ドジャースはエドウィン・ディアスを選択
現地2025年12月9日、ウィンター・ミーティングは大きな動きがありましたね。
ドジャースがついにクローザーを決めました!
2025年のドジャースの投手事情
2025年のドジャースはブレイク・スネル、タイラー・グラスノーなど主要ローテーションが怪我が離脱。他にも若手のリバー・ライアンも2024年8月に行ったトミー・ジョン手術のリハビリでシーズンは全休するなどローテーションに穴が空いた状態でした。開幕当初はローテーションに入っていた佐々木投手もシーズン途中から怪我で離脱しマイナーへ降格。夏に大谷選手がローテーションに戻ってくるという苦心のやりくりでした。
そして春先にはすでにローテーションの谷間をブルペン・ゲームで補わないといけなくなり、これがシーズン終盤にブルペンの疲弊となってツケが回ってきた状況となりました。頼みのタナー・スコット、アレックス・ベシア、ブレイク・トライネンらがリードを吹き飛ばす状況となったのも多数。
ただ、シーズン最終盤に佐々木朗希投手がクローザーで機能したのは奇跡的なカムバックと言って良かったでしょう。ブレイク・スネル、タイラー・グラスノー、大谷選手も戻り、2026年にはリバー・ライアンも復帰予定のドジャースは今オフはクローザーが補強のポイントになっていました。トレードデッドラインではクローザーを補強しませんでしたから。
もしもトレードデッドラインで噂に上がっていたエマニュエル・クラセを獲得していたら、スポーツギャンブリングの問題で大変なことになっていました。これを回避したのもまたすごいことです。
年間を通して頑張った山本投手はまさに凄いの一言ですね。
エドウィン・ディアスとの契約
そんなブルペン補強のドジャースはしっかりとしたクローザー・ロールを確立すべく、クローザー獲得に向けて動き、パドレスからFAとなったロベルト・スアレスらの名前が上がっていましたが、メッツからFAとなっていたエドウィン・ディアスを獲得するに至りました。
ドジャースとエドウィン・ディアスのディールの合意内容はわかっている段階で以下です。
- 3年/$69M (2026-28)
- AAV(Average Annual Value):$23M
- 年間$4.5Mが繰延払い(計$13.5M)→贅沢税上のサラリー:約$21.1M
AAVでは自身のレコードを破る契約
なお、エドウィン・ディアスは前のメッツとの契約は5 年/$102M (2023-27)+2028 17.25M クラブオプション(1Mバイアウト)。この契約はサイン当時、リリーバーでは史上最大の契約でした。
またこの契約はサイニング・ボーナスやパフォーマンス・ボーナス、さらに計$26.5Mの繰延払いなど細かい規定がたくさんあったのですが、5 年/$102Mの額面上のAAVは$20.4Mでした。
今回のドジャースとの契約は額面上のAAV$23Mですから、自身のリリーバーでの最大の契約をAAV上は上回ったということになります。
エドウィン・ディアスは通算253セーブ
エドウィン・ディアスと言えばもう、言わずもがなメジャー屈指のクローザーです。
誕生日は1994年3月22日で2026年の開幕は32歳になります。今回の契約では35歳までということに。プエルトリコ出身で、前回のWBCではプエルトリコでクローザーを務め、ドミニカ共和国に勝利した後のセレブレーションでシーズンエンドの膝の怪我を負ったのは記憶に新しいところです。
エドウィン・ディアスはもともとはマリナーズで2016年にデビューし、2018年まで在籍。とくに2018年は素晴らしく、73試合に登板して73.1イニングを投げ、ゲームフィニッシュが65、このうちセーブは57を記録。これは今でも彼のキャリアハイです。
現地2018年12月3日にマリナーズとメッツの間でブロックバスター・トレードが成立。マリナーズ史に残るバッド・トレードとも言われておりますが、ロビンソン・カノーとのトレードでメッツに移籍しました。
エゲツなかったのはこの年の指標でSO%は44.3%、SO9は15.2を記録しております。なお、さらにえげつなかったのは2022年で61試合で62.0イニングを投げ、ERAは1.30、SO%は50.2%を記録。対戦した打者の半数以上から三振を奪ったことになります。そしてSO9で言えば、なんと脅威の17.1。ちなみにキャリアの中でSO9トップは17.5ですが、これは短縮シーズンとなった2020年の数字。
リリーバーとしてデビュー以来7シーズンを過ごし、それまで大きな怪我がなかったのですが、2023年のWBCで大怪我をしたという経緯です。
なお、2022年終了後にFAとなり、その時にサインしたのが前のメッツとの契約です。
ゆえにWBCでの大怪我はメッツでの初年度の直前だったというメッツにとっては痛すぎる怪我となったのでした。
2023年は全休となり、2024年は54試合で53.2IPでERA 3.52。2025年は62試合で66.1 IPでERA 1.63。前回のメッツとの契約では2026年と2027年の2回、プレーヤー・オプションが入っており、今オフはそれを行使してFA市場に出ておりました。
弟も2025年はLADに
なおエドウィン・ディアスの弟、アレクシス・ディアスも2025年はドジャースで投げておりましたが、2025年9月にDFAとなり、ブレーブスにクレームオフされましたが、今はFAとなっています。
ドジャース、まずは懸念であったクローザーの課題をクリアーしました。後はOFをどうするかですね。
お読みいただき、ありがとうございました。









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