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【MLB2021FA】強気の姿勢でフィリーズのマイナーディールを選んだブランドン・キンツラー

シナリオ次第で大いなるメリット

 2020年のコロナ禍をMLBにいち早く拡げてしまった面もあったマーリンズですが、シーズン中断を経験しつつも、あれよあれよという間に勝ち星を重ね続け、ついには前年の105敗から一転、60試合で31勝29敗をマーク。

 ナ・リーグ東地区2位に着地し、ポストシーズンにも進出したのはご承知の通りです。

2020マイアミ躍進のキーマン

 2020 シーズンのマイアミ・マーリンズ躍進の最重要キーマンとなったのが、クローザーを務めたブランドン・キンツラー(Brandon Kintzler )でした。野球はもちろん1人では出来ませんが、キンツラーが後ろにいたことの価値は計り知れません。

 そのブランドン・キンツラーが現地2021年2月10日にフィリーズとマイナーディールでサインしました。

マーリンズのメジャーオファーを断る

 マーリンズは2020年オフから元ソフトボール女子で、メジャー初の女性GMとなったキム・アングさん(キムはキンバリーなどのKim)が編成を担っています。

 そのアングGMの強い要望でマーリンズのクローザーとして再契約のオファーがあったブランドン・キンツラーですが、これを拒否。あえてフィリーズでのマイナー契約を選択しました。

マーリンズはM

 今回、マーリンズがブランドン・キンツラーにオファーした契約は1年/$2M。2021年途中で37才(8月の誕生日で)になるキンツラーにとって、このオファーは決して悪くはない数字でした。交渉によっては、インセンティブも盛り込めたかもわかりません。

フィリーズでのポテンシャルにかける

 しかし、フィリーズとのマイナー契約を選んだブランドン・キンツラー。そのディール内容は以下の通り。

  • マイナー契約
  • メジャーに昇格すれば $3M
  • 追加で $1M のパフォーマンス・ボーナス

 ポテンシャルで最大$4M。

 ブランドン・キンツラーの2020年の契約はサラリーは$3.25Mで、2021年は$4Mのクラブオプションで$0.25Mバイアウトというものでした。しかし、マーリンズはクラブオプションを行使せず。FAとなっていました。

 フィリーズとのポテンシャルディールはいわば、そのクラブオプションが行使されたのとほぼ同じ金額になります。

満額を狙うなら開幕メジャーしかない

 自らの腕を信じ、茨の道を選んだことにと言えばかっこいいですし、逆に「結局、お金か」という考えもあるでしょう。

 行動経済学の観点でサラリーの面だけに限って言えば、間違いなく$2Mのマーリンズのオファーを選ばないといけない選択肢です。

 メジャーに上がれば$3Mというのは、結局日割りになってしまうからです。その日が遅れれば遅れるほど、金額は$3Mから減ります。$3Mのサラリーの満額を狙うなら、もう開幕メジャーしかありません。

 2020年のような緊急事態が発生し、ショートシーズンになるようなこともなきにしもあらずなのですから、保証がないというのは前年割れどころの騒ぎではなくなる恐れもあります。

 そこをあえてチャレンジするというのは、厳しい面をクリアーするという覚悟があるということかと思います。

良いシナリオではフィリーズにもメリット

 ブランドン・キンツラーは2020年、24試合、24.1イニングを投げて2勝3敗、12セーブ、ERA 2.22という素晴らしい数字を残しました。

 前年並の数字を残せれば、フィリーズにとって大きなメリットがあります。

 現時点ではクローザーにアーチー・ブラッドリー、セットアップにヘクター・ネリス、デービッド・ヘイル、そしてホセ・アルバラードが控えています。その中にブランドン・キンツラーが入れば、フィリーズのゲーム後半は相当強いものに。

 そして本人も良い成績を上げれば、ボーナス込の$4Mも十分に可能性のある話になりますね。

唯一のデメリットはフィリーズが0M超えに

 もしブランドン・キンツラーの開幕メジャーが実現すれば、フィリーズの2021年の贅沢税上のサラリーは$201Mほどになる見込みです。

 唯一のデメリットとしてはこの点くらいでしょうか。

 ブランドン・キンツラーが機能してくれれば、フィリーズは本当に面白い存在になれます。

 怪我に気をつけ、無事に開幕メジャーを迎えてもらいたいなと思います。

 ベロシティーは91-92mphくらいの数字ですが、左肩をしっかりと閉じて投げるフォームは非常に美しいです。またグラブを抱え込む感じも非常に好きなので、ぜひ頑張ってもらいたいと思います。

 こちらはメジャー3年目、2013年の動画です。ボールに勢いがあります。

 以上です。

 お読みいただき、ありがとうございました。

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