大谷、連敗ストップに貢献
あと1アウトでノーヒットノーラン達成の山本投手の好投が一転、悪夢のような負けを喫したドジャースは2夜連続でのサヨナラ負け。さぞかし、重い雰囲気かと思いきや、現地2025年9月7日のオリオールズとのシリーズ・ファイナルでは躍動する姿も見られ、傷口も塞がったようです。
ロバーツ監督によれば、「選手たちは落ち込んでいなかった」とのこと。この辺りの切り替えはさすがに自信のあるチームだと思います。
とは言え、チームは5連敗中で2カード連続でスウィープされそうなところだったのですが、それを払拭したのは大谷選手でした。
1本目の47号はリードオフHR
この日、オリオールズ先発は菅野投手。大谷選手も当初はこの日の登板が濃厚と言われていたのですが、タイラー・グラスノーのスクラッチにより急遽、Gm1に登板。菅野投手とのマッチアップは実現せず、また来季に持ち越しです。
その菅野投手の立ち上がり、大谷選手は2球目のアウトハイへの94.4mphの4シームを豪快にCFへ放り込みました。打ち出し速度109.8mph、飛距離 411ft (125.273m)。打った瞬間それとわかるHRでした。
ドジャースはこのリードHRで活気づきました。
リードオフHRは12本目
大谷選手のリードオフHRは8月10日以来のことで、これでシングル・シーズンのリードオフHR数は12に。これはMLB歴代3位タイです。1位は2024年にカイル・シュワーバーが記録した15HR、2位はアルフォンソ・ソリアーノがヤンキース時代の2003年に記録した13HRとなります。
# | Player | HRs | Year | Team |
---|---|---|---|---|
1 | カイル・シュワーバー | 15 | 2024 | PHI |
2 | アルフォンソ・ソリアーノ | 13 | 2003 | NYY |
3 | 大谷翔平 | 12 | 2025 | LAD |
3 | ムーキー・ベッツ | 12 | 2023 | LAD |
3 | ホセ・アルトゥーベ | 12 | 2022 | HOU |
3 | ジョージ・スプリンガー | 12 | 2019 | HOU |
3 | アルフォンソ・ソリアーノ | 12 | 2007 | CHC |
3 | ブレイディー・アンダーソン | 12 | 1996 | BAL |
このHRは2023年にムーキー・ベッツが記録したリードHR(シングル・シーズン)のフランチャイズ・レコードに並んだということにもなります。
48号HRは2打席連続
大谷選手は3回表にイニング先頭として第2打席が回ってきます。菅野投手との2度目の対決は、変化球2球を見逃した後の3球目、94.9mphの4シームがインコースに来たのをまたしてもCFへ弾き返し、これがソロHRに。2打席連続のHRとなったのでした。2本目は打ち出し速度108.2mph、飛距離399ft(121.615)でした。
これでドジャースは2-0とリード。
さらに、この後、ムーキー・ベッツにもソロHRが出て、ドジャースは3-0とリード。
菅野は4回途中で降板
4回表、ドジャースは先頭のミゲル・ロハスがシングルで出塁すると、2塁への盗塁を敢行。これがセーフとなり、この後、キムが放ったピッチャー・ゴロが菅野投手の足に当たり、菅野投手はなかなか立ち上がることが出来ず、トレーナーに伴われてこのまま退場しました。打球に対して足を出して止めようとしたのですが、それが思いのほか強く当たったという感じでしょうか。今後の投球への影響がないことを祈るばかりです。
この後、3塁へ進塁したミゲル・ロハスがベン・ロードヴェットがバントを見送った後、離塁が大きくなり、キャッチャーのアレックス・ジャクソンに牽制をもらうのですが、この送球が逸れてロハスがホームイン。ドジャースは4-0とします。もしも送球が暴れていなければ、ロハスはアウトでしたね。ドジャース、まだまだ運もあるようです。
カーショウが好投
ドジャース先発はクレイトン・カーショウ。この日はコマンドがよく3回までに出したランナーは四球による1人だけという立ち上がりでした。5回まで無失点と好投したカーショウは6回裏のマウンドに上がりました。しかし、2アウト後、2連続で長短打を浴びて1点を許したところで降板。
この後、エドガルド・エンリケスがタイムリーダブルを打たれたので、カーショウに自責点がつきました。この日のカーショウは5.2 IPで被安打4、失点2、ER2、BB 1、SO 8。オリオールズには抜いた変化球が効果的でしたね。なお、カーショウはリーグの違いもあって、この日がカムデン・ヤーズでの初登板だったようです。
この後は過去2戦のような波乱も起きず、5-2でドジャースが勝利し、連敗を5でストップ。勝利投手はカーショウで10勝目をマークしました。
この日は2位のパドレスも勝利したため、ゲーム差は1.0のままです。
3戦連続で日本人投手がマウンドに
なお、このシリーズは、MLB史上初めて、3試合以上のシリーズで、少なくとも1人の日本人先発投手(大谷選手を含む)が3試合すべてにマウンドに上がった初のシリーズとなりました。
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