スポンサーリンク

【MLB2025】6月終盤で打率.340!A’sのルーキー、ジェイコブ・ウィルソンが天才ぶりを発揮中

スキルとセンスのかたまりでAL ROY筆頭!

 現地2025年6月28日、アスレチックスはヤンキー・スタジアムでヤンキースとのシリーズのGm2。この日は先発のJP・シアーズで、6回途中2ヒッターでヤンキース打線を封じ、さらにリリーフのジャック・パーキンスも残りイニングをスコアレスに抑えてシャットアウト・リレー。

 昨シーズンの4月もJP・シアーズはヤンキースを封じていますので、古巣相手に強さを発揮しています。

 アスレチックスは打っては4回表にブレント・ルッカーが今季17号のソロHRを放って先制すると、6回表にはローレンス・バトラーとジェイコブ・ウィルソンが連続四球を選んでニック・カーツが3ランHRを放ってリードを拡大。

 アスレチックスは8回表にも四球とタイムリーで3点を追加。結果、7-0とヤンキースに完勝しました。

MLB Gameday: Athletics 7, Yankees 0 Final Score (06/28/2025)
Follow MLB results with FREE box scores, pitch-by-pitch strikezone inf...

 そんな中、アスレチックスで注目したいのがジェイコブ・ウィルソンです。

2024年はデビュー戦で怪我

 2024年、マイナーで打ちまくったジェイコブ・ウィルソンは2024年7月18日についにメジャーへの昇格が決定。

 そして、2024年7月19日に8番SSでついにメジャー・デビュー。初回の守備では華麗なプレーを見せたジェイコブ・ウィルソンは3回裏に初打席が回ってきます。その初打席でCF前シングルを放ち、見事なデビュー戦を飾りました。

 ところが、2塁に進塁し、ローレンス・バトラーのRF線へのラインドライブの当たりでホームに生還する途中、3塁を回ったところでなんと左ハムストリングスを傷めてしまいます。

 デビュー即初ヒットまでは良かったものの、即IL入りとなったのでした。これはちょっと残念でした。

 結果、ジェイコブ・ウィルソンは1ヶ月後の2024年8月27日に復帰。At Bat 92で2024シーズンを終え、ルーキー・ステータスを維持したまま2025シーズンに突入しました。2024年の成績は .250/.314/.315、BB 8、SO 10、HR 0、RBI 3。

ルーキーステータス

 なお、MLBのルーキー・ステータスはこのような規定となっています。

  • 打者はat bat(打数)が130以内。※打席数(PA : Plate Appearance)ではなく、打数(AB: At Bat)で、四球などを除いたものです。
  • 投手は、50イニング以内 
  • 26人ロースター(登録選手枠)在籍期間が累積で45日以内。(試合に出ていなくても、試合に出られるよう登録されている期間が、前年までに45日を越えていないこと。)  ※26人枠に入っている間にDL(故障者リスト)やミリタリー(軍隊服役)期間が重複していればそれは除く。

2025年は大ブレーク中

 そんなジェイコブ・ウィルソンは2025年開幕からアスレチックスのSSを守り続け、現地2025年6月28日のヤンキース戦を終えた時点の成績は、79試合出場で336打席で、312打数106安打、打率.340、OBP .382、SLG .474、OPS .856、二塁打15、HR 9、RBI 40、SB 5、Run 42とぶっちぎり中です。

5月の月間打率は単月で.368

 下記は月別の成績です。5月はなんと単月で打率.368をマーク。とにかくここまでは満遍なく打っているという状況です。

GABH2BHRBBSOBAOBPSLGOPS
3/4月29114376326.325.336.456.792
5月271063964118.368.437.538.975
6月23923032611.326.370.424.794

6月半ばでシーズン打率が最高で.372

 シーズンの浅い4月に打率.400を超える選手は結構いますが、ジェイコブ・ウィルソンも4月8日(開幕から12試合)時点で打率.400をマーク。

 その後は打数が増えるほど、当然打率も下がってきてジェイコブ・ウィルソンも4月30日時点の打率は.325。普通はここから良くて.270程度に落ちてくるのですが、ジェイコブ・ウィルソンは5月に上述のように単月で.368をマークしたことにより、さらに上がりました。5月31日時点の打率は.345

 おもしろいのは6月からさらに上がり始めたことです。6月前半はマルチ安打を連発し、最高打率は6月8日時点でなんと.372。そこから無安打の試合もちょくちょくと出始めているのですが、現地2025年6月28日終了時点の打率はまだ.340をキープしているというすごい状況です。

打率はジャッジに次いで2位 

 現地2025年6月28日時点の打撃ランクはジェイコブ・ウィルソンの打率.340はジャッジの.354に次いでMLB 2位。ジャッジもALなので、ALランクも2位です。

 なお、ALは現地2025年6月28日時点で規定打席に到達している3割打者が10名、NLはたった4名しかおりません。

 そして安打数106は、やはり上にジャッジがいてジャッジの108に次いで2位。NLではフィリーズのトレイ・ターナーの100安打が最高です。

ジョーイ・ギャロの真逆 

 ジェイコブ・ウィルソンの場合、打撃に特徴があります。シングルが非常に多いのです。その数82(現地2025年6月28日時点)はMLBでトップ。

 素晴らしいのは広角ぶり。とにかく右方向への安打が非常に多く、投球に逆らいません

 かつてジョーイ・ギャロがシングルよりHRの方が多かったというのがありましたが、ジェイコブ・ウィルソンはその対極に位置し、シングルが非常に多いのです。よって彼の成績でSLGが安打数の割に跳ねていないのはそのせいです。イチロー選手もシングルが多く、SLGが低かったのでOPSにはそれほど反映されませんでした。

【ジョーイ・ギャロの現地2019年4月4日時点のスタッツ】

通算225安打の内訳:

シングルHR2B3B
8490465

 しかし、ジェイコブ・ウィルソンの打撃は本当に天才的です。もしWBCのUS代表に選ばれて、日本戦に出場したならどんな打撃を見せるのか、非常に興味があります。

ASG出場濃厚 

 大谷選手はNLでトップの得票をもらってPhase2の投票は免除となっていますが、ジェイコブ・ウィルソンはオールスターのPhase1の投票でALのSSのファイナリストにも選出されました。ライバルはロイヤルズのボビー・ウィット・Jr.でPhase2の得票次第でALオールスターのSSのスターターとしての出場が決まります。

 Phase2の結果はPhase1での得票数に左右されず、一旦はご破算になるのですが、参考までにPhase1の得票ではジェイコブ・ウィルソンが2024年のAL MVP2位のボビー・ウィット・Jr.をなんと約50万票差で上回っておりました。

これからのジェイコブ・ウィルソンにも期待しましょう。

父はあの超絶SS、ジャック・ウィルソン!

 上記のリンクにも書かせていただいておりますが、お父さんはあの超絶SSのジャック・ウィルソンです。ジャック・ウィルソンはメジャー歴代の中でも指折りのSS。しかも2004年にはシーズン201安打を達成。打撃も凄かったのです。

 父のプレーを見せられているジェイコブ・ウィルソン。フィリーズ戦での背走キャッチがお気に入りだそうです。

 お読みいただき、ありがとうございました。

コメント

スポンサーリンク

NEW

【MLBアウォード2025】ア・リーグのMVPはアーロン・ジャッジが受賞!カル・ロリーは僅差で及ばず
【MLBアウォード2025】大谷、ナ・リーグのMVPに輝く!NLでは2年連続、個人では3年連続4度目の受賞に(いずれも満票)!
【MLBアウォード2025】サイ・ヤング賞はタリク・スクーバル(AL)とポール・スキーンズ(NL)が受賞
【MLBアウォード2025】MOY(監督)はCLEのスティーブン・ボートとMILのパット・マーフィーが2年連続で受賞
【MLB2025】エマニュエル・クラセが賭博の不正投球容疑で起訴。MLBキャリアどころか、人生の危機に直面
【MLBアウォード2025】ROY(ルーキー)はA’sのニック・カーツとATLのドレイク・ボールドウィンに決定
【MLB2026】ヤクルト・村上のポスティング手続きの詳細と獲得見込みのクラブについて
【MLBアウォード2025】シルバー・スラッガー賞は大谷、カル・ロリー、ニック・カーツらが受賞
【MLB2026FA】クオリファイング・オファー(QO)を提示されたのはタッカー、シュワーバー、今永など計13名
【MLB2026】パドレス、新監督に元リリーバーのクレイグ・スタメン(41)を任命
【2025プレーヤーズ・チョイス】POYはマリナーズのカル・ロリーに決定!大谷は入らず!
【MLB2026】ダルビッシュ投手が右肘UCLの手術を実施。2026シーズンは全休となる見込み
【MLB2025】ドジャース、連覇の華やかなパレードを実施!すでに3ピートも視野に
【MLB Awards 2025】ゴールドグラブ賞が決定!ボビー・ウィット(SS)、PCA(OF)らが受賞
【2025WS_7】山本由伸が世界一の投手に!ミゲル・ロハスが同点HR、ウィル・スミスが勝ち越しHRを放つ!
【2025WS_6】ウォールにボールが!ドジャースが大ピンチを凌いで決戦に持ち込む!ムーキーもタイムリー
【2025WS_5】トレイ・イェサベージ、ドジャースをも封じる!7回、3ヒッター、12K!
【2025WS_4】ついに大谷がワールドシリーズで二刀流を披露!7回途中で6Kと力投するも黒星
【2018 & 2025WS_3】ムーキー、マンシー、カーショウがキャリア2度目のWSでの延長18回を経験!
【2025WS_3】延長18回、大谷が9打席!しかも2HR、2ダブル、5BB !
【2025WS_3】フレディー・フリーマンがまたもWSでサヨナラHR!佐々木、ウィル・クラインらの好投に報いる!
【MLB2026】オリオールズの新監督にクレイグ・アルバナズが就任!CLE躍進の立役者
【2025WS_2】山本由伸が強打のブルージェイズ打線を相手に完投!2試合連続完投&20人連続アウト!
【2025WS_1】大谷が記念すべきワールドシリーズ初HRを放つ!このシリーズはメイソン・フラハーティーとの対決に注目!
【2025WS_1】ブルージェイズ、6回にGSを含む9得点で大勝!ドジャースは継投に失敗
【MLB2026】ブルワーズGMのマット・アーノルドがPresident of Baseball Operationsに昇格
【MLB2026】ジャイアンツが大胆な監督交代!テネシー大のトニー・ヴィテロ氏を起用!
【MLB2026】エンゼルスの新監督はカート・スズキに決定!
【2025ALCS_7】ジョージ・スプリンガーが殊勲の逆転3ランHR!ブルージェイズがワールドシリーズへ進出!
【2025ALCS_6】ブルージェイズ、2HRとイェサベージの好投でGm7へ!マリナーズはDP3つと運なし
タイトルとURLをコピーしました