スポンサーリンク

【MLB】ジョーイ・ボット(レッズ)、野球ファンの流出を防ぐ!罪深さから一転、ヒーローに(追記あり)

少し心が温まるお話

 現地2021年6月19日(土)、シンシナティ・レッズはペトコ・パークにてパドレスと4ゲームシリーズのGame3を戦いました。

 6月11日からロッキーズ、ブルワーズと2カード連続でスイープを果たし、6連勝を飾っていたレッズ。実はこのゲーム開始前までは6月の成績が11勝5敗とかなり調子を上げてきておりました。

 しかし、パドレスとのこのシリーズでは17日のGame1を4-6のサヨナラ負けで落として以来、連敗中。

パドレスに3連敗

 Game3となったこのゲームも終盤まで5−5のナイス・ゲームを演じながら、8回裏に2点を奪われ逆転。5-7とこのゲームを落としてしまったのでした。

初回のジョーイ・ボットが退場が響く

 このゲーム、レッズも十分にチャンスがあったのですが、5回表にタイラー・ネイキンとユージニオ・スアレスのタイムリーで3点を奪い、5-5の同点に追いついてから、6回から8回までの3イニングであともう一押しが足りませんでした。

 そうなってしまったのは、4番のジョーイ・ボットが判定をめぐり、初回に退場となったことが大きく影響したと言わざるを得ません。

チェックスイングを巡り退場

 初回、ジョナサン・インディアとジェシー・ウィンカーのコンビで1点を先制したレッズ。いい調子だったのですが、1アウト後、打席が回ってきたジョーイ・ボットが、2ストライクを奪われた後、パドレス先発のミゲル・ディアスのアウトハイのボール球にチェックスイング(ハーフ・スイング)。

 これがスイングと判定され、激昂。ボットは三振に倒れました。

 一度ベンチに帰りかけたジョーイ・ボットでしたが、何かに火がついてしまったようで、踵を還し、ホーム・プレート・アンパイアにしつこく食い下がりました。ゲーム全体を俯瞰する監督のデービッド・ベルは退場となっては一大事と体を張ってジョーイ・ボットと主審の間に入り、なおかつジョーイ・ボットの立場も考慮して審判にクレームをつけていたところを退場。

 監督の人身御供だけで済めばよかったのですが、ジョーイ・ボットも退場処分に。

 スローで見ると完全にスイング。

 怒りに埋没してしまったジョーイ・ボットはレッズのゲーム・プランを台無しにしてしまうというベテランらしからぬ行動で、チームに迷惑をかけたのでした。

もっと傷ついたのが6才の少女

 リーダーが迷惑をかけたのはチームだけではありませんでした。ジョーイ・ボットの罪深さは、それ以上。

初めてのMLB観戦!ボットを見たかったのに

 スタンドには6才の少女が初めてのMLB観戦に訪れていたのです。しかもジョーイ・ボットのTシャツを着て。

 この少女のお母さんはシンシナティのあるオハイオ州のご出身。今はカリフォルニア州に住んでいるのでした。昔からレッズの大ファンで、カリフォルニアに移ってからもレッズ・ファンを継続。

 その6才のお嬢さんはお母さんの影響も受けてか、レッズが大好きで、とりわけジョーイ・ボットの大ファン。

 ところがお目当てのジョーイ・ボットがスポーツマンらしからぬ態度で初回に退場。お嬢さんの心は深く傷ついたのでした。

 これはもはやトラウマになる恐れさえある事案。ボットは罪深いです。

ボット:一転、ヒーローに!

 しかし、その約2時間後。

 このお嬢さんのもとにボールが。

 「ごめんね。最後までプレーできずに。 ジョーイ・ボット」

 ジョーイ・ボットは一人の少女の心を癒やし、一転、ヒーローとなったのでした。誰かの心に刺さらないと大勢のファンを動かせません。その意味でジョーイ・ボットは、初回の怒りを良い行為で上書き。ヒーロー級の行為であったといえるでしょう。

SNSの力もすごい

 やはりお嬢さんの落胆に気づかないことにはこの行為も実現しなかった訳で、「なんとかしてやれ!」と思い、動いたレッズの関係者やファンもこの行為を後押ししたと思います。その意味でSNSのちからはすごいですね。

レッズ、ムースが60IL中 

 最後にレッズの怪我人情報を。5月15日のジャイアンツ戦で手首を傷めたマイク・ムスターカス。その2日後の17 日には右足かかとの打撲も判明。これが非常にやっかいで、現時点で60Day IL中。現地6月11日にようやくマイナーでベースボール・アクティビティーを開始し始めたところ。復帰にはまだ少し時間がかかります。

 現時点でバッティング・タイトル(打率)のニック・カステヤーノスと、HRランキング争いをしているジェシー・ウィンカーを抱えながら、5割近辺の成績はムースの離脱も影響しています。

 もっとも、投手の怪我人の方が深刻で、マイケル・ローレンツェンは右肩の炎症で60IL中。一応、6月下旬に戻ってくるとは言われています。ソニー・グレイは10Day IL中です。

 レッズは、この日の敗戦で35勝34敗で3位。ナ・リーグ中地区はカブスとブルワーズが39勝32敗で同率首位。巻き返しを図りたいところです。

追記:会えました!

 その翌日、お嬢さんはついにジョーイ・ボットと会えました!

 お読みいただき、ありがとうございました。

 

コメント

スポンサーリンク

NEW

【MLB2025】デビュー待ち!レッドソックスのローマン・アンソニーが497 ft (150m)の超特大GSを放つ!
【MLB2025】鈴木誠也が15号/16号の2本塁打!カブスはPCAにも一発が出てタイガースに勝利
【MLB2025】Dバックスのコービン・バーンズがトミー・ジョン手術へ
【MLB2025】Dバックスが敗戦確率99.9%からの大逆転!9回に6点差をひっくり返しATLに勝利
【MLB2025】パドレス、負けゲームをひっくり返す!9回に同点に追いつき、延長で勝利
【MLB2025】激アツ!パドレスが延長の末、1-0でジャイアンツを下す!最後はホセ・イグレシアスが決める!
【MLB2025】大谷が23号HR!さらに土壇場であわやHRかという大きな犠牲フライを放つも、ドジャースは延長戦で敗れる
【MLB2025】ドジャース、ライアン・ヤーブローの軟投に大苦戦!山本は今季初の早期降板
【MLB2025】DET-KCで壮絶な投手戦!マイケル・ワカとタリク・スクーバルがともに譲らず!(追記あり)
【MLB2025】ドジャース、18-2でヤンキースに大勝!大谷は2安打、ジャッジは2HR(21号)
【MLB2025】ジャッジの狼煙の一発に対し、大谷が2発で応酬!WSリマッチはドジャースが先勝!
【MLB移籍2025】ドジャースがトレードでレッズからアレクシス・ディアスを獲得
【MLB2025】カブス、鈴木誠也とPCAがRBIランクNO.1、2を争う
【MLB2025】大谷がMLB1番乗りの20号!ドジャースはコンフォート、マンシーにもHRが出て連勝
【MLB2025】山本がCLE戦で安定の投球!6勝目をマーク!大谷もリードオフHR(19号)で支援!
【MLB2025】122.9mph!パイレーツのオニール・クルーズがミサイルHRを放つ!
【MLB2025】レッドソックスのマーセロ・マイヤーがメジャーデビュー!Gm1ではデバースがサヨナラ安打!(追記あり)
【MLB2025】アクーニャが復帰戦で躍動!しかし、ブレーブスはチャンスで逆走!?して敗戦
【MLB2025】開幕から50試合!タイガースが33勝でMLBベスト!2006年以来の好成績
【MLB2025】山本が6回までノーヒッター!ドジャース、連敗を4でストップ(2025/5/20)
【MLB2025】千賀、ピート・アロンゾの「出来たぞ」というアピールに和む(NYM@BOS戦)
【MLB2025】大谷に17号が出るも、ドジャースはDバックスに完敗で4連敗!B・ファートは7勝目
【MLB2025】ドジャースがベテラン・ユーティリティーのクリス・テイラーを解雇へ
【MLB2025】強烈!ブルワーズのプロスペクト、ジェイコブ・ミズロウスキーがマイナーで103 mphを記録!
【MLB2025】大谷が16号!しかし、ドジャースはジャック・コハノウィッツに苦戦して敗戦
【MLB2025】大谷、ボブルヘッドデーで14号・15号のマルチHR!D・ラッシングもメジャー・デビュー!
【MLB2025】ドジャース、オースティン・バーンズをDFAに!プロスペクトのD・ラッシングをコールアップ
【MLB INJURY 2025】球速ダウンが目立った佐々木投手がIL入り!ドジャースはカーショウを上げる予定
【MLB2025】エバン・ロンゴリアが引退!レイズはセレモニーのため1日契約へ
【MLB2025】ルーカス・ジオリトが604日ぶりの勝利投手に!W・アブレイユ、R・デバースもHRで援護!
タイトルとURLをコピーしました