祈りたいと思います。
お読みいただき、ありがとうございました。
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