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【MLB移籍2025】ドジャースのトレードDLが控えめだったのは、けが人の復帰を見込んだもの

ドジャースのトレード・デッドライン

 現地2025年7月31日、東部時間午後6時にトレード・デッドラインが到来。大型補強も期待されたドジャースですが、3つのディールに留まりました。

プラン変更を余儀なくされたか?

 後述の一連のディールに関してGMのブランドン・ゴームズは満足していると答えておりますが、噂ではガーディアンズのエマニュエル・クラセの獲得にかなり力を入れていたようです。ところが、クラセが賭博調査で最低でも8月いっぱいまでは投げられなくなり、市場から外れたため、プラン変更を余儀なくされたのでは?と筆者などはやはり勘ぐってしまいます。念の為、ゴームズはクラセが穫れなくて残念のようなコメントは一切出しておりませんので。

 とは言え、課題のブルペン、OFのディールは達成しております。

ドジャースのディール

 赤が加入、青が他クラブへの移籍です。

  • WSH | OF: アレックス・コール (Alex Call)→ドジャースへ = アクティブ・ロスター
    • LAD→WSHへ
      • RHP: エリック・スワン(Eriq Swan)
      • RHP: ショーン・ポール・リナン(Sean Paul Linan)

  • LAD | RHP ダスティン・メイ →レッドソックスへ
    • BOS→LADへ 
      • OF: ジェームス・ティブス(James Tibbs)
      • OF: ザック・エアハード(Zach Ehrhard)

  • LAD | OF: ジェームス・アウトマン→ツインズへ
    • MIN→LADへ 
      • RHP: ブロック・スチュワート(Brock Stewart):アクティブ・ロスター

  • 3チームトレード
    • TB→CIN  RHP: ザック・リテル(Zack Littell)
    • CIN→TB  RHP ブライアン・ヴァン・ベル(Brian Van Belle)
    • CIN→LAD C アダム・セルウィノウスキー(Adam Serwinowski)
    • LAD→ TB Cハンター・フェドゥッチア(Hunter Feduccia)
    • TB→LAD RHP ポール・ジャーヴェイス(Paul Gervase): 40man(マイナー)
    • TB→LAD C ベン・ロットヴェット(Ben Rortvedt)

ロスター変更

 これらのディールの結果、40manロスターにOF アレックス・コール、RHP ブロック・スチュワート、RHP ポール・ジャーヴェイスの3選手を追加。このうち、アレックス・コールとブロック・スチュワートは即アクティブ・ロスターに、RHP ポール・ジャーヴェイスはマイナーへのアサインとなりました。

 そして他の赤色の選手はマイナーです。

OF アレックス・コールの加入

ジェームス・アウトマンの移籍

 2023年のNL ROY(新人王)投票で3位に入ったジェームス・アウトマンでしたが、その後は打撃成績は急激に低下。28歳のアウトマンはCFの守備ではカーショウに怒られたことはあったものの、依然としていいものは見せていました。ところが、限られた出場機会の中での打撃は振るわず、今シーズンは39打数4安打(打率.103)、HR 2本にとどまっていました。

 当初はアンディー・パヘスとの争いでしたが、その差は打撃、守備ともに歴然とした差がついてしまっていました。トレードとしては致し方ない結果で、あとは左の好打者の多いドジャースにあって、成績の落ちる左打者であったこともトレードの要因です。新天地ツインズでの活躍に期待するしかありません。

 マイケル・コンフォートも際立ってはいない中、ドジャースはナショナルズから30歳のアレックス・コールを獲得。もともとは2016年のホワイトソックスの3巡目で、2018年にホワイトソックスがヨンダー・アロンソを獲得したトレードで当時のインディアンスに移籍。デビューは2022年(インディアンス)で、12打数2安打と結果が出ず、8月初旬にDFAに。それをウェーバーで獲得したのがナショナルズでした。2023年にナショナルズで128試合に出場するも、打率は.200に終わりました。

 2024年は30試合のみの出場でしたが、.343/.425/.525、OPS .950と好成績をマーク。2025年はナショナルズで、72試合に出場し、.274/.371/.386、OPS .756と好成績をマーク。今回、ドジャースのディールに乗ることになりました。

 MLSがまだ1.1 (2025/1)で、今オフに初めて調停資格を得ることになり、2029年までクラブの管理下です。OFの3つのポジション全てを守れるが、今年は主にLF/RFのコーナーを守っています。

 GMのゴームズ必要に応じてOFを「組み替える」プランです。また、ゴームズはアレックス・コールの打席でのいやらしさを高く評価しており、チームプレー優先のドジャースのカルチャーには合いそうです。競争も激しいですが、頑張ってもらいたいですね。

RHP ブロック・スチュワート

 ドジャースはジェームス・アウトマンを出して右腕のブロック・スチュワート(Brock Stewart)を獲得。2014年のMLBドラフトでドジャースが6巡目で指名した投手でした。現在、33歳。今回は実は2度目の復帰になります。

 デビューは1度目のドジャース在籍時の2016年。この頃はリリーフがメインで先発もこなしていました。2019年夏までドジャースにいましたが、オプションが切れてウェーバーに出したところをブルージェイズが獲得。ブルージェイズではメジャーでも投げましたが、怪我も多く、不本意な成績に。2020年にはカブスとマイナー契約を結びましたが、5月にはリリース。この年はマイナーリーグがキャンセルになりましたからね。

 2020年12月、ドジャースとマイナー契約でサインし、1度目の復帰を果たしましたが、メジャーに上がれず、2021年にはトミー・ジョン手術を実施しました。

 2022年7月にツインズとマイナー契約を結び、この年は主にリハビリ登板でメジャーでは投げず。

 2023年に28試合に投げ、ERA 0.65。2024年は一旦は悪化し、16試合でERA 5.17。

 2025年はコンディションも良好なようで、ツインズで39試合に登板して、ERA 2.38をマーク。よって今回の2度目の復帰は数年前のスチュワートとは大きく異なっています。

 2019年、彼のファストボールのアベレージベロシティーは91.5mphでしたが、今季は96.1mphまで上昇しており、特に右打者に対してOPSを.327に抑えています。

 MLSが今季開始前で3.093だったので、2025年終了で4.093となり、FAまであと2年。怪我がなければ、かなりのいいリリーバーです。

C ハンター・フェドゥッチアをレイズに

 あとは、勿体ないなと思ったのが、ドジャースによる最初のトレードは、3チームトレードでレイズに出した捕手のハンター・フェドゥッチアです。

 ドジャースにはウィル・スミス、そしてルーキーのダルトン・ラッシングがおり、彼らがヘルシーな中、なかなか出場機会を得られませんでしたので、本人のためには良かったかもしれませんが、逸材で、今季、トリプルAでは.290/.399/.467、OPS .867でした。

ダスティン・メイはFA前夜 

 今回、ダスティン・メイをレッドソックスに出したのは今オフ、彼がFAになるからで、ロスターの関係からもう出してしまおうとなったと思います。

ILからの復帰見込みあり

 それもブレイク・スネルが2日のレイズ戦から復帰することが決まっており、その計算もあってのトレードでした。

 パドレスが素晴らしい補強を見せた反面、かなり物足りないディールとなったドジャースですが、左肘痛のタナー・スコットは8月中、佐々木ひょっとしたら、8月中に復帰する見込みがあります。8月後半から9月にかけてはマイケル・コペック、ブラスダー・グラテロルの名前も。

 それまでに持ちこたえられるか、TDLで獲得した選手たちに期待ですね。

 お読みいただき、ありがとうございました。

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