1試合で一人の選手が達成、しかもPSで!
現地2025年10月17日、NLCS Gm4で大谷選手が先発投手として登板。そして通りDHでも出場。この日、大谷選手はまたしても伝説を作りました。今リアルタイムでこの偉業を見られる貴重さ。皆さんも実感なさっていることかと思います。
The Life of a Shohei 😤 pic.twitter.com/ppnt8QUWMd
— MLB (@MLB) October 18, 2025
投手で6回シャットアウト、10K
まず投球の方から見ていきます。大谷選手の先発は10月4日に行われたフィリーズとのNLDS Gm1で登板して以来、中12日を空けての登板です。
1回表、大谷選手はリードオフのブライス・トゥランに対し、ややボールが散らばってしまい、四球を与えます。しかし、その後はジャクソン・チューリオ、クリスチャン・イェリッチそしてウィリアム・コントレラスから3者連続三振を奪い、このうち、チューリオから三振を奪った球は100.3mph、イェリッチから三振を奪った球は100.2mphを計測しました。なお、これは2008年にスタットキャストの計測が始まって以来、ポストシーズンで100mph以上の球で複数の三振を奪ったドジャース初の先発投手となっています。
2回表は三者凡退でカットボール、スウィーパーの変化球が中心のイニングでした。
キケ・ヘルナンデスがLFからダブルプレー
3回表、先頭のブレイク・パーキンスに四球を与えた大谷選手でしたが、ジョーイ・オルティズから三振を奪って1アウトとした後、ブライス・トゥランにはLFに捉えた当たりを放たれてしまいます。しかし、このヒット性の当たりをLFのキケ・ヘルナンデスが内野ばりにチャージしてライナー・アウトに。さらにSSからの送球のようにランニング・スローで1塁に送球。飛び出していたブレイク・パーキンスをアウトにし、ダブルプレーでこのイニングを無失点にしました。キケはさすがにユーティリティー・プレーヤーですね。
大谷選手は4回表にも先頭打者を出してしまいます。ジャクソン・チューリオにグランドルール・ダブルを打たれノーアウト2塁のピンチ。つづくクリスチャン・イェリッチをSSゴロに抑え、チューリオを3塁へ進塁させますが、まずは1アウト。この後はウィリアム・コントラレスとジェイク・バウアーズを2者連続三振に斬って取り、またしても無失点。
5回表も2つの三振を奪った大谷選手。6回表は先頭のジョーイ・オルティズの代打にアイザック・コリンズを送られましたが、三球三振に。つづくブライス・トゥランからも三振を奪い、このイニングも2奪三振。
7回のマウンドにも上がった大谷選手でしたが、先頭のクリスチャン・イェリッチに四球、つづくウィリアム・コントラレスにはインスラの動きとなったスウィーパーをCF前に運ばれ、ノーアウト1、2塁となったところで降板となりました。
大谷選手は記録的に6.0イニング(ちょうど100球)を投げ、被安打2、シャットアウト、BB 3、SO10、HR 0とリーグ勝率1位のブルワーズ打線に仕事をさせませんでした。2番手にはアレックス・ベシアが登板し、このイニングを無失点に切り抜けました。
打者として3HR
打者としての大谷選手ですが、1回表に3者連続三振を奪った直後の1回裏の第1打席、ブルワーズ先発のホセ・キンタナが投じた6球目のスラーブに対応。RFスタンドに放り込み、リードオフHRを放ちます。
NLDSでは4戦で18-1、NLCSでもGm3までは11-2(三塁打1本)と非常に苦しんでいた大谷選手でしたが、この日は投球でリズムが戻ったのか、吹っ切れたような打撃となりました。
2本目のHRは場外!
2回裏の第2打席は四球となり、4回裏の第3打席、2アウトから打席が回ってきた大谷選手はチャド・パトリックの投じた5球目のカットボールを完璧に捉えました。打球はなんと場外に!打ち出し速度116.9mph、飛距離469ft (142.951m)の超特大のムーンショットとなりました。
さらに7回裏、1アウトから打席が回ってきた大谷選手は、ブルワーズの豪腕、トレバー・メギルの98.9 mphの4シームをまたしても完璧に捉え、打球はCFへ。
6イニングで10奪三振を奪った投手が1試合3HRで、そのうち1本が場外。信じられない活躍です。
佐々木がまたも抑える
大谷選手の3HRなどもあり、8回を終えて5-1としたドジャースは9回のマウンドに佐々木朗希を投入。もう完全にチームが認めるクローザーとなりました。
その佐々木投手はこれまでと変わらず、捕手に集中して投球。先頭打者にはCF前シングルを打たれ、今日は外野に飛ばされましたが、その後は三者凡退に抑えてゲームセット。ドジャースが5-1で見事にNLCS4連勝。2年連続でワールドシリーズ進出を決めました。
NLCS MVPは大谷
LCSからシリーズMVPが選出されますが、大谷選手が選ばれました。おめでとうございます。
上述の通り、大谷選手はNLCSでは苦戦していたので、MVPは9回完投の山本投手、あるいは3試合で失点0の佐々木投手か?と思っていましたが、もうGm4の活躍がすごすぎて大谷選手がMVPを受賞しました。
大谷選手のメジャーのキャリアの中で、1試合10奪三振以上、且つ2本塁打以上を記録したのは2度目。MLBでこれを2度以上達成した選手は他におりません。
ドジャース、戦力が揃ってスーパーパワーを発揮
ドジャースは日を追うごとに強さを発揮。特に投手陣は90年代か?と言われるくらいにスネル、山本、グラスノー、そして大谷選手が深いイニングまで投げました。
レギュラーシーズンで大苦戦したドジャースでしたが、結局、けが人が多かったので苦戦していただけで、けが人が復帰すればご覧の強さを発揮。これでもまだブラスダー・グラテロル、リバー・ライアンらが不在です。彼らは手術からのリハビリ中の投手。さらに復調を目指しているマイケル・コペック、タナー・スコットらもおり、この総勢が戻ってきた場合、とんでもない力となりますね。ドジャース、その強さが恐ろしい!
ブルワーズ、NLCSでは力を発揮できず
ジャクソン・チューリオを中心に若いタレント達でNL勝率NO.1となったブルワーズ。ジェイコブ・ミズロウスキーという怪物もデビューし、洪水被害のあったミルウォーキーを元気づけました。ポストシーズンはNLDSまではタイムリーもよく出て本当に強かったのですが、NLCSではドジャースの投手陣の前に完敗。ジャクソン・チューリオのハムストリングス痛も影響しました。ただ、素晴らしいクラブには違いないので、来季も期待したいですね。
お読みいただき、ありがとうございました。
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