頼みのクローザーは数日の休みで済む見込み
現地2025年7月27日のドジャースとのGm3の終盤8回表、ムーキー・ベッツと大谷選手に回る厳しいターンであえて起用されたレッドソックスのクローザー、アロルディス・チャップマン。
最強クローザーがあえて前倒しで登板してきましたが、イニング先頭のミゲル・ロハスと次打者のムーキー・ベッツに四球を与え、大谷選手と相対するという冷や汗もののシーンを作ってしまいました。ただ、大谷選手はスライダーでLFフライに打ち取り、事なきを得たのですが、この日は3人に対し、いつものキレがなく、明らかなベロシティー・ダウンのまま急遽マウンドを降りることになりました。
腰にハリ
ここに来て1点差ゲームを多くものにしてきたのはアロルディス・チャップマンがいたからこそ実現できたのに、「すわ、長期離脱か!」と心配されました。
この後、ジョーダン・ヒックスが出てきて、これでもう終わりかと思ったところ、なんと1点差を守り抜いて4-3で勝利。2勝1敗でシリーズ勝ち越しを決めました。
アロルディス・チャップマンが離脱したのは腰に痙攣があったためで、ハリもあったということで大事を取っての緊急降板でした。
長期離脱なしの朗報
現地2025年7月28日、その症状がアレックス・コーラから語られ、やはり腰の痙攣で長期離脱することなく、Day to Day(数日の休み)でILに入らずに数日の休みだけで腰を休ませてなんとか復帰できそうとの見解が提示されました。これはレッドソックスにとっては朗報でした。
アロルディス・チャップマンはここ13試合連続で三振を奪っていましたが、このゲームでそれは途切れました。1登板で2つの四球は今季初で、アベレージ・ベロシティーは98.6mphでしたが、この日の11球はほぼ94-95mphで、MAXは95.8マイルにとどまっていました。
今季好調のチャップマン
レンジャーズがWSを制覇した2023年はアロルディス・チャップマン劇場と揶揄されるほど不安定な投球が続きましたが、今季のチャップマンは無双と言ってもいいくらい好調で、ここまで45試合、41.2イニングを投げて、ERAは1.30、セーブは18。
奪三振数は61で、SO%はなんと38.4%。
ちなみにチャップマンのSO%のキャリアハイは、2014年の52.5%。もはや化け物レベルです。直近では短縮シーズンの2020年に48.9%という高いレートをマーク。キャリア平均では38.9%と、やはり恐ろしい数字を叩き出しております。
ツインズとの初戦を落とす
現地2025年7月29日、ツインズとのGm1ではチャップマンの登板回避は決まっておりました。
ここまで僅少差の勝利を支えてきた守護神抜きで、戦うことになりましたが、この日は1点をリードして最終回のツインズの攻撃を凌ぐばがりでたが、アクシデントが発生。
雨で90min延期
9回裏に雨が強くなり、なんと90min以上のディレーが発生。これは守備側が圧倒的に不利。チャップマンもいませんし、雨がいつ止むかもしれず、その間、リリーフは体を冷やせないので大きな負担がかかります。
9回裏はジョーダン・ヒックスが登板し、結局、見事にサヨナラ負けを喫してしまいました。
仮にチャップマンがいたとしても連投となり、90分後のマウンドには上げていなかったと思います。
日本なら雨で流すところがMLBはそういうことはしませんね。
せっかく、いい勝ち越し点を上げたのですが、この敗戦は悔しい敗戦でした。
トレード・デッドラインへの影響
さて、チャップマンの長期離脱が回避できそうということで、トレード・デッドラインでクローザーを獲得する必要はなくなりました。クローザーの獲得となると、いい選手を差し出さないといけなくなるので、それを回避できたことも不幸中の幸いです。
レッドソックスは1B、そしてスターターと獲得に動くのか?注目です。
チャップマンの症状が早く改善することを祈るばかりです。
レッドソックスはこの日の敗戦で57勝51敗となり、2位ヤンキースとは1.0ゲーム差。ワイルドカード争いではレンジャーズが追いついてきたので、1戦1戦を大事に取ってもらいたいところです。
お読みいただき、ありがとうございました。
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