LADは過酷な移動から帰還
現地2025年7月1日、早いもので半年あるレギュラーシーズンのうち、すでにその半分が経過してしまいました。東京でのドジャース@カブスの開幕戦がもうかなり前のように感じます。
ドジャースは前の週にコロラド州デンバーからミズーリ州のカンザスシティへとアメリカ大陸のほぼ中央を西から東へと横断してきました。デンバーからカンザスシティへは直線距離で約850km強。東京から広島が800kmくらいですからもう少し西くらいの距離感です。
そして帰りはカンザスシティからロサンゼルスへは直線距離で約2,150km。これでも西海岸から東海岸へ行くよりはまだマシという、メジャーの移動の過酷さが改めてわかります。
ゆえに6月30日は移動日でオフ。29日の日曜日はデーゲームでしたから、選手たちは日曜日中にロスに帰っていたと思います。
そして現地2025年7月1日、月が変わってドジャースは地元でホワイトソックスと3ゲームシリーズです。そしてこの後は2017年のワールドシリーズの相手、因縁のアストロズとの3ゲームシリーズが待っています。
ドジャース、初回から4得点の猛攻
束の間のオフの後、迎えたホワイトソックス戦。ホワイトソックスには元チームメイトのミゲル・バルガスがおります。この日、1Bを守ったバルガスにドジャースの選手がさかんにコミュニケーションを取っていたのは微笑ましかったです。
2024年のトレード・デッドラインではミゲル・バルガスには気の毒なことになりましたが、ドジャースはこの3チームトレードでトミー・エドマンとマイケル・コペックを獲得したという最高のディールを完成。フィールド外でもその優秀さを示したのでした。
そんな中、ドジャースはホワイトソックス先発のルーキー、シェーン・スミスを初回から攻め立てました。
シェーン・スミスは、立ち上がりに大谷選手、ムーキー・ベッツから2アウトを奪ったまでは良かったものの、そこからウィル・スミスとマックス・マンシーを連続四球で歩かせ後、テオスカー・へルナンデスにRBIシングルを打たれて先制を許し、さらにアンディ・パヘスにもタイムリー・ダブルを打たれて2失点。そしてマイケル・コンフォートには2ランHRを打たれて、4点を許す立ち上がりに。
大谷が30号HR
ドジャースは3回裏にもアンディー・パヘスの2打席連続タイムリーが飛び出して5-0に。
4回表、ホワイトソックスはレニン・ソーサのタイムリーで1点を返し、ゲーム終盤へ向けた反撃の足がかりをつくります。しかし、それに待ったをかけたのが大谷選手でした。
4回裏、2アウトから打席に入った大谷選手は4球目のインコースへのスライダーをファウル。このファイルチップが主審の右膝を直撃。しばらくゲームが中断してしまうほどのアクシデントとなります。
そして再開後の6球目。インローへ決まったスライダーでしたが、大谷選手がそれを弾き返しました。非常に高く上がった打球は右中間スタンドに入り、これでドジャースが追加点を上げ、6-1とリードを再び5点差に拡げます。
大谷選手の打球は打ち出し速度116.3mphで、角度がなんと42度で飛距離は408ft(124.358m)。
パパ1号を上回る
大谷選手はパパ1号にもなった今季7号で114.1mphのHRを記録。この後、4月下旬に118.7mphを記録してこれが自己ベスト。そして5月5日には117.9mphを計測。よって今回のHRの射出速度は自己NO.3の射出速度になります。
なお、HRの射出速度NO.1はオニール・クルーズの122.9mphです。
そしてサラ・ラングさんによるとスタットキャスト開始の2015年から、36度以上の角度のHRの射出速度としては史上最速とのことです。
Shohei Ohtani!
— Sarah Langs (@SlangsOnSports) July 2, 2025
116.3 mph
42 degrees
That’s the hardest-hit home run with at least a 36-degree launch angle under Statcast (2015) https://t.co/A9LvLXnxOu
5年連続30HR
そしてこの30号で5年連続30HRを達成。
またオールスター・ブレイク前に30号に到達したのはクラブ史上2019年のコディ・ベリンジャー以来です。コディー・ベリンジャーはオールスター前で30号でしたから、大谷選手がこのフランチャイズ・レコードを更新するのはほぼ確実です。
これでHRランキングもマリナーズのカル・ラレー(33本)に次いでヤンキースのアーロン・ジャッジ(30本)と並び2位タイに。ナ・リーグでは1位です。
なおオールスター・ブレーク前に3人の選手が30HRを達成したのは5度目(2019年、1998年、1994年、1969年)。
また大谷選手個人で言えば、オールスター・ブレイク前に30HRを放ったのはこれで3度目。ケン・グリフィー・Jrに並んでMLB史上3位です。なお、アーロン・ジャッジとマーク・マグワイアはオールスター前に30本以上のHRをそれぞれ4度達成しています。
山本が好投
この日、ドジャース先発は山本投手。立ち上がりを三者凡退で抑えると、3回までは被安打1の投球。4回に1点を奪われましたが、5回から7回までいずれも三者凡退。素晴らしい投球となりました。
山本投手は7.0イニングで98球。被安打3、失点1、自責点1、BB 1、SO 8をマークしました。今季8勝目です。
この後、ジャック・ドライヤー、アンソニー・バンダとつないだドジャースは6-1のスコアで勝利。初戦を取りました。
ドジャースも好調
ドジャースは6月は17勝10敗。この日の勝利で54勝32敗とし、勝率.628はタイガースの.624(53勝32敗)を上回り、MLB NO.1となっています。
また2位パドレスとのゲーム差は8.0に広がりました。ジャイアンツとは9.0。
お読みいただき、ありがとうございました。
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