トップ・プロスペクトが素晴らしい打撃
これはもういよいよ昇格待ったなしとなってきました。
現地2025年6月7日、レッドソックスのトップ・プロスペクトのローマン・アンソニーがトリプルAウースターのポーラー・パークからボストンに向けて、「早く呼べ!」と言わんばかりの衝撃の497フィートのグランドスラムを放ちました。メートル換算で151.48mの特大HRです!
8回にグランドスラム
497 Feet!
— MLB (@MLB) June 8, 2025
115.6 MPH!
Roman Anthony covered every stitch of this baseball 😳 https://t.co/25mLyXMhA1 pic.twitter.com/k1yNMWGA83
このゲームはレッドソックスのトリプルA、ウースター・レッドソックスのホーム、ポーラー・パークでナショナルズのトリプルA、ロチェスター・レッドウィングスを迎えてのゲームでした。
ウースターは1回表の守りで6月2日のエンゼルス戦で1回、失点6、HR 3本と炎上したリチャード・フィッツがマイナーに落ちて初の先発ゲームだったのですが、この日も初回にいきなり5安打を浴びて4失点のラフ・アウティングでスタート。リチャード・フィッツは2回、3回となんとか立ち直りましたが、まだまだ不安の残る内容となりました。
初回に大量失点したウースターですが、1回から3回で計5得点を上げて逆転。その後は両チームの投手陣が頑張り、5-4とウースターが1点をリードしたまま8回裏に。
8回裏、レッドソックスはブレイズ・ジョーダンのシングルを皮切りに2アウト満塁でローマン・アンソニーの打席に。
ちなみにローマン・アンソニーはこの日、LFでリードオフで先発出場していました。
ロチェスターのピッチャーは今季メジャーでもリリーフ登板実績のある右腕のカルロス・ロメロ。2-2カウントで迎えた5球目、シンカーがほぼど真ん中に来たのをローマン・アンソニーがフルスイング。これが飛びに飛んで、497フィート(151.48m)の超特大のグランドスラムとなりました。打ち出し速度は時速115.6mphです。さすがにパイレーツのオニール・クルーズが放った今季最強の122.9mphとまでは行きませんでしたが、ローマン・アンソニーの打球速度はもうメジャー・リーグ・レベルです。
この後、ウースターはニック・ソガードにも一発が出て、8回裏は計5得点。結果、10-4のスコアでロチェスターを下しました。
この日のローマン・アンソニーは四球、三振、1Bライナー、LFライナー、グランドスラムで5打数1安打でした。
スタットキャストでは今季最長
なお、497フィート(151.48m)の特大HRは今季、スタットキャストが記録したHRとしては、最長記録でです(現地2025年6月7日時点)。実際、メジャーリーグでも、スタットキャストが導入された2015年以降、これより大きいHRを放ったのはノマー・マザラ、C.J.クロン、ジャンカルロ・スタントン、クリスチャン・イェリッチのみです。
今季のローマン・アンソニー
ジャクソンホリデーが全体1位で指名された2022年のアマチュア・ドラフトで、ローマン・アンソニーはハイスクール出身で2巡目のコンペンセーション・ラウンドでレッドソックスにピックされました。全体順位は79位。生年月日は2004年5月13日生まれで21歳。大学に行っていればドラフト・イヤーになる年でもあります。
そんなローマン・アンソニーはPre2025年のトップ・プロスペクト・ランクでは2位にランクイン。
そして日々更新されているMLBパイプラインのトップ・プロスペクト・ランクでは現時点でNO.1です。
今季はトリプルAで開幕を迎え、現地2025年6月7日時点では57試合で.290/.421/.495、HR 10、RBI 29をマーク。最初のトリプルA のシーズンながら、2024年(ダブルA)よりもSO%を21.1%に減らし、一方でBB%を18.8%に増やしています。
確かにまだ粗さは残っていますが、パワーはもはやメジャー級です。
他のライバルはデビュー
レッドソックスのNo.2プロスペクトで、ローマン・アンソニーより1年早く2021年に1巡目指名されたマーセロ・マイヤーは5月24日にメジャー・デビュー。現地2025年6月6日のヤンキースとのGm1でついにメジャー初HRも放ちました。
また、2024年オフにギャレット・クロシェとのトレードでホワイトソックスに移籍したカイル・ティールは2023年のレッドソックスの1巡目指名。そのカイル・ティールも現地2025年6月6日にメジャー・デビューを果たしました。
かつてのチームメイトがメジャーデビューを果たす中、この日の超特大HRです。レッドソックス・ファンは楽しみで仕方ありませんが、アレックス・コーラ監督はアンソニーに最適なタイミングを見計らっているようです。
アレックス・ブレグマンの復帰と関連しそう
確かにあのボビー・ウィット・Jr.でもメジャー1年目はスライダーに苦戦。指揮官はだいたい50打席くらいは投資と考えなければなりません。
そう考えると打撃が落ちているレッドソックスとしては今は適正でないかもしれません。おそれく指揮官のコーラもその辺りを見ていると思います。これからアレックス・ブレグマンのILが解けて、彼がフィールドに復帰すれば、レッドソックスの攻撃力も元に戻りますから、そうなるとローマン・アンソニーのメジャー・デビューも現実化しそうです。おそらく、そういう関連かと思います。
焦らず、もう少しだけ待ってもらいたいですね。
お読みいただき、ありがとうございました。
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