マリナーズがついに首位を奪取!
現地2025年9月14日、シーズン終盤に来てようやくラッシュが効いてきたシアトル・マリナーズが、ついにALウエスト首位を奪取しました!
この日、マリナーズはシアトルでのエンゼルス戦で、ゲームは序盤からマリナーズ打線が爆発。その起爆剤となったのはカル・ロリー(Cal Raleigh)でした。
カル・ロリーが54号!
エンゼルス先発はベテランのカイル・ヘンドリクス。1回裏、マリナーズはリードオフのランディー・アロウザリナがシングルヒットを放って出塁。そして2番は捕手のカル・ロリー。
左打席に入ったロリーはその初球、84.6mphのシンカーがゾーン外に来たのですが、これを左中間スタンドにラインドライブで放り込む一発を放ち、2-0とリード。飛距離は409 ft (124.663m)でした。
ミッキー・マントル並ぶ一発(スイッチ・ヒッティング)
カル・ロリーのこの一発はシーズン通算54号となり、これはスイッチヒッターのHR記録としては歴代最多タイに並び、あのミッキー・マントルの記録と並びました。

スイッチ・ヒッターのミッキー・マントルは1961年にシーズン通算54本のHRを放っています。カル・ロリーは残り試合から言ってこの記録を超えるのはほぼ間違いないでしょう。
捕手としてシーズン最多記録も更新
またこの一発は捕手としては43本目のホームランとなり、2003年にブレーブスで大活躍したビー・ロペス最多ホームラン記録の42本を上回りました。ハビー・ロペスは捕手ONLYでの出場でした。
ちなみに、捕手でホームラン記録となるとジョニー・ベンチやサルバドール・ペレスの名前が思い浮かぶと思うのですが、2021年にサルバドール・ペレスが放ったHRは確かに48本でしたが、そのうち捕手での出場時のHRは33本でした。サルバドール・ペレスはDHでのHRも多かったのです。
また、サルバドール・ペレスが48HRを放ったときにジョニー・ベンチの名前もよく出ましたが、ジョニー・ベンチは1970年にシーズン45本のHRを放ったのですが、そのうち捕手出場時のHRは38本でした。
よって、これまでは厳密に捕手出場でのHRで言うと、ブレーブスのハビー・ロペスの42本が最多だったのです。
その内訳を気にするのはそれだけ捕手の仕事が重要で激しいものであり、その中での驚異的なパフォーマンスは賞賛に値するゆえです。
60本も!
マリナーズはこのゲームを終えて残り試合は3連戦 x 4カードで計12試合。カル・ロリーのこのHRペースから行くと、60本も夢ではない数字です。
そしてもしも、56本目のホームランを放てば、ケン・グリフィー・ジュニアが1997年と1998年に記録した56号に並ぶことになり、57本目を放てば、フランチャイズ・レコード更新ということに。
さらにもしも60本に到達したなら、アメリカンリーグの歴史上、ベーブ・ルース(1927年、60HR)、ロジャー・マリス(1961年、61HR)、アーロン・ジャッジ(2022年、62HR)の3人に並び、ヤンキースのピンストライプのユニフォームの中に一人マリナーズで並ぶということに。
| Rank | Player (達成時の年齢) | HR | Year | Bats | Team | League |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1. | バリー・ボンズ (36歳) | 73 | 2001 | L | SFG | NL |
| 2. | マーク・マグワイア (34歳) | 70 | 1998 | R | STL | NL |
| 3. | サミー・ソーサ(29歳) | 66 | 1998 | R | CHC | NL |
| 4. | マーク・マグワイア(35歳) | 65 | 1999 | R | STL | NL |
| 5. | サミー・ソーサ(32歳) | 64 | 2001 | R | CHC | NL |
| 6. | サミー・ソーサ(30歳) | 63 | 1999 | R | CHC | NL |
| 7. | アーロン・ジャッジ (30歳) | 62 | 2022 | R | NYY | AL |
| 8. | ロジャー・マリス (26歳) | 61 | 1961 | L | NYY | AL |
| 9. | ベイブ・ルース (32歳) | 60 | 1927 | L | NYY | AL |
なお、カル・ロリーはスマホもあまり見ないようにし、可能な限り自分の打撃に集中するように心がけているようです。
マリナーズ、大勝
この日、マリナーズは3回裏にもフリオ・ロドリゲスのタイムリー・ダブルなどで3点を追加。さらに、4回裏にはフリオ・ロドリゲスの2打席連続のタイムリー・ダブルなどで計6得点。4回を終えて11-1としてゲームを決めました。なお、フリオ・ロドリゲスは次の打席でもダブルを放ち、3打席連続ダブルを放ったのでした。またマリナーズ全体でも計7本のダブルを放ちました。
投げては先発のジョージ・カービーが6,1イニングで14個もの三振を奪い、エンゼルス打線を圧倒。ジョージ・カービーが14奪三振を記録したのは今シーズン2度目で、1度目は6月8日でやはりエンゼルス戦でした。
結果、11-2でマリナーズが大勝し、連勝は9に伸びました。
アストロズが敗れ、単独首位に
このゲームが始まる前、マリナーズは首位アストロズと80勝68敗で並んでおりました。
そして、この日、アストロズは アストロズはブレーブスに3-8で敗れたことで、ついにマリナーズがALウエストで単独首位に。ゲーム差は1.0。マリナーズは2001年に球団史上最多116勝の記録を打ち立てて、ALウエストを制覇。もし、このまま地区優勝となればそれ以来となります。
また、この日、3位レンジャーズはメッツに延長の末、2-5で敗れております。
マリナーズはダン・ウィルソン監督に代わり、このままフィニッシュするのか?注目ですね。
お読みいただき、ありがとうございました。

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