大谷、また驚かせる!50 HR & 50 K
現地2025年9月16日、フィリーズとのGm2でドジャースは大谷選手が先発。ちょっともう信じられない活躍を見せました。全く天井知らずとはまさにこのこと。
この大谷選手のトリメンダスな活躍とリードする展開にドジャースは勝利ムードだったのですが、投手交代後に悲劇が待っていました。
それにしても、これはフィリーズが強いということなのでしょう。序盤の劣勢に流されず、少し目先が変わっただけで一気に捉えていくのですから。
大谷、5回ノーヒッター
まずは大谷選手のピッチングから見ていきます。
101.7mphを計測
初回、大谷選手は当たっているリードオフのハリソン・ベイダーに対して77.8mphのカーブと95.5mphのシンカーを交えつつ、アウトコース主体の投球で最後は99.8mphのアウトローへの4シームで1Bゴロを打たせて1アウト。
つづくカイル・シュワーバーに対しては、初球にキャリア・タイとなる101.7mphの4シームをインコースに投じ、この後はカーブとスライダーを交え、見逃し三振に。
ブライス・ハーパーに対しては意識するところがあったのか、やや力みが見られ、3球目に100.6mphを記録するも、四球。初球のファウルも含め、ハーパーに対してはゾーンをヒットしませんでした。
つづく元チームメイト、ブラドン・マーシュに対しては98.5mphの4シームでピッチャーゴロに押さえて3アウト。非常にいい立ち上がりでした。
2イニング目は先頭のオットー・ケンプから見逃し三振を奪い、マックス・ケプラーには100mph超えを2球計測。2Bゴロに仕留めました。2Bは安定のトミー・エドマン。またウェストン・ウィルソンはアウトコース主体で見逃し三振。
3回表はブライソン・ストット、ラファエル・マーシャンからそれぞれフライアウトを奪い、2巡目となったハリソン・ベイダーを緩急を使って3Bゴロに仕留めて三者凡退。ハリソン・ベイダーの時にもまた100mph超えの投球を記録。
ハーパーを三球三振
4回表、先頭のカイル・シュワーバーをカットボールでLFフライに打ち取った大谷選手は、1打席目に四球を出したブライス・ハーパーとの2打席目。
85.7mphのスウィーパーでまず1ストライクを奪うと、2球目は99.8mphのインコースへの4シームでファウルで2ストライク。最後は83.2mphのインローへの抜いたカーブで空振りを奪い、三球三振に仕留める投球。これは技術もあって凄かったです。ブランドン・マーシュには8球を費やしましたが、最後はシンカーで2Bゴロにしとめて3アウト。ますます調子が上がってきたという内容でした。
5イニング目、先頭のオットー・ケンプには変化球を交えたインコース主体の投球で5球目には100.4mphを記録。最後はスライダーで空振り三振。つづくマックス・ケプラーには2球目のアウトコースへの99.2mphの4シームを左中間に運ばれ、あわや!という打球でしたが、これをLFのアレックス・コールがしっかりと抑えてLFフライに。そして最後はウェストン・ウィルソンにフライアウトに仕留めて3アウト。
大谷選手はまだまだ行けそうでしたが、68球となり、チームも4点をリードしていたこともあり、ここで降板。5イニングで被安打0、スコアレス、BB 1、SO 5という投球内容でした。これはフィリーズとポストシーズンで当たったときが楽しみです。フィリーズがこの戦いを経て、どう対策してくるのか見ものです。
大谷選手はこの日の登板で奪三振が54となっております。
ドジャース打線も援護
まだドジャースのいい場面についてです。フィリーズのマウンドは左腕のクリストファー・サンチェス。
1回裏、マウンドから降りた大谷選手は、即座に打席の準備に入り、クリストファー・サンチェスの3球目に2Bへハード・ヒットなゴロを放ち、ウェストン・ウィルソンのハンブルを誘発して内野安打で出塁。リードオフで出塁した大谷選手でしたが、この後、ベッツ、テオスカー・ヘルナンデス、フリーマンと倒れて無得点でした。2回表のマウンドはこの出ずっぱりの状況中での投球にもかかわらず、三者凡退に打ち取った訳です。
ドジャースは2回裏にアレックス・コールのソロHRとキケ・ヘルナンデスの2ランHRで3点をリード。大谷選手を早々に援護します。さらに4回裏にはトミー・エドマンの出塁をきっかけにキケ・ヘルナンデスが犠牲フライを放って1得点。4回を終えて4-0とリード。
大谷選手の投球もあり、もはや勝利ムードだったわけです。
6回に悲劇
ところが、6回表、2番手に上がったジャスティン・ロブレスキーとエドガルド・エンリケスが炎上。
ロブレスキーが5連打を浴びる
普段は97mphほどの強い4シームを投げて安定しているジャスティン・ロブレスキーですが、この日は先頭を打ち取ったまでは良かったです。
ところが、この後、マーシャン、ベイダー、シュワーバーに3連続シングルを浴びると、ブライス・ハーパーにRFへタイムリー・ダブルを打たれてまず2失点。つづくブランドン・マーシュには右中間に3ランHRを浴び、このイニング5失点目。一気に4-5と逆転を許してしまいます。ロブレスキーはここで降板。0.1IPで被安打5、失点5、ER 5でした。打たれたのはほぼ真ん中だったという、甘いボールを見逃さなかったフィリーズ打線がさすがでした。
ドジャースはエドガルド・エンリケスをマウンドに送り、火消しに回ったのですが、エンリケスは即座に2アウト目を奪ったまでは良かったものの、この直後にマックス・ケプラーにRFへソロHRを浴び、このイニング6失点目。
ドジャースは天国から一気に地獄へ落とされたようなイニングとなってしまいました。
大谷が50号HR
とんでもない展開となってしまったドジャース。それでもリカバリーするしかないのですが、8回裏、同点に追いつきます。
まず、フィリーズのマウンドは2番手のデービッド・ロバートソン。イニング先頭は大谷選手。その2球目、ロバートソンの得意球であるカットボールがインハイに来たのですが、もう打った瞬間それとわかるHRに。打ち出し速度113.4mphの打球はRFスタンドへ消え、飛距離430ft(131.064m)を計測。反撃の狼煙となる一発はシーズン50号HR。カイル・シュワーバーの53号の差を詰めました。
この後、ムーキー・ベッツは倒れたものの、テオスカー・ヘルナンデスが二塁打を放ち、フィリーズはタナー・バンクスにスイッチ。この後、フリーマンが四球で出塁し、トミー・エドマンがシングルで続いて1アウト満塁となったところで、アレックス・コールがLFへ犠牲フライを放ち、テオスカー・ヘルナンデスが生還。ドジャースが6-6の同点に追いつきます。
悲劇はあったものの、この辺りはプレーオフの戦いそのものでした。
9回にフィリーズが勝ち越し
そして9回表、ドジャースはブレイク・トライネンをマウンドに。トライネンはオットー・ケンプ、マックス・ケプラーと順調に打ち取り、2アウトまでこぎつけていたのです。
しかし、ウェストン・ウィルソンにはシンカーをうまく弾き返され、2アウト2塁のピンチを迎えます。この後、トライネンはブライソン・ストットに対して3-0とコントロールが乱れてしまい、ドジャース・ベンチはここで申告敬遠。ラファエル・マーシャンとの勝負を選択。これが裏目に出ました。この申告敬遠の判断はちょっとわかりませんでしたね。3-0の後でもこのベテランなら立て直すことも出来たかもしれません。
トライネンはマーシャンにも2球連続ボールで苦しい投球が続きます。3-1カウントの後の5球目、カット・ボールはインローへ。これが少し甘くなり、マーシャンが見逃さず、打球はRFスタンドへ入る3ランHRに。
ボール先行の後の甘いボールでした。9回表のこの3得点で勝負ありでした。ドジャースは9回裏、ヨアン・ドゥランの前に三者凡退。
フィリーズが9−6で勝利。前半の劣勢から一気に挽回した勝利でした。
ドジャース側からすればなんとも言えない敗戦でした。
ドジャース、PSはWCシリーズから
連敗となったドジャースは、ポストシーズン進出はほぼ決まりですが、仮に地区優勝したとしても、NO.3スポットとなり、ワイルドカード・シリーズからの参戦ということになりそうです。
このままもしフィリーズがNO.2スポットのままなら、ワイルドカード・シリーズにメッツ(まだDバックスの可能性も!)に勝ったとしても、NLDSではフィリーズと当たります。
なお、この日、パドレスがまた敗れたのでゲーム差は2.0のままです。NLウエストの地区優勝の行方はまだわかりません。
お読みいただき、ありがとうございました。
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