2025年ワールドシリーズ開幕
現地2025年10月24日、いよいよドジャース@ブルージェイズのワールドシリーズが開幕。今季はレギュラーシーズンでブルージェイズの方が勝率が上回っているのでブルージェイズにホーム・フィールド・アドバンテージがあり、トロントのロジャース・センターでの開幕です。
ファースト・ピッチでは1992-1993年とブルージェイズがワールドシリーズを連覇した時の指揮官シト・ガストン(Cito Gaston)が登場。81歳のお年なのでかなり前からスナップスローで行いました。
ロスター
まず、ワールドシリーズのロスターです。
ドジャース:A・ベシアはWSに欠場
ドジャースは家族のかなりセンシティブな事情でWS Gm1の欠場が発表されたアレックス・ベシアが当日になり、ワールドシリーズ全体に出場できないことを発表。NLCSのロスターと比較するとベン・カスパリアス、アレックス・ベシアが外れ、ウィル・クラインとエドガルド・エンリケスが入っています。タナー・スコットは引き続き腰の問題で入りませんでした。
Here’s your 26-man roster for the #WorldSeries: pic.twitter.com/xpHvB2ilUx
— Los Angeles Dodgers (@Dodgers) October 24, 2025
ブルージェイズはボー・ビシェットがIN
一方、ブルージェイズは待望のボー・ビシェットがようやく入りました。そして内野手にタイ・フランスも入っています。落ちたのは、ALCSから怪我をしていたアンソニー・サンタンデアとピッチャーのジャリエル・ロドリゲス。彼は中日との契約を反故にしたことがあるので、こういう時にこういう報いを受けますね。ブルージェイズはドジャースの左投手対策にタイ・フランスを入れたという意図があります。
OFFICIAL: Presenting our #WorldSeries roster! #WANTITALL pic.twitter.com/NVgo0tObjm
— Toronto Blue Jays (@BlueJays) October 24, 2025
スターター
スターターはご覧の通り。ドジャースはお馴染みのメンバーでLFはやはりキケを起用。パヘスが9番にいるという恐ろしい打線です。ブルージェイズはボー・ビシェットがいきなり守りにも入りました。ポストシーズンで強烈な破壊力を見せつけているブルージェイズですが、ALCSまではボー・ビシェット不在であの打撃。ついに最後の一枚も揃いました!最高の布陣となったブルージェイズは言ってみれば、「これで負けても悔なし」の布陣でもあります。
| # | Dodgers | Pos. | # | Blue Jays | Pos. |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | Shohei Ohtani | DH | 1 | George Springer | DH |
| 2 | Mookie Betts | SS | 2 | Davis Schneider | LF |
| 3 | Freddie Freeman | 1B | 3 | Vladimir Guerrero Jr. | 1B |
| 4 | Will Smith | C | 4 | Bo Bichette | 2B |
| 5 | Teoscar Hernández | RF | 5 | Alejandro Kirk | C |
| 6 | Max Muncy | 3B | 6 | Daulton Varsho | CF |
| 7 | Enrique Hernández | LF | 7 | Ernie Clement | 3B |
| 8 | Tommy Edman | 2B | 8 | Myles Straw | RF |
| 9 | Andy Pages | CF | 9 | Andrés Giménez | SS |
| Blake Snell | P | Trey Yesavage | P |
ブルージェイズ、継投成功
ブルージェイズの先発はトレイ・イェサベージ。ルーキーをGm1で持ってきました。ケビン・ゴーズマンをALCS Gm7でリリーフで起用しましたから、致し方ないところで、そのイェサベージも中4日しか空いておりません。
イェサベージは4イニングで5K
立ち上がり、そのイェサベージは大谷選手を94-95mphの4シームで圧して、最後の最後に代名詞のスプリッターを投じて空振り三振。FOXが中継していましたが、リリースポイントが4シームと全く同じなので、やはりバッター相当打ちづらいようです。
さらにこの日、威力を発揮したのは縦のスライダー。もはや落差はスプリッターではないかというくらいにきれいに落ちるスライダーにドジャース打線はかなり苦戦。1回表のムーキー・ベッツに対しては初球以外はすべてスライダーでSSゴロ。フレディー・フリーマンにはスライダーとスプリッターのミックスで2Bゴロに打ち取り、三者凡退の立ち上がりに地元は大喝采を送ります。
ただ、先制点を与えたのはイェサベージで2回表、先頭のウィル・スミスに四球を与えたのをきっかけにマックス・マンシーとキケ・ヘルナンデスにも連続シングルを浴びて、タイムリーで1点を許します。
この後もトミー・エドマンにシングルを許し、3連打となったのですが、パヘスを三振、大谷選手を1Bゴロに抑えて1点のみで凌ぎました。
イェサベージは3回表にも先頭への四球で失点します。ムーキー・ベッツとフレディー・フリーマンに連続四球を与えた後、ウィル・スミスにタイムリーを打たれ2点目を献上。
ここまではドジャースのペースで、ブルージェイズとしてみれば、頼みのイェサベージで崩れればワールドシリーズをスウィープされかねない不安もありましたが、粘りの投球を見せ、4イニングを2失点で抑えてゲームメイクしたところがブルージェイズに流れを持ってくる要素となりました。
5回、6回の継投は特にハマる
そのブルージェイズは、5回表に大谷選手対策で左腕のメイソン・フラハーティーを投入。大谷選手から三振を奪いました。ブルージェイズは5回2アウトからセランソニー・ドミンゲスを投入。彼が6回までパーフェクトに抑えます。
7回表、ブルージェイズはブレイドン・フィッシャーで大谷選手に挑みましたが、2ランHRを許し、2失点。しかし、後述しますが、6回裏に9得点をマークしていたので、ここは問題ない失点でした。
8回表はクリス・バシットが丁寧な投球で無失点。9回表はジェフ・ホフマンが出てくるのかと思いましたが、点差もあり、大谷選手に回ることからエリック・ラウラーを起用し、無失点で締めました。
こう見ると、ブルージェイズは継投がうまかったと思います。一番厳しいところで起用してきたルイス・バーランドを抜いて勝ったのですから、素晴らしいの一言です。
ドジャースは継投が失敗
スネルが6回に捕まる
一方、ドジャース先発はブレイク・スネル。今ポストシーズンは安定しています。そのブレイク・スネルは1回裏に復帰したボー・ビシェットにシングルを許すなど、四球2つも絡んで2アウト満塁のピンチを迎えましたが、ドールトン・バーショウを大小の曲がりのスライダーでCFフライに打ち取り、無失点。ただ、初回に29球も費やしたことで、これが中盤の疲れにつながったと考えられます。
スネルは味方の援護もあり、2、3回を無失点。2-0とリードしたまま4回裏に。4回裏、スネルは先頭のアレハンドロ・カークにシングルで出塁を許すと、ドールトン・バーショウには初球の甘い4シームをCFに運ばれ、これが2ランHRとなり、2-2の同点に追いつかれてしまいます。
スネルが一発を食らう場面は珍しくもないので、ドジャースはまだまだ大丈夫というムードだったと思います。
魔の6回裏
5回裏をダブルプレーを含む三者凡退で抑えたスネルは、この時点で84球。球数自体は問題なかったと思いますが、初回の29球はキャリアの中でも1イニング最多投球数となったので、これがかなり響いたと思います。
ノーアウト満塁で交代は酷過ぎる
6回裏、先頭のボー・ビシェットに四球を与えたスネルは、アレハンドロ・カークにRF前に運ばれ、さらにドールトン・バーショウに9球を投じて最後は死球。ノーアウト満塁のピンチを迎えます。
スネルが青色吐息だったとは言え、ドジャースはここでスネルを諦め、エメット・シーハンにスイッチ。シーハンにしてみれば最悪のタイミングです。
継投は本当に難しいですが、スネルを5回で交代させるか、もしくは先頭打者を出したところでスイッチ、あるいはノーアウト満塁のピンチも一旦任せるくらいの方が良かったと思いますが、ここでのスイッチはあり得ないと思いました。
この後、エメット・シーハンはアーニー・クレメントに勝ち越しタイムリーを浴び、マイルズ・ストローの代打のネイサン・ルークに押し出し四球でスコアは2-4に。さらにアンドレ・ヒメネスにはRF前タイムリーを浴びて2-5に。ジョージ・スプリンガーはSSゴロでホームでアウトにして1アウトを奪ったところで降板。今度はアンソニー・バンダにスイッチ。
その変わりばな、バンダはアディソン・バージャーにインコースの4シームをRFスタンドに放り込まれるグランドスラムを打たれて、スコアは2-9に。
さらに2アウト1塁でアレハンドロ・カークにはCFへ2ランHRを浴び、スコアは2-11に。これで万事休すとなりました。
上述の通り、継投がハマったブルージェイズは大谷選手の2ランHRによる追い上げしか許さず、4-11でGm1に勝利。まずは1勝を上げました。
ブルージェイズ、マルチ安打が5名
またしても猛打が炸裂したブルージェイズですが、この日マルチ安打を放ったのはジョージ・スプリンガー、アディソン・バージャー、ヴラディーミル・ゲレロ・Jr.、アーニー・クレメントの5名。
ジョージ・スプリンガーはまた今日も強烈なスイングを見せていましたが、ブルージェイズ打線の肝は7番を打つアーニー・クレメントだと思うので、彼が上位につなげて得点というパターンはドジャースは気をつけたいところです。
LAD ブルペン VS TOR打線
この日、ドジャースは2-2に追いつかれても良いペースでした。そしてドジャースのローテーションはやはりかなりいいのは間違いないところ。やはり先発が降りた後のブルペンがどう凌ぐか?が鍵となりそうなシリーズです。
ブルージェイズ打線はあのマリナーズ投手陣さえ打ち砕いたので、そこをドジャースのブルペンがどう凌ぐかGm2以降、見ものです。
大変なところで投入され、炎上したエメット・シーハンが傷心で大丈夫なのか、気になるところではあります。バンダがGSを打たれたのはもう致し方ないというか、そういうときもあるでしょう。
GM2は山本投手とケビン・ゴーズマンです。大谷選手はとりあえず一発は出たので、Gm2では期待していいと思います。
お読みいただき、ありがとうございました。

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